こんにちは。桜井今日子です。もう夏を思わせる気候です。沖縄・奄美地方は梅雨入りしたというし、もう春は終わりで夏が始まりますよね。そういえば梅雨って夏でいいのかしら、季節は。春・梅雨・夏・秋・冬って欲しくありませんか? 季節。
今日は2016年5月21日。
拙作『月に願うこと ~ wish upon a moon ~ 』『空から綴る物語』の主人公、美和と裕人にとって、とても大切な日です。もちろん、フィクションです。美和と裕人は現実世界に存在しません。私の設定した日付が今日なんです。
まず物語を作る上で各エピソードの情景を想い描きました。季節はいつにしよう。時間は? 天気はどうする。ふたりの服装は? 頭の中でのそんな妄想はとても楽しいものでした。だって、自分の好きなようにできるんですから。それから本作のもう一人(?)の主役、月はどうしようと考えます。
第三者として月が語る形式をとっていますが、ご存知の通り月は一日の半分は日本からは見えません。日によっては昼間に出ている時期もありますし、夜に出ている時期もあります。幸いなことに月が訪れない1日はありません。ですから、昼間のシーンは昼間に月の出ている時期で、夜のシーンは夜に月の出ている時期でと設定をしてみました。大体はそうできています。Excelで物語の進行どおりに年表も作りました(笑)。
それでも月の出が日が暮れてすぐの日もあれば、深夜、もしくは日にちがかわってからの日もあるのです。本当はこのエピソードのときに月は日本からは見えないんだけどね、というところも出てきます。ほとんどのエピソードに日付は入れていないので、みなさまにはおわかりにならないようにしてあります。ノンフィクションのドキュメンタリーではないので、そこはお許しくださいね。
けれども、今日、2016年5月21日は本当に十四番目の月の日です。そして昨日は当然ながら13番目の月の日でした。『月に願うこと ~ wish upon a moon ~ 』のクライマックスと言える重要な二日間となるエピソードはこの5月20日と21日に設定しました。
13番目の月は十三夜といって満月の次に美しい月だそうです。
そして私が大好きな(美和と裕人も)十四番目の月は「幾望(きぼう)」と呼び、「幾」とは切に願い望むことだそうです。望月(満月)を待ち焦がれる月ということでしょうか。
皆さまの見上げる今日の空が晴天なら、月を眺めてみてください。そして月に願い事を切に望んでみてはいかがでしょうか。BGMはもちろん
荒井由実の『十四番目の月』ですよね。
ジャズのスタンダードナンバー、”Fly me to the moon”もおススメです。本作にも登場させています。
……カクテルもあれば、横浜の夜景も見えれば、それに素敵な彼がいればカンペキなんですけどね(失笑)。そこまでは望めないので、自宅からBGMとともに夜空を見上げることにします。
自分で作り上げた物語の記念日に何かを残したくて、こんなノートを書いてしまいました。おつきあいいただいてありがとうございます。
皆さまの願い事がいつの日か満ちるよう、十四番目の月に願います。
※参考文献 月とこよみの本 林完次 宝島社
2016.5.21up 桜井今日子