どもー!レイヤちゃんでーす!
今回は特別に、限定じゃなく全体公開でお届けしまーす!
この機会に名前と顔だけでも覚えてもらって……
何つっちゃったりしてー!!アハハ☆
──さて。
作者がくだらねえことガチャガチャ言うとりますけど、
要は面白くしてやるっつってんの。
『天使創造』をリスタイライズしまーす!!
形を変えて、テンポを変えて、
でも魂はそのまま──そんな感じ!
というわけで、更新内容いっちゃうね。
📝 0話の謎ポエム
やめ。意味わからんもん!
ああいうのは作者の黒歴史フォルダにでも入れとけばいいんだよ。
プロローグとかもすっ飛ばして、
いきなり本編のおもろいところから始めるべき!
馬鹿丁寧に世界観を描くとか、そういうのは“今どき”じゃないから。
🏢 序盤の設定の積み上げ
設定とかルールは、キャラに喋らせればいいの!
取扱説明書読んでるんじゃないんだからさァ……
って、前もしなかったっけ?この話。
😈 読者の予測を裏切り続ける
でね、ボク思ったの。
スキズムを異世界転生ものの主人公っぽく描いて、
敵目線でツナギの強さや容赦なさを見せた方が刺さるんじゃない?
モノとしては第13話:「過負荷(Overload)」をスキズムの一人称視点にして再編したって感じ。
今の「消費者サマ」にはこれくらいの刺激がないと刺さらないの。
読んだ人間の脳みそぶっ飛ばしてシェイクして、 病みつきにさせてやらないとね。
まあ、見てなって。
ボクの完璧なプロデュースでこの物語は生まれ変わるよ。
何たってボクがこの作品のいちばんの読者なんだからサ。
少しずつやると破綻が起きるから、書き換えるときは一気にやるよ。
とりあえず、置き換え後の0話だけ先見せ。
(――原文開始――)
0話:砕けた断章(Undefined)
俺の名前は、結解 晶(ゆげ あきら)。
……まあ、今の俺にその名前を覚えている意味はもうない。
この世界では「スキズム」で通ってる。
賞金首リストの上の方に載る程度には、有名人だ。
はっきり言って、俺の人生はクソだった。
ガキの頃から何をやっても駄目で、誰も俺に期待しなかった。
勉強も運動もできず、何やっても「要領が悪い」と言われて。
それは大人になってもまるで変わらなかった。
家、会社、家、会社、家……。
やりがいなんてない、友達もいない。
逃げ場は、ゲームの世界だけだった。
――でも、この世界はそれが現実になった。
最初は俺だって混乱したさ。
気づいたら知らない施設で、頭には光る金属の輪っか、
頭の中に話しかける声、網膜に直接投影されるディスプレイ。
「転生モノか?」って思った。……実際、それで合っていた。
この光輪型のデバイス〈ロジエル〉は、いわば脳同期型の“インターフェース”だ。
感情と記憶を読み取って、必要なデータを寄越す。
格闘家の動きを真似たり、武器を扱ったりする能力、あるいは超常的な力。
そういった技能を4つまで登録して、脳に直に働きかけていつでも実行できる。
俺の好きなゲームのビルドと一緒だ。
スキルは施設をあさって拾ったり、商人からNIL(ニル:通貨)で買ったり、敵を倒してドロップしたものを集めた。
この4つのスキルの組み合わせが完成した時は、本当に嬉しかった。
俺の人生がようやく始まるんだって思ったね。
■〈超常:怪光線(Ghost Ray)〉
霊力ビーム。連射が効くし反動もない。対象が何であろうとある程度の火力を出せるのが気に入ってる。弾切れも無いしな。
■〈超常:未来視(Prescience)〉
五秒先の自分の視界を見れる。1日に数回しか使えないが、自分が詰まないように立ち回れる。
■〈超常:フラッシュ(Blink)〉
視認範囲の瞬間移動。こちらも回数制限はあるが、最強クラスのスキルだ。
■〈超常:限定解除(Unseal)〉
スキル使用回数のリセット。未来視やフラッシュをもう一度使える。
超常系のスキルは精神的な負荷が大きく、普通は脳が焼けるらしい。
けど俺は違う。
俺は人よりも強靭な精神の持ち主だから、問題ない。
頭上のロジエルは小煩く警告を発しているが、そんなことにビビってたんじゃ、この先の戦いを生き残れない。
俺はアマちゃんなんかじゃない。
強くなるために何でもした。
盗んだ。殺した。
(ゲームの世界なんだから別に構いやしないだろ?)
自分の記憶をNILに換金するなんてこともした。
(どうでもいい……現実の人生に、思い出す価値のある場面なんて、ひとつもなかった。)
今は俺の相棒である女、ドミナからミッションを受けてこの密林にいる。
なんでも、次にやってくるパイロットスーツの男を倒すと強力なスキルが得られるらしい。
はっきり言って彼女は可愛い。以前の俺じゃきっと口も聞いてもらえなかったろう。
勝ち気で、わがままで、いつも振り回されてる。
でもそれが嬉しい。
鬱蒼とした木々をかき分けるように一人の男の影が映った。
(――来たか!挑戦者。)
モブなら、一瞬で消してやる。
合わせるように両腕を前に構えると、怪光線を放った。
赤い閃光が空気を引き裂き、直線上の木々が薙ぎ倒される。
低い地鳴りと共に土煙が立ち込める。
〈怪光線〉取得の条件である、皮膚に彫り込んだ両腕の文字が、じりじりと焦げたように疼いた。
目を細めると、土煙の中の動く人影を捉える。
怪光線で牽制、相手の動きのパターンを読んで、フラッシュで回避しつつ、
死角に飛び込んでからの怪光線。
いつもの必勝パターンだ。
《警告:怪光線の連続使用は避けて下さい。》
「——なぁに。いつも通りだろ?ロジエル」
木立の中を駆ける、男の気配に照準を合わせた。
俺はもう一度腕を構え、光線を連発する。
だが男は木々の陰を縫うように走り射線から外れる。
隙を見て幹の陰からハンドガンを突き出して一発。
「無駄だぜ。」
(お前がそれを撃ってくることは〈未来視〉で見ている。)
俺はまるで映像の編集点をまたいだように移動した。
気づけば男の真横、わずか数メートルの距離に迫る。
「怪光線!」
再度両腕を構えた瞬間、肩に鋭い衝撃が走る。
「ぐっ……!」
左腕に刻まれた〈怪光線〉の刻印が、火花を散らすように明滅した。
(回路を潰された??)
「どこから……クソ、ナイフ!?」
(ナイフを投げるモーションなんて“視て”ないぞ!!)
使用不能となった左腕側の死角に回るように、パイロットスーツの男は一気に間合いを詰める。
(まだ手はある。)
「〈限定解除〉――!」
苦しげに叫ぶ。
頭が割れるように痛むが、跳躍の準備が整う。
(再度フラッシュ!!)
跳躍と同時に、世界が光のフィルムのように歪む。
目の前に男の背中が迫った。
(これで決まりだ……)
空中で右腕を構える。
だが次の瞬間。蹴りが顔面に突き刺さった。
ゴギャッ!という骨の軋む音。吹き飛ばされ、地面を転がる。
俺の意識と視界は激しく点滅した。
(嘘だ……! 嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!)
(俺が“主人公”なんだぞ!? こんなところで終わるはずがない!!)
脳が揺れる。
アドレナリンが弾け、世界が引き伸ばされる。
だが、悔しさと恐怖の中で、この状況を覆す答えは、どこにも見つからなかった。
「俺のッ…物語はァ……ごれガら……なンだッ……」
血泡を吐きながら、よろめく膝で立ち上がろうとする。
だが──もう、力は入らなかった。
銃口が、眉間にぴたりと吸い付く。
「終わりだ。」
目の前の男の暗く、冷たい声
──パンッ。
短く乾いた発砲音とともに、俺の世界は真っ暗になった。
(――原文終了――)