こんにちは!
元魔王、ポーション売ります!フランチャイズで世界征服(経済的に)
の作者です!
この小説を書いたキッカケの一つについて、つらつらと書きますね。
経済や経営といった言葉は、多くの子どもたちにとって「学校の教科書には出てこない、でも大人になったら急に必要になる不思議な知識」です。
実際、社会に出てから初めて「利益って何?」「会社ってどう動いているの?」と戸惑う若者は少なくありません。
私自身も、子どものころは経済という言葉にどこか苦手意識を抱いていました。
というか、全く興味なかったです(笑)!
けれども社会に出て仕事をし、人と関わり、組織に身を置いてみると、経済や経営の知識は「人と協力して生きるための大切な道具」なのだと気づかされました。
遅ればせながら「もっと早く知っていれば、世界の見え方が違ったのに」と思ったこともあります。
だからこそ、本作を執筆するにあたり「未来を担う子どもたちに、できるだけ早い段階で“経済って面白い”と思ってもらえる入り口を作りたい」と考えました。
舞台はファンタジーの世界。
魔王など、子どもたちに馴染み深いキャラクターを配置しましたが、彼らが直面するのは“剣と魔法の戦い”ではなく、“会社の立ち上げ”や“資金繰り”“フランチャイズ展開”といった、現実にも通じる課題です。
もちろん物語として楽しめるように笑いも盛り込みましたが、その背景には「経営は難しいものではなく、人が夢を形にしていく過程そのものだ」というメッセージを込めました。
読者(子ども)たちは物語を通じて、登場人物の失敗や挑戦を一緒に体験します。
資金が足りず頭を抱えるシーンでは「お金の重み」を、仲間と協力して事業を広げるシーンでは「信頼や契約の大切さ」を、自然と感じ取るでしょう。
こうした体験は、学校で数式や用語を学ぶよりもずっと心に残り、将来ふとしたときに思い出す“原体験”になると信じています。
加えて、この物語には「誰か一人の天才が世界を変えるのではなく、仲間や消費者、市場といった多くの存在が関わることで物事は動く」という考え方を込めています。
これは経営の基本であり、同時に社会を支える市民の視点でもあります。
未来を担う子どもたちに「一人で全てを解決する必要はない」「協力して未来をつくるのだ」と伝えたい。その思いが、この物語の大きな動機のひとつです。
もちろん、これはエンターテインメント小説であり、読者に楽しんでもらうことが第一です。
けれども、もし教育現場や産業界に携わる方々が手に取ったとき、
「子どもたちに経済や経営を伝える方法のひとつとして、こんなアプローチもあるのか」
と感じてもらえたら、作者としてこれ以上の喜びはありません。
数字や制度の解説書ではなく、ファンタジーという“遊び場”を通じて経済の入口を用意する――
それが本作の裏側にある、私なりの願いなのです。
経済や経営は、未来の社会を形づくる基盤です。
子どもたちが早いうちから「ちょっと面白そうだ」と思えるかどうかで、その後の選択や挑戦は大きく変わるでしょう。
もしこの物語が、子どもたちの心にそんな小さな火種を灯し、やがて社会を支える力に育っていくのなら、物語を書く者としてこれほど幸せなことはありません。
長文を読んでいただきありがとうございます!!