これ、どうして舞台はイタリアなのかか、という話をします。
どっちかっていうと狼はヨーロッパでも北方の動物です。
そして人狼が一番活躍した国はなんといってもフランスで、しかも18世紀。
作中ちょっと出てくるジェヴォーダンの獣の話もフランスの一地方です。
今回の舞台はトスカナですが、イタリア半島での人狼話は聞いたことがありません。
さらに座頭市がイタリアにいるのはなおのことわかんないですね。
そもそも原作では関東から一番離れて四国ですからね。
鎖国とかどうなってるんでしょうか。
キリストの奇跡を期待してってことだったんですが、そんなに目が明きたかったんですかね。
まあ勝新の座頭市見たことある人なら、頻繁にそう言ってるからご存じとは思いますが。
私は目が見えない人の気持ちはおそらく一生わからないままなんですが、
座頭市を見てると目が見えない人の気持ちがわかったような気分になります。
勝新だって目明きなのにね。
で、その座頭市をイタリアに突っ込んだわけですが。
座頭市はばくちが好きなんで、人狼ゲームはやらせようと思ってました。
だからヨーロッパにはしたかったのはありました。
同時代でもめ事が起きてて博打が多い場所がイタリアでした。
三月革命がありますからね。
オーストリア帝国とイタリア諸王国連合の対立に、座頭市を投げ込みたかった、という感じです。
ピサなのはマジで適当です。
なんとなく勢いです。
「なんで座頭市がピサにいるんだ、面白い」って言ってもらえたら勝ち。
「なんで座頭市がピサにいるんだ、つまらん」って言われたら負け。
ただ、斜塔で対決させたら面白そうには思いました。
傾いてるから歩きにくい。目が見えないとなおのこと歩きにくいでしょう。
そこで座頭市が活躍したらいいかなって。
そんなところから出発した話でした。
いろんなことを調べたんでイタリアに詳しくなれたのはよかったですね。
イタリアが好きになれそうです。
そのうちパスタを日本刀で切ってみます。
イタリア人に殺されるかもしれませんが。