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主人公がラスボスを倒す話、あんまり好きじゃないのかも

 最近シコシコ執筆を続けていた『しょうきんぐらし!』を最後まで書き終えたのですけど、この話ね、主人公が最強になってラスボスを倒す話じゃないんです。この話自体最終目的が明示されているタイプじゃなくて、その都度の依頼をクリアするスタイルの話なんですけどね。

 最初に10万文字を超えた『夢の続きの物語』も、ラスボスは純粋な主人公だけでボスを倒した話ではありません。その前に書いた『見えないちゃん』でもボス的なキャラは出たものの、そう言う展開ではありませんでした。私は主人公がラスボスを倒す話をあまり書きたくないのかも知れません。
 とは言え、『闇神様』みたいにちゃんと主人公がラスボスを倒す話も書いてますけど。あれは純粋な主人公だけの力ではありませんし……(微ネタバレ)。

 どうして主人公がラスボスを倒す話を余り書かないのかと言うと、主人公を強くしすぎちゃうのに抵抗を覚えちゃうからなんですね。要約すると神殺しが書けない。人は神に勝っちゃいかんと思ってしまうのです。だから倒すべき存在が倒してくれる。主人公はそのお手伝いをするのみ。と言う基本的な構造が私の中で出来上がっちゃっているんです。

 バトルモノのラスボスって、大抵神的な恐ろしいほどの力の持ち主になるじゃあないですか。そんな畏怖すべき存在が人間ごときに倒されちゃダメだっ。て思っちゃうんですよね。人間ごときに倒されるラスボスはラスボスに対して失礼かなと。そう思ってしまう辺り、凡人が英雄になる話は書けないって言っていた人のポリシーと合致しちゃうのかも知れません。

 もちろん主人公が普通の人じゃない設定なら、主人公がラスボスを倒す話も書けますし、7連載のバトルモノの『急募!ヒーロー~誰にでもは出来ません~(仮)』は物語のスタイル的にもそう言う話になるはずです。『魔法少女いつき』はどうだったかな……? こっちは書いてみないと分からないや。大雑把なプロットしか書いてないし。ただ、多分単純に主人公がラスボスを倒すような展開にはならない気はします。

 俗に言うチートで、ラスボスにさえ楽勝で勝てるって主人公は敢えてそう言う展開にでもしない限りは書きませんね。いや、きっと書けないんだと思います。
 読む側に回ってもそう言う話が好きですね。主人公より上の存在がい続ける話、主人公が作中最強キャラにならない話が。だから『結界師』が好きなんだろうなぁ。あの話はそう言う話ですから。

 強くなってもずっと越えられない壁がある。それはずっと成長していけると言う事にも繋がります。主人公を成長しきらせない、させたくない気持ちもどこかにあるのかも知れません。主人公が神を殺して神の座についたなら、もうそれ以上の成長はないですからね。

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