挿話「境界線上の季節」を書き終えて、現在、ようやく始まった本編を執筆しています。ムードがガラッと変わり、現実社会で悪戦力闘する男の独白から始まります。ちょっと笑える内容かも知れません。そう、この小説は言ってしまうと、そもそも笑い話なのです。
「境界線上の季節」の最終話を書いている時は、何だか取り乱してしまって、文章にも表れていると思いますが、自分でもびっくりです。最後の一文を書いている時など、「かえでが行っちゃった、もう帰ってこない、こんな取って付けたような一文なんて、もう全然意味ないよ、……」みたいなことを考えて、だらしないこと夥しかったです。あの一文を書いている時の寂寥感は、たぶん一生忘れられません。書き終った日の夜と次の丸一日は、何だかひどい失恋をした直後のような喪失感を味わいました。こんな気持ちになることもあるんだな、と自分のことながら驚いています。創作って、思ってた以上に奥が深い。
第七話、そう、あのシンイチロウとかえでが激しく抱き合うあのエピソードを書いている時は、どう書くべきか迷い、悩み、インスピレーションが欲しくて、イヤホンで音楽を聴きながら、深夜の近所を何度も散歩したりしました。いい思い出です。ちなみに主に聞いていたのは、スマイル・エンプティ・ソウルの「シルエット」というグランジ系のハードロックです。あのエッチシーンのテーマソングです(笑)。
最後の方で、ユウタ君が思った以上に可愛く書けて、楽しかったです。
こどもは本編でも登場します。
ではまた。