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賞レース攻略法

公募と呼ぶか賞レースと呼ぶかは自由として、それの攻略法を私なりに考えてみようかと思います。
まず、いきなり核心ですが、
「表現・主張する事象によりジャンルが決まる」が持論で、反対は、
「ジャンルによって得意とする表現がある」です。
はい、異論のある方、コメント欄にばしばしと書いてくださいw

駄目なほうを補足します。
「憧れの異世界モノを書くような作家(脚本家)になりたい。ならば異世界モノを書こう。世界観や主人公、必殺技はこれでよし、……さて、どんな話にしよう……」冗談にしてはタチが悪い。(過去に書いた論文より抜粋)

つまり、と補足を更に補足すると、「ジャンルによって得意とする表現がある」は一理あるのですが、それはうわべの話であり、物語を通して伝えたい「何か(主張だったりテーマだったり)」とは無関係、という話です。

仮に私だとしましょう。
ディストピアな世界観で活躍するヒロインをカッコよく描いて読者を喜ばせつつ、小説だからこそ出来る宇宙規模の壮大さを追求してみよう、ならばジャンルはSFしかないな、というロジックです。
まずお話ありきで、ジャンルは後付けです。

異世界転生モノを書きたい、ならばまず世界観は~という入り方だと、異世界転生というジャンルが先に来て、お話が後回しになるということです。
無論、それでも構わないくらいの技量があれば全く問題ないのですが、公募に出すとなると状況はやや違ってきます。

まず原則として押さえておくのが、出版社は営利を目的とした企業であって、昔に流行った単語「文壇」ではないということ。
つまり賞で欲しいのは「商品」であり、文学的価値などは求めていません。
そんなものは後付けでどうにでもなるからです。

求められているのが作品ではなく商品だと分かれば、後は単純です。
売れるものを書いてオンラインで送ればいいだけですから。
そして売れるものの代表は、応募先の前年度の最優秀作品などなので、それを読めば、傾向と対策は完了です。

そこに自己主張や、テクニックでのオリジナリティなどは間違っても入れず、代わりに前年度以上に売れる「目新しさ」を入れれば、出版社が欲しがっている「商品」の出来上がりです。

……公募の下読み、審査員に何か「文学的な目利き」があるのでは、と信じていた時期は私にもありました、過去形。
だから、一次はほぼ確実に通過するのに二次以降に進めないのです。

一次、つまり下読み諸氏は「商品化できそうなもの」とそれ以外をふるいにかける係で、私の場合だとそこは通過できます。
が、「商品化したら売れるだろうか?」という二次以降では、弾かれます。

それもその筈。
こちらは「作品」を送っていて、相手は「商品」を求めているからです、合致する訳がありません。

壮大な宇宙的物語が云々だけで売れるなら二次も通過できるでしょうが、それでは「客がつかない」と判断されるのです、別にアンケートを取っている訳でもないのに。
無論、書いている私側は一定数の読者にはウケると思って書いてます、当たり前ですが。
この齟齬(そご)が解消されない限り、私は公募で先に進めません。
そこでこういう勝負に出ます。
こちらが折れるか、相手が折れるか。

全く同じ原稿を同じ公募に二年連続で送ったところ、二回とも一次は通過しました、内容は一文字たりともいじっていないのに。
これで公募の仕組みがぼんやりと掴めて、公募参加への意欲がなくなりました。
今は昔の話で、現在は積極的に公募に参加しようというスタンスですけどw

珍しく空行まで使ってみましたが、読むには長すぎるので、この辺で。
続きもしくは補足があれば、また書きます。

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