• 現代ファンタジー

元魔王、ポーション売ります! 序盤解説とか。

みなさん、こんにちは。
元魔王、ポーション売ります!~フランチャイズで世界征服(経済的に)〜 の作者です。
物語は序盤が終わる頃ですね〜!

今回は序盤について、
「自分はどんなことに気を遣って書いたのか」を、少し裏話的にお話ししようと思います。

まずこの物語は、「魔王 × 経済 × フランチャイズ」という一見ふざけたような組み合わせから生まれました。
でも私は最初から「ただのネタ小説」で終わらせるつもりはなく、読者のみなさんが自然と“経済の仕組み”に触れられるように、細かい工夫を積み重ねたつもりです。
また、絶対条件として、小学校高学年くらいの方でも難しくなく、楽しく読むことが出来るように最大限気を遣いました。
専門的すぎてつまんなく、読み進められないってのは物語としては最悪ですからね……



序盤で描いたのは「元魔王であるがゆえの信用ゼロ」。
銀行から融資も受けられず、社会からも白い目で見られるアマリエが、どうやって商売を始めるのか。

これは実際の起業でも「実績や信用がない」ことが一番の壁になるので、その感覚を物語を通じて体感してほしいと考えました。

魔王がいきなり大成功する話ではなく、失敗しながら学んでいく過程を丁寧に書くことで、「あ、ビジネスってこういう大変さがあるんだ」と思ってもらえるように意識しています。



屋台出店では、あえて「墓地」という奇抜な場所を選ばせました。
これはただのギャグではなく、「競合不在」「SNS映え」「差別化」といったマーケティングの基本を盛り込んだ仕掛けです。
一見すると失敗しそうな立地でも、発想を転換すれば強みになる。その面白さをキャラクターの掛け合いで描きました。

さらに「魔王の踊り動画」や「UGC戦略(ユーザーが作ったコンテンツが拡散する現象)」など、現代的なSNSマーケティングを取り入れています。

これによって、読者は物語を楽しみながら「なぜそれが効果的なのか」を自然と理解できるようになっています。






また、会社設立エピソードでは、商号決定や法人登記など、リアルな手続きをストーリーに組み込みました。
「アスヒラクフーズ株式会社」という社名を決める場面は、ただの感動シーンに見えて、実は“理念”と“ブランディング”の重要性を伝えるために入れています。

(アマリエの元部下の名前から、社名の由来にピンと来た方もおられるでしょうか……笑
実は、アマリエが立ち上げる社名は「人の命を救う」会社を参考にしたいと思っていました。製薬会社、医療機器製造メーカーとかですな)

話がズレました。すみません!



さらにその後の展開では、商標トラブルのリスクを匂わせています。ファンタジー小説でここまで法務を扱うのは珍しいかもしれませんが、「知的財産を守る」というのはビジネスの土台に欠かせないテーマなので、外せないポイントでした。




物語のもう一つの柱は「チーム形成」です。
アマリエは“天然でおバカちゃん”だけど、人を惹きつけるカリスマ性がある。
一方でヴォルフガングは冷静で論理的。
二人の補完関係を描くことで、「リーダーシップには情熱と合理性の両方が必要」というメッセージを込めました。

さらに今後仲間(マサヒロ)が加わるにつれて、チームの多様性がどれほど事業を前に進めるかを見せていくつもりです。
単なるキャラクター同士の友情物語ではなく、起業における人材の重要性をファンタジー的に描写しています。



とにかく意識したのは、経済や経営の知識を「解説っぽくならないように」入れることでした。
読者が「学んだ」という意識を持たず、キャラクターの失敗や成功に笑ったり泣いたりしているうちに、自然と理解できている状態を目指しています。

例えば、ポーションの販促の工夫を描くときも、細かい用語を使わず、「お客さんがどう感じるか」という視点に立たせました。
経済の本を読むと堅苦しい内容も、キャラクターがドタバタと実践していく姿を通せば、読者にとってぐっと身近になると信じています。



ここまでの話は「起業編」の序章とも言える部分です。
信用ゼロから始めて、仲間を得て、会社を立ち上げ、顧客を掴むまで。
この流れは現実のスタートアップが必ず通る道でもあります。

読者のみなさんには、魔王の失敗に笑いながら、同時に「経済って面白い」「自分にもできるかも」と感じてもらえたら嬉しいです。
そして気がついたとき、「あれ?自分、経営の基礎を学んでる?」と驚いてもらえたら、それこそ作者冥利に尽きます。


この先はさらに競合との戦いなど、経済の荒波をお届けしていきますので、どうぞご期待くださいませ〜!

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する