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第125話のおまけです:2キロの質量変換について

作中で、正宗が2キロのアダマンタイトのインゴットを質量変換した時の計算をしていますが、こんな感じで計算していたみたいです。

1gの質量が欠損して完全にエネルギーに変わった場合

E=Δmc²において

Δm=1g(0.001kg:1×10⁻³kg)
c=光速:約300,000(km/sec)=300,000,000(m/sec)=3.0×10⁸(m/sec)
(簡便のため30万キロとします) 

この時のエネルギーは、 E=1×10⁻³×(3.0×10⁸)²=9.0×10¹³ J(ジュール)
10の12乗が1兆なので、約90兆ジュールになりますね。

つまり1gの質量がこの世からパッと消えると約90兆ジュールという訳の判らない熱量が出てくるんですね。

そして、2 kgだとその2,000倍ですので、2×10³×9.0×10¹³=1.8×10¹⁷ジュール
となり、約18京(けい:10の16乗)ジュールとなります。

京ってスーパーコンピューターで聞いたことがありますよね。
兆の10000倍の単位です。訳の判らなさフルブーストですよね。

ここでよくTNT換算で何トンということが聞かれますので、18京ジュール(1.8×10¹⁷)をTNT換算してみましょう。
(TNT:トリニトロトルエンという爆薬です)

TNTが1トン反応したときの熱エネルギーが約4.184GJ(ギガジュール、ギガは10の9乗で10億)です。

求めるTNTのトン数をXとすると
  単位数    × 求めるトン数=全体の数
4.184×10⁹(J/ton) ×  X(ton ) =1.8×10¹⁷(J) 

X=1.8×10¹⁷(J) ÷(4.184×10⁹)(J/ton) ≒4.3×10⁷ton

10の6乗が100万で「メガ」ですから43メガトン 四捨五入でまあ大体40メガトンですね。(ドエライ四捨五入やなぁ)

ソビエト連邦がノバヤゼムリャ島で史上最大の水素爆弾実験に使った「ツアーリーボンバ」が50メガトンらしいですので、それに近い威力ですね。

参考までにですが、広島型原子爆弾(リトルボーイ)は約15キロトン、長崎型原子爆弾(ファットマン)は約21キロトンらしいので、前者は0.68g、後者は約0.95gの質量が消失した計算になりますね。

原子核エネルギーの解放と言うのはものすごいエネルギーを持っているんですね。

桃木譚

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