工藤行人

同居中の拓弥が急死し、貴美の日常は空虚感に包まれていった。 藤光さん企画の三題噺（「声」、「額縁」、「部屋」）の競作、 参加作品。 https://kakuyomu.jp/us…

狸、狢（むじな）、獺（かわうそ）、貒（まみ）…… 豆狸なる怪異もあるやに聞きますが？ 人を誑かすという横行（おうぎょう）の鬼（もの）たち あなたの隣家の人たちにも、憑いているかも…

冬の公園で、彼女は「私も月に行きたいです。何もかも捨てて……」と白い息とともにこぼした。

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日本語は系統不明と言われていますが、果たしてどこから来たのか？　そんな都市伝説です。 　--------------- 【祝！＆感謝！】 　　カテ別週間ランキング　７位…

山奧には不釣合な屋敷、旅の僧侶を迎え入れたのは、大人びた幼女 囚われた沢山の鳥、奥座敷に臥せっている御婆さん、殺生肉食を好む家系、廊下を渉る人ならぬ者の行列 【カクヨム公式自主…

漢和辞典と、ネット上の「近世詩語玉屑」を参考にして、五言絶句を作ってみました。書き下し文に加え、短いエッセイと俳句を添えています。

『稻生物怪錄』『三次實錄物語』『稻生物怪錄繪卷』 【カクヨム公式自主企画】怪談・都市伝説・昔話の二次創作大募集！！ ～日本の「語り継がれるふしぎ」を書き換えよう～　参加

琴でその日その日を生きているわたくしの元に、ある晩、美しい乙女が現れました。 わたくしは、もう一度、かの乙女に出会いたいのです。 毎夜、わたくしの弾く琴の音を、黙って聴いておられ…

図書館通いが習慣だった楠瀬みのりと森大樹。見知らぬ者同士がひょんなことで知り合い、微妙に変化していく日常。 続編;『未来へのセレンディピティ』 https://kakuyomu…

—はじめての一人旅に出た舞のはじまりのエピソード―。 *カクヨムWeb小説短編賞2018、キャラクター文芸部門で、中間選考を通過しました。 https://kakuyomu.j…

中世のような風習と、高度な文明が共存する街で巻き起こる混乱の物語。 二人で旅をしているパドマとアガサは、ある朝、絶滅したはずだった子供を川辺で見かけ、その姿を追う。 たどり着いた…

アルフレドは、優れた人工頭脳を埋め込まれた人の形を模したモノ。少年型アンドロイド。片道だけの燃料を積んで無人の星へ送り込まれたアルフレドの役割は、その星の観測データを毎日母星へと…

第一回遼遠小説大賞出品

一通の手紙。誰にも届かない。

https://kakuyomu.jp/works/16816927861844143511 私の尊崇する　揺井かごめ様がなさっている、「五十音でわたし辞書を作る」という企画を許…

１０歳の僕がスクールカウンセラーを想い、行動する話です。

女性と男性がドライブに行く話です。

お題:「５分で解決探偵、あらわる（ミステリー）」 本が盗まれた。 Shiori is in my good books.

お題：「誰にも言えない恋（恋愛）」 いつか先輩の名前を呼びたい。 そんな思いを抱きつつ、響は今日もピアノの前で先輩を待っている。

二〇〇〇年から少し経った、第二文明末期。地球を大災害群が襲い、ほとんどの歴史の証は消え去った。選ばれた少数の人々は宇宙基地に逃れて六〇〇年間の冬眠につき、その間に地上に残った人…

"The little flower lies in the dust. It sought the path of the butterfly." 　　Rabindranath…

　神のような機械『ゴッド・ライク・マシン』が存在するのならば、なぜ、われわれ人類は苦しまなければならないのか、という、SF随筆連作です。

　輓近、プロの小説家の語彙の尠さに喫驚した愚生は、日本語の復興の一助にでもなれば、と覬覦し、広辞苑を三回ほど劉覧し、記録しておいた語彙ノートの（ごく）一部を公開することといたしま…

第一部分『裏面（りめん）』 重い障害と葛藤を抱えた病床の少年の物語。 第二部分『επιφανειακός　μαχη』 機甲ネガフォルトゥーナに乗り込み、未知の世界で運命と戦う少…

人は、母の身体か、音から産まれる。 一〇年ごとに街を渡らなければならない音降りと、 街を渡ることができない胎生の、 たくさんの出会いと別れの物語。

　幕末、上野の戦の最中でしょうか。 　元服間際の武士の少年。父と兄とは、戦に出ています。 　或る夜、少年にその祖父が士の道を説きます。 　士（さむらい）としての覚悟とは？ 　ぎろ…

会いたくて涙が出るほどの、恋をしていた。 「久しぶり」 クリスマスが過ぎ、新しい年の始まりが差し迫った年末。 ずっと避けていた故郷を、久々に訪れたその時。 イルミネ…

ポストに入っていたある招待状。 差出人を見た瞬間に蘇る記憶。 純粋で不純で、眩しく暗かった青い日々。 すべてはあの春の日から始まった。

「描いてください、せんせい、わたしのことを」 はつ雪の便りをつれて古民家の宿に訪れたのは《裸婦画》だけを描く画家だった。 一重の瞳に潤んだ紅の唇、白練の和服を纏った綺麗な女流画家…

もともとカクヨムの近況ノートに日記として書こうとしていたのですが、なんだか長文となってしまったので、１本の書き下ろしにしてしまいました。 エッセイ・ノンフィクションで日間１位、…

西暦で1587年ごろのお話です。 当時の筑前国博多は、戦国の世において幾度も戦火に苛まれ、町が焦土と化していました。 そんな折、九州平定を成し遂げた関白・豊臣秀吉が博多に凱旋し、…

　海沿いの街、梶栗郷にひっそりと佇むファッションホテル『ピシナム』は、２０１９年２月にその歴史に終止符を打った。 　ホテルマンとして働いていた青年の磯辺は、ライターの秋山千鶴か…

　宇宙内の暗黒エネルギーの増加によって、宇宙の崩壊＝ビッグ・リップにいたった世界。崩壊した多元宇宙はそれぞれにまざりあい、おれの家族はそれぞれのおもいでの場所にたどりつく。おれは…

　カクヨムやウェブ小説の現状について。自分なりの考えがようやくある程度まとまったので、書いてみました。 　 　もちろん、これは私の視点で書いたひとつの考察に過ぎません。 　皆さ…

辺境の星にぽつんと建てられている、古風な塔。その内部には、無数の本が所蔵されている。 そこで蔵書の管理をする青年と、茶トラのメス猫アルカディア。 それは磁気嵐の荒れ狂う日に、と…

電車の中で倒れそうになっていた女性を手助けして、思いがけなく途中下車した森大樹—。コロナ禍の日々に行き交うささやかなセレンディピティ。 『図書館の君—Precious time…

カクヨムWeb小説短編賞2021【短編小説部門】 　　　☆短編賞☆を受賞致しました　読み切りでコミカライズします！ （満月の晩に泉にいるのは鶴ばかり） それは誰もが幼い頃から繰…

歪んだ硝子窓の向こう。赤々と燃える菊桃を眺める没落した旧家の令嬢は、明日にも成金の後妻にされる。子どころか既に孫もいる蝦蟇そっくりの醜男から、生家が多額の融資を受け取る引きかえと…

昭和５年、私は妹を殺した。 ※犯罪行為及び刑罰法令に抵触する行為又は誘引・助長・ほう助するものではありません。

私は在宅勤務を終え、久しぶりにふるさとへ戻る。 でも、懐かしいような居心地が悪いような。 自宅、実家、会社。 それぞれの風景で気付いたこと。 子供の頃に学校で習った言葉をふっと…

音楽の道を志し、ピアノの練習に励む高木真智子は奈良から転校してきた真部慎一と出会い、彼が奏でるピアノの音色に惹かれ、ふたりで練習の日々を重ねるようになる。昔馴染みの田辺修司や友人…

お互いの思いを確認し合い、周囲の理解を得た慎一と真智子は一緒に暮らし始める。慎一の亡き母の形見のグランドピアノに見守られるようにふたりは音楽への情熱を深めていく。真智子はピアノア…

　ずっと心に抱いてきた夢、それを諦めた自分をどうやったら好きになんてなれるのか。これは夢という祝福と呪いに向き合う為に書いた物語。 　平穏だけれど何かが違う、そんな毎日を送るデザ…

昔話や説話が好きな方はぜひご一読を。 乙姫の乙には、妹という意味もあるとご存知でしたか？ これは、室町時代の説話集『御伽草子』の浦島太郎をベースに、竜宮の姉妹姫「甲姫」を創作し…

「今晩あたり、狐が降るかとおもって」 工場に勤めて漫然と日常を過ごす《僕》は、寂れた峠にひとりたたずむ女を見掛けて、おもわず声を掛ける。 彼女はひとつに結わえた髪を揺らし、振りか…

＜ ガール・ミーツ・ボーイ ＞ 港町で紡がれる少女と少年の一夏の物語。 一話完結

高校生の美術部の「僕」が、一年後輩の内崎佳奈美に「海に絵を流しに行こう」と誘われる。 そして、二人は海に向かう。

デンマーク各地を転々とする主人公。彼は何を探し、何を見つけたのか。死と、瑠璃と、珈琲と、それに付随する美しさの物語。 本編『瑠璃と珈琲』 もうひとつの物語『琥珀と瑕瑾』 …

文明を失った野生のHomo Sapiens Sapiensを観察する小旅行