【カクヨムコンテスト１０ホラー部門　特別賞受賞作】 子供に恵まれなかった柳瀬卓也（やなせたくや）と香苗（かなえ）は、長い不妊治療の末に養子縁組で、養護施設の女の子を引き取る事にし…

１７歳の安住奈緒（あずみなお）は、本を読む事が大好きなどこにでもいる女子高生だった。 ただ、そんな彼女には周囲に秘密にしている事が二つある。 一つは同性愛者であること。 もう一…

高校教師の石田祐樹（いしだゆうき）は、出世志向はあるが、それ以外はどこにでも居る平凡な男性で、自身もそれに不満を持つ事無く日々を過ごしていた。 そんなある日。 忘れ物を取りに戻…

中学教師の涌井由香里（わくいゆかり）は、１年の担任をしながら仕事に情熱を向けている日々だった。 波風立てないように、問題を起こさないように日々を進める。 そんな毎日に満足しな…

「ニッポンの妹」 「奇跡の微笑み」 彼女……瀬名涼香（せなすずか）は若干１３歳にして、数々のドラマや映画に出演し、いずれも高い数字を挙げている人気女優だった。 そんな彼女は、…

今日は有り難う。 あなたとこの山を一緒に歩きたかったの。 いつも私と居てくれたあなた。 あなたが居たから、私はこれまで生きてこれた。 え？　大げさ？ そんな事ないよ、ホントだよ…

就職活動にも熱が入らず、友人も趣味も無い私。 そんなある日。 神社でお参りをしたとき、神様と名乗る少年からノートをもらった。 それは１冊の薄いノートで、書いた願いが何らかの形で叶…

「先生の心と身体に付けてあげる。二度と消えないくらいの傷を」 私、遠野京子（とおのきょうこ）はどこにでもいる普通の高校教師。 ただ……一つだけ普通じゃない所。 それは、自分のク…

また霧が……すぐに濃くなってくる。 嫌だ……怖いよ……パパ、ママ、賢治、ゴマ。 文字を書いてないと頭がおかしくなりそうです。 誰かこの日記を見るのかな？ あなたはだあれ？ 男の…

生まれついての美は才能。 才能に恵まれたものは、様々な物を享受する資格があるの。 快楽や称賛や経済的成功。 そして嫉妬さえも「可愛い」と言う才能を評価する金メダル。 でも、時々…

日々の生活に強い不満を感じているとある男性。 彼の楽しみは帰りにカフェに立ち寄り、そこの女性マスターと話すこと。 そんなある日。 自分と折り合いの悪い上司の愚痴を言う中で、つい…

土曜の朝。 聞こえてきたのはチェンソーの音。 二階から落ちて来たお隣さん。 折れる手足。 焼ける身体。 通じないスマホ。 どうも居るっぼい「何か」 居なくなるみんな。 出られ…

私は勤続十年になる高校教師。 教育に身を捧げてこの歳になるまで、恋愛もせずに仕事に生きて来た。 可愛い生徒たち。 やり甲斐のある仕事。 そんな日々の中で、生徒の夢や幸せの為に…

ミステリー小説界の新星、と言われ注目を集め始めている若手作家「佐々木亮（ささきりょう）」 妻であり、担当編集者でもある春香（はるか）との二人三脚は出版社からも話題性充分と言う扱い…

私、塚田琴音（つかだことね）は清明（せいめい）高校に通う二年生。 勉強も生徒会も……後、校内の色んな活動もあって毎日忙しいけど、充実している。 開業医のパパと中学で教頭先生をし…

某大型ショッピングモールの青果売り場で働く僕「田辺真（たなべまこと）」は大学を出てから、働いてきて３７歳になる。 同じ売り場のケーキ店の「安西桃香（あんざいももか）」さんが気に…

私は平凡な２６歳のＯＬ。 パパとママと一緒に住んでいて、お仕事も日々そこそこ頑張る。 恋愛は……最近失恋したばかりだけど、仕方ない。 趣味のウェブ小説は、締め切り間近のコンテス…

「木崎幸人（きざきゆきと）」 　特筆するところの無い大学の教育学部を出て、教師８年目。 　３１歳、独身。 　教育への強い信念もない。 　ただ、子供が好きだから教師とかいいな。…

勤めていた児童養護施設を「とある事情」で退職した私「木月奈々（きづきなな）」は、 大学時代の先輩の紹介で、「秋月家（あきづきけ）」の１１歳になる男の子「悠斗（ゆうと）」君の家庭教…

これで……いいかな？ ふう……男性ってこんなに重かったんですね。 腰を痛めそうでした。 手足もガッチリしてる……この手で抱いて頂いたのに……忘れかけてました。 あの豚はどうだ…

わたし、あいこ。 ８歳の女の子。 好きな食べ物はハンバーグ。 すきな絵本はシンデレラ。 あとね、だれかとあそぶのも大好き。 一人でかんがえたり、虫さんとかと遊ぶのも好きだけど…

昏睡状態だった義理の娘・紗菜が、奇跡のように目を覚ました。 八歳から育ててきた、大切な“娘”。 ――しかし、目覚めた紗菜は、娘ではなかった。 彼女の中にいたのは“エリカ”と名…

出産から半年、由紀子は「いい母であろう」と必死に育児をこなしていた。 泣かない娘。完璧なママ。理想の家族。 ――そのはずだった。 ある日、家の中に“白いドレスの少女”が立ってい…