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世界最低

連載中の『書物屋お了』より葛飾北斎の弁。
――あっしも相当いい加減な野郎と自認してはおりやすが、そのいい加減なあっしをいいように料理してくれている点で、さらにいい加減な作者に言わせると、あっしのいい加減さ加減なんざあ可愛いもんだそうでごぜえやして。
今日も今日とて、よしゃあいいのについつい国会中継なるものを観て、「われわれにすれば誤解だって? はあ? どの面下げてそういうことを言うんだよ!!」だの「作家やドラマ制作者も大変だよねえ。肚の真っ黒なオヤジどもが次々に登場するこっちのほうがずっと面白いもの」だのと、ひとりで怒っているようでごぜえやす。
この度の疫病対策で、日本の国民の政府への信頼度は、なんとなんと世界で最低! だそうでごぜえやして、なんともはやなことでごぜえやすが、まあ、あっしの生きた時代にしたって、お上のなさることに真っ当なことはなかったんでごぜえやすから、いい加減、娑婆の定めと諦めたほうがいいんじゃねえんですかい。

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