柿尊慈

　南棟三階の廊下には、女子生徒の幽霊が出るという。通りかかった生徒たちを呪い殺すのだという。 　そうした噂を聞きつけて、新聞部の二人が、夜の校舎に忍び込んだのだが……。 （カク…

世界のあらゆる円形の物体が、突然四角に変形する事態が発生した。 一度円形に戻してもすぐに四角形の堂々巡り。しまいには半濁点や句点までも消える始末。 思いつくままに書いた作品です。

世にも奇妙な雲の上まで伸びる階段。 僕はこの階段をどうしても登りたい。 絶対に登らなきゃいけない。 子供の頃に見た悪夢から着想を得た、不思議で不気味な物語。

父から「俺は妖精だった」とカミングアウトされた。

幽霊など信じていない私に起こった謎の心霊現象は、私の知らない常識で解決される。

「ごめんなさい、私……」 　告白した僕に何かを言いかけた君は、突然煙のように消えた。そのことに絶望して自殺した僕に、"声"が言う。 『娘にもう一度会いたくば、小瓶に灰を集めよ。世…

私には力があった。でもこの力のおかげで嫌われた。 こんなの要らないのに。 でも、この力を持っていたから、今私は、大切な人とまた出会う事が出来た。 初めて感謝した。 だけど、これは…

【「ステキブンゲイ×あるあるジャパンコラボコンテスト」優秀賞、YouTubeにてドラマ化】 　大学に入って、初めてのコンパ。隣に座った女の子に、彼は恋をした。仲良くなって、告白し…

久しぶりに「きみ」と再会した「ぼく」は、一人旅の間に起きた出来事を話す。「きみ」の反応を愉しみながら……。◆ タイトルは造語。毎度お馴染み（？）吸血鬼をモチーフにしたショートショ…

弟を昏睡状態にされた大金持ちの男。その犯人への復讐など無数にある。だが、仕返しをする事なんて簡単だ。 ただ、こうすればいいだけの事。

（カクヨム初出ですが、現在は「小説家になろう」「エブリスタ」でも掲載しています）

その日、再会した私たちは事故にあった。

夏休み最終日の夜。翔太は宿題のプリントを無くしたことに気がつく。クラスのグループチャットでコピーさせてくれる人を探すがなかなか見つからない。もうダメだと諦めかけたときスマホが鳴る…

頭の悪い会話を楽しんでくれる先輩と俺の昼休み。 クリスマス否定派の俺の意見は先輩にも受け入れられるはず・・・ 自主企画 間の行埋めてけ(｀・ω・´) に参加するために書きました…

自主企画「間の行埋めてけ(｀・ω・´)」参加のための書き下ろしです。 自分で書いたものながら、これは小説になってるのかなぁと思ってみたりもしたりしなかったり……独白をリズム感を…

潔癖気味の保育士である私と 同じくきれい好きの園児の彼女 ある日、綺麗好きの園児は、靴をペンキでべたべたにしてやってきた。

【カクヨムWeb小説短編賞2020　中間選考通過】 中学生になり、演劇部へ入った結衣と颯太。都大会を二カ月後に控え、練習にも熱がはいる。 そんなある日、下校の途中で颯太は……。 …

　あなたと僕は何一つ変わりがない。 　僕とあなたで距離なんか置く必要はないんだ。 　もしあなたが、僕と自分が違うと、あまりにも線を引きたがるならば、あなたは僕そのものに違いない…

僕が21歳の時の正月休み…父親サダジと弟ユージと３人で浅草に初詣に行きました。…その後、サダジのひょんな気まぐれから列車に乗って旅に出ることに…！ 旅先に待つはハプニングの数々 …

異世界にも暦はあるし、年越しも新年も当然ある。 ミトラと呼ばれる不思議な生き物が跋扈する世界。そこへ迷い込んだ男子高校生 零夜は、旅人のキヤ、遊牧民族の少女ティエラと共に異世界…

構成がきっちり決まっていない短編小説です。スラスラ読めて少し感がさせられると思います。

SFでよく描かれる『20XX年』を夢見た高校生の話。 ついに迎えてしまった今日、2099年の12月31日。 しかしこんなつまらない世界では、期待するようなことは何も起こらないはず…

適当な場所を見つけると、果実酒をラッパ飲みした。――あとは雪が降るのを待つだけだ。

短編ですので、すぐに読み終わります。奇妙な話です。

新しい年の始まりの朝、喜びの予感を夢見る異国の街。 輝く髪と、迷う心を持った少女メリアは街を駆ける。 彼女にはこの日、厳格な家のしきたりを破り街に出なければいけない理由があった。

ポチは、吹きっさらしの犬小屋でブルブル震えていた。 ※ポチ袋：お年玉を入れる袋。

鳶職の喜助は、三十近いってぇのに、まだ独身だ。

2020年の夏。 子供の頃に思い描いていた未来はこうじゃなかった――。 いまだ未達のシンギュラリティがもし2000年代の初頭に起きていたらという妄想をもとに、アフターコロナの世…

最後の大会がなくなった、 自分たちは何のために頑張ってきたのか、 涙を流す部員を前に、 顧問は一冊の漫画単行本を取り出した。 『ドラゴンボール』 その国民的人気漫画のキャラ…

1000字以内小説。 赤ちゃんを抱いた彼女はこれからの事と幸せについて考える。

タピオカドリンクが流行する現代。 これはこの日本の何処かで今でも起こっている出来事かもしれない……。

1000文字以内作。 俺の好きなあの子はあいつの彼女だった。 俺は……、運命に従うべきだったんだろうか。

妻が死に、娘も嫁いで一人で暮らしていたおれは、黄昏の中で丸山に出会った。

中学生の沙耶ちゃんが友達の由梨ちゃんに最近のお兄ちゃんのありえなさを相談します。

放課後、今日も俺様は俺様を嫌っている三峰にちょっかいを出しに行く。

もうすぐ最後の春休み。 私は大好きな先生との幸せな未来を想像してニヤニヤしちゃう。

1000文字以内作。 仕事を終えて帰宅すると妹の奈緒美が自殺していた。 それは俺にとって予想外の事だった。

秋の放課後、僕は幼馴染の千佳ちゃんに告白する。 失恋すると、分かっていて。

ある日、珍しくファミレスに連れて行ってくれたお母さんが言った。 「あたし、再婚しようと思うんだよ」 その相手はきっと大好きな幼馴染みの純くんのお父さん。 つまり――？

リビングで宿題していると、弟の弘樹から抱き着かれた。 実はママには内緒だけれど、わたしたちは近親相姦の関係にある。 だけど――

私は親戚のおじさんと付き合っている。 小さな頃からの大切な夢を叶えるために。

突然俺の前に現れた猫耳メイド。 どうやら彼女は俺に恩返しに来た猫らしい。 ん？　今、何でもするって言ったよね？

今日は僕の結婚式。 だけど、僕は気付いている。きみがついている一つの嘘に。

五年前、桜の樹の下で再会の約束をした幼なじみの恋人。 僕は大好きだった彼女の姿をこの目に焼き付ける。

不良の俺と冷たい目をした優男のあいつ。 何も起こらないはずもなく。

春先、僕は故郷に帰って蓮華に包まれ、想いを揺らす。

少年でも、少女でも、女性でもない美しい時分を切り取っておきたい。 そのために、僕は今夜も妹の肢体に冒険する。

寝床に現れた「それ」は自らを「赤い糸を結ぶもの」と呼んだ。「俺」を見知らぬ誰かと糸で結ぶと言うが－－