https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330653577792822 そんなわけで第十五話です。
三回目の襲撃です。
エイナたちは敵の目的がケネスの暗殺であると思い込んでいましたが、どうも様子がおかしいです。
船員も乗客たちも、敵によって幻影を見せられていたようでした。
精神支配というよりも、集団催眠に近いものかもしれません。
動物だけでなく、人間もある程度操れるということらしいのですが、だったらエイナたち三人を(せめてサーラだけでも)たぶらかす方が簡単なはずです。
その辺の理由は語られませんが、呪術も万能ではなく、発動には何らかの制限があるようですね。
実を言うと、動物を操るのと違って、人間の行動を支配するのはかなり難しいのです。
術の対象が人間である場合、呪術は基本的に人の暗黒面(欲望、恐怖、憎悪など)につけこんで、その負のエネルギーを利用するものです。
船員や乗客たちはサーラを見物していましたので、遊女である彼女に少なからぬ欲望を抱いていました。そこを利用したので、簡単に術にかかってしまったのです。
一方のサーラは、歌と踊りに夢中になっていました。雑念を追い出し、一つのことに集中している人間には、つけ入る隙がないのですね。
また、エイナたち三人は魔導士と召喚士ですから、精神支配系の術に対する抵抗力が強いという事情があります。
さて、今回の襲撃で敵の目的が明らかになってきます。次回をお楽しみに。
前回更新した日に、松本零士氏の訃報が飛び込んできました。
松本零士と言えば、一般的には「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」、そしてハーロックやエメラルダスですが、私にとっては「男おいどん」でした。
あの作品を読んで何度泣いたか分かりません。「男おいどん」のアダルト版とも言える「大四畳半大物語」もよかったですね~!
それと忘れてならないのは「戦場まんがシリーズ」です。私をミリオタにした罪深い作品でした。
氏のご冥福をお祈りします。合掌