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『カドルコットに揺られながら』完結しました

 初の長編、『カドルコットに揺られながら』が完結しました。ヤッター!!!! 達成感がやばいです。ひとえに応援してくださった皆様のおかげです。ありがとうござます。

 およそ四年ほど前から妄想していたお話をこうして書き上げられたことは感無量に尽きますね。なんか長く妄想しすぎてなかなか書けなかった作品でもあります。実際五回ほど書き直しました。温めすぎて腐ってんじゃねえの〜! と勝手に一人で戦々恐々していたりしました。

 初の長編を書き上げたということもあり、裏話なんかを話していきたいなあと思います。めっちゃ長いです。ぶっちゃけ独り言です。ノートの端っこの書き殴り程度の話です。でも書きたいから書きます。自己満ここに極まれり。まあ備忘録みたいなモンですね。

 その程度のお話でも読んでみたいぜ! っていう心の広い方は、どうかお付き合いください。

 言い忘れていましたが、当たり前のようにネタバレしていきます。ぜひ最終話までご覧になってからお読みくださいませ。



〈安藤陽葵について〉
 主人公ちゃんです。戦争賛美者の軍人で、野蛮なお考えを持つ方です。
 自己肯定感マイナスに振り切った軍人になった彼女ですが、書いていて楽しかったです。この物語の中では唯一(悪い方向にだけど)成長したキャラなんじゃないでしょうか? 主人公なんて成長してなんぼですからね。これから彼女はどう生きていくのか、気になるところではありますが、うだうだ後悔し絶望し、しっかりと乗り切ってそうだなあとも思います。
 思い入れは当たり前ですが、かなり強いです。なんだかんだ言って動かしやすいキャラでもありました。
 実はお酒に弱かったりします。一口でベロンベロンになるぐらいには。成人したのちアルベルトと飲んで大変なことになるというifがあったり。なかったり。

〈佐山祥一郎について〉
 復讐者くんです。髪は染めてたりします。
 髪は鳴海ちゃんとお揃いの黒髪が嫌だったから染めたという裏話があります。どんだけ嫌いなんでしょう……。あとめっちゃ甘党です。言われなければ三食ホイップクリームで済まそうとします。趣味は本編でも言われていたように映画とゲームです。雑食ですがスプラッターやホラー、サスペンスを特に好むみたいです。年齢制限はあんまり守りません。
 どこかで『無事にリバイアサンを祓えたら自殺する』的なことを言ってましたが、本気です。殺人についての罪悪感は人並みにあります。てか安藤ちゃんやら神崎くんやらの倫理観がやばいだけです。みんなみんなあんなんだったら破綻するぜ。しかしながら、悪魔使いは人じゃないので無問題。害虫殺して何が悪いってスタンス。……こいつもこいつですね。

〈セドリック・ライトフットについて〉
 お医者様です。金髪碧眼大人子供です。
 めっちゃ動かすの難しいキャラでした。口調迷子すぎる! 彼のセリフは血反吐を吐きながら書いたと言ってもいいでしょう。
 あそこでレイモンドさんのことを非難してしまったのは一生後悔しています。彼としてもいっぱいいっぱいで、他人(とはいっても兄のような人間)を気にかける余裕がありませんでした。壊れてしまった兄弟を治すために生きることを決意した、結構重ためな人間です。ま、失敗するんですけど。
 自分を含めて、命に価値を見出していません。どうせいつか死ぬじゃんのスタイル。なので自分が死ぬ時もギャグ寄りの思考になっていました。あそこら辺は書いてて楽しかったです。
 神崎くんにだけは(死の直前を除いて)終始敬語で話します。大事には思ってたみたいです。神崎くんが世界を壊す際の味方に引き込みたいと思うぐらいには。関係良好。最終的に破綻。

〈情報屋について〉
 人格六つのギークくんです。
 実を言うと、マジで最後の最後まで、書き始めるまで登場させるどころか影も形もありませんでした……。一話目だけのモブのつもりだったんです(口調がちょっと違うのはそのためですね)。完全なる脇役、恐るべし! まさかルシファーアンドサタンと会話までするとは! さすがの明けの明星さんも予知していなかったんじゃないでしょうか?
 人格六つとかいう扱いが難しい設定も書いている内に思いついたものです。結果的に書いててすげえ楽しい子になりました。一話目の情報屋は多分伝達者だったんじゃないでしょうか? 知らんけど。
 ベルフェゴールが言っていた『鳥口青谷』という名前は影響者としてのハンドルネームです。脇役である彼に名前はありません。最後の最後まで、年齢すら明かさないスタイルを貫き通しました。

〈ユースフ・スライマーンについて〉
 ビトレイヤーくんです。裏切りコックさんです。
 増えます。そりゃもうあの害虫のごとく増えます。そのせいで生死不明になりました。
 チャーリーのことは使える悪魔程度にしか考えてません。ビジネスライクです。代償は自我の喪失です。結構重い。実はチャーリーはルシファーの眷属だったりします。その中でも強い部類なので、代償は適格っちゃ適格ですね。
 死んだと思ったら生きていて、でも四章あたりで酷いことになっている彼ですが、幸せそうだしいいんじゃないですかね。ハピエンハピエン。
 料理ならなんでもこなしますが、その中でも故郷の料理だけはあまり作りたがりません。舌先三寸で誤魔化して、作ってくれません。両親を裏切った罪悪感は一応あるみたいです。

〈シャーロット・ロックウェルについて〉
『蜘蛛糸の魔女』。願望機ちゃんです。
 お願いを叶えることだけを使命として生きている彼女ですが、最終的に生き残っています。吐き出した女郎蜘蛛が『蜘蛛糸の魔女』の正体です。蛇足でアルベルトくんのものとなった書斎が蜘蛛の巣塗れなのはそのためですね。自分で書いといてなんだけどわかりづれえな!
 これといった裏設定はありません。強いていうなら、傲慢の悪魔使いが登場する前は、使い捨ての分身を作って頻繁にアルベルトくんとこっそりデートに行っていたみたいです。カフェ行ったり映画観に行ったり。彼女としてはお願い事を叶えているだけなので、恋愛感情は一ミリたりともないです。アルベルトくんとしてもシャーロットちゃんは信仰するのに不可欠な存在(教祖様)って立ち位置なので、恋愛感情とはまた違います。お互い好感を持っているのは事実です。

〈レイモンド・フォーセットについて〉
 修道院長さん。天使の器その一。上司その二。
 不憫な大人です。
 初期設定が老人だったりした方でもあります。その場合アルベルトくんに対してのアタリがもっとキツくなってました。頑固ジジイは書いてて楽しいですね。結局大幅に若返ったんですけど。
 悪魔を祓うためならばなんでもする奴です。なんなら、サタンと契約させるのこいつにしようかなとか考えていた時期があります。ラファエルとサタンの力を持つおじいちゃん?! 設定盛りすぎだろ! となって没。
 皆の幸せのためならば自己犠牲も厭わぬ人間ですが、それを周りにも強要しちゃうのが短所です。見ようによっては結構いいやつなのかもですね。そんなことない? そうかもしれません。
 煙草の銘柄は義信さんとおんなじものです。

〈アルベルト・フォーセットについて〉
 英雄候補くんです。天使の器その二。上司その一。
 改めて読んでみるとマジで神崎くんからの印象悪いな〜って思います。最後の最後まで嫌っていると思われてるぜコヤツ〜! しかし、英雄に嫌われようがなんだろうが、神崎雨音のために罪人を裁くのがアルベルトくんです。神に好かれようなんて考えません。最後に語っていたように、全部自己満です。勝手に寄りかかっているだけです。そこらへんをちゃんと自覚しているのが、またタチが悪いですね。しかし、よくよく考えてみれば、なんだかんだ一番不憫なのかもしれません。
 あんまり目立っていませんでしたが、こいつも立派な甘党です。深夜にホイップ山盛りパンケーキ食うような奴です。あとあやとりが得意だったりします。どこぞの魔女さん直伝ですね。

〈神崎雨音、天音について〉
 英雄の代名詞です。または個人名です。
 ……というのは冗談として。正確に言えば性格が終わっている英雄モドキですね。ギリギリまで主人公として、この子の視点で進んでいくつもりでした。やりづらかったので没。
 思い入れはめっちゃあります。ないほうがおかしい。結構作り直したキャラなので、過去のプロットを見るたびに「おわ〜なんかちげえ〜!」となり、色々四苦八苦してたんだなあとほっこりします。結果的にいい感じになったのでよかったです。
 性格はもう皆様ご存知だとは思いますが悪いです。女の子殴るなよ! コミュニケーション方法を暴力以外教えられていないので仕方ないっちゃ仕方ないですね。
 人間ではないのにどこまでも人間臭いのが天音という生き物でした。英雄としては落第点です。
 安藤ちゃんのことはマジで自分を慰めてくれる人以上の見方はしていませんでした。両思いだとか相思相愛だとかほざいていますが、本心はこんなんです。あの時話しかけてきたのが安藤ちゃんだったから、あの時本音を受け入れてくれたのが安藤ちゃんだったから、自分よりも惨めな性質を背負って生きているのが安藤ちゃんだったから、好きでした。
 英雄が死ぬと困るので無理やり生かされています。正確にいうと、薬剤で自由意志を奪い、機械を繋いで撃ち抜かれた心臓の代わりにしています。奇跡だけ使えればいいので、あのまま搾取です。老いることも死ぬこともありません。よかったね。

〈神崎義信について〉
 死恐怖症さんです。
 煙草とお酒が好きで法律を破るお方です。いい人。いいってだけの人。優しいだけの人。
 レイモンドさんの親友であり、セドリックさんの師匠です。
 神崎雨音のルーツです。
 影響を与えるだけ与えて死にました。
 ……彼については最初から死人として書いてきました。設定はあまり詰めてません。なんなら登場させる気もありませんでしたが、どうしても動かしてみたくなったので過去編でご登場。でも意地でも本編には登場させないお方です。
 エクソシストになってなかったら、奇跡が扱えなかったら、普通に勉強して就職して結婚して幸せになっていたんじゃないかなあと思います。まあ、彼がいなかったら、たくさんの人が死ぬんですがね。


〈皇五十鈴について〉
 傲慢の悪魔使い。跡取りちゃんです。
 ラスボスと言ってもいい彼女ですが、進んでいくうちに意気地なしになっていきました。最終的に自ら縁を切ったはずのルシファーに助けを求めちゃうぐらいには、イレギュラーに慣れていません。今まで予想通りばかりの生活を送っていた弊害もありますが、ルシファーのいうことなら間違っていないという異常なまでの信頼が原因です。
 自分が信じたいものを信じる、を信条に、ハッピーエンドを掴むため頑張ってきました。レイモンドさんの介入により、一炊の夢と化すのですが、それでも途中までは思い通りになっていたのは結構すごかったり。子供は大人に敵わないの不文律に抗っていた努力家です。
 一章で鳴海ちゃんのことを怖がりだったと言っていましたが、ルシファーとの契約により記憶が曖昧になっています。自分と他人が入り混じっちゃって境界線が有耶無耶。そこに違和感すら抱けません。鳴海ちゃんとしてはめちゃくちゃ複雑だったと思います。ちなみにしーちゃん呼びしてたのは本当です。かわいいですね。

〈狐ヶ崎恭介について〉
 強欲の悪魔使い。召使くんです。
 デザイナーチルドレンという一風変わった肩書を持つ彼ですが、自覚していないだけで立派なコンプレックスだったりします。アルベルトくんのセリフひとつひとつが癪に障る感じです。
 五十鈴ちゃんのことはご主人として慕っていました。とは言っても、学院の支配者であり皇財閥跡取り、主犯、傲慢の悪魔使いとしての五十鈴ちゃんしか見ていないため、理解者になることはできません。逆もまた然りですね。五十鈴ちゃんも狐ヶ崎くんのことを完璧には理解していませんでした。
 召使としては超優秀です。家事全般はそつなくこなします。ついでに遊び相手にもなってくれます。
 ギャンブラーとしては、ほとんどマモンの権能のおかげなので、そこまで運がいいわけではありません。ほとんどスマホ片手に、暇つぶし程度でやってました。五十鈴ちゃんがあまりギャンブルを好まなかったため、狐ヶ崎くんもそうなったのだと思われます。

〈鳴海志保について〉
 嫉妬の悪魔使い。努力家ちゃんです。
 皇五十鈴過激派です。よわっちいところも虚勢はった強さも全部丸ごと好きになってる子ですね。絹之宮女学院って結構偏差値高い設定なんですが(例えるならとあるシリーズの常盤台中学のようなイメージ。筆者はとあるシリーズめっちゃ好きです)、鳴海ちゃんはそこの特待生として入学しました。努力です。マジで。リバイアサンを使ったズルとかもしてません。正々堂々自分の力。やべえですね。
 皇五十鈴のためならなんでもします。人殺しも猛勉強も、全ては親友のため。親友がまた笑って未来を歩けるように、あらゆる努力を怠らない、頑張り屋さんです。倫理観? ねえよ。メルカリで売ったわ。……こういうとこは短所です。
 海が好きです。行き詰まると海に散歩しに行く習慣があります。実は魚に詳しいです。小学校でのあだ名は『サカナちゃん』。名誉なのか不名誉なのか。それは本人のみぞ知る。
 実はモテます。というか二極化してます。怖がられるか、恋されるかの二択です。バレンタインでは靴箱いっぱいにチョコが詰まってたり。五十鈴ちゃんはどちらかというとリップサービスの一環として貰うみたいです。数はいい勝負。ちなみに二人が貰ったチョコは全部秋月ちゃんのお腹に入ります。

〈秋月佳奈について〉
 暴食の悪魔使い。お姉ちゃんになるはずだった子です。
 目の前にあるもの全てを口に入れるという悪癖を持っています。おしゃぶりをしゃぶる赤ちゃんがごとく、食います。油断すると噛みちぎられたりします。ご注意を。
 ベルゼブブとの契約により大半の記憶は失われていて、言動、行動が実年齢よりかなり幼いです。精神年齢はきっと幼稚園年長か小学一年生ぐらい。人を大事に思う気持ちはあり、妹のように思っていた(無自覚ですが)五十鈴ちゃんに懐いていました。鳴海ちゃんと狐ヶ崎くんは友人です。たまに遊んでくれる人と頻繁に遊んでくれる人。
『蝿の王』を食らってもお腹を壊さなかったのは、ひとえにその才覚のおかげです。フォーセット兄弟が人工的に天使の力を扱えるようになった元人間とするならば、彼女は生まれ持った才能で悪魔の力を扱える怪物ですね。だいぶイレギュラーだったり。
 悪魔はご主人様には手が出せないので、ろくな抵抗もできぬまま、ベルゼブブは食われました。かわいそう。

〈兎内沙羅について〉
 色欲の悪魔使い。ヤンデレメンヘラちゃんです。
 舞台監督者(端的に言っちゃえば黒幕)になれるのって基本的に未来が見える方だけなんですけど、それをぶっちぎって舞台監督者という立ち位置を手に入れた、なかなか狂気的な少女です。彼女ができるのは魅了することだけなので、異例中の異例だったりします。地の文を使って堂々と己の本性を語るという、一風変わった書き方ができて楽しかったり。五十鈴ちゃんでもやりましたね。あれ、書いてて楽しいです。読み手はどうなんだろうとちょっと不安でしたが、やりてえことやるぞ〜! と勢いで突っ走ってみました。満足!
 愛されるためなら父でも殺す冷徹野郎です。色欲の悪魔さんもびっくり。ちなみに愛される=作中で言っていた基準を全てクリアするなので、条件に見合う人間は今後見つかりません。秋月ちゃんと神崎くんに続いて、大罪の魔王を完璧に制御できたお方でもあります。
 兎が好きです。兎グッズを買い漁るぐらいには好きです。好感度を上げたいなら兎関係のものをあげましょう。きっと一ヶ月は生きられますよ。

〈桐生渚について〉
 怠惰の悪魔使い。希死念慮の塊くんです。
 彼の死にたがりは天性のもので、もう治ることはありません。絶対に、死にたがりなままです。どれだけ手を尽くそうが無駄です。
 実は二章終わりの神崎くんは桐生くんに対してほとんど正解のような答えを返してあげられていました。ベルフェゴールのせいで中断されてしまいましたが、それがなかったら桐生くんは結構前向きに生きていこうと決心していたかもしれません。
 優しい子ではあります。ただめっちゃ怠惰なだけです。彼にとっては呼吸すら重労働なので、他人のことを気にする暇なんてありません。
 神崎くんに見せていた夢は、昔両親に連れて行ってもらった場所がベースになっています。面倒は面倒でしたが、それでも楽しかったそうです。映画館もゲームセンターもデパートも、彼にとっては大切な思い出です。
 ちなみに、桐生くんが神崎くんと観ていた映画は『ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア』が元ネタです。筆者の近所のTSUTAYAにはヘルレイザー・シリーズが六作目であるこれしかなくて、なぜかシリーズの六作目しか観たことがないという奇怪な人間が爆誕してしまいました。どうせなら一作目から観てえ……。

〈モブの皆様について〉
 その章にしか登場しないようなお方(桜庭和子ちゃんとか、三条金治さんとか)は反射的に名前つけてキャラ付けしていってます。
 桜庭ちゃんはもっと臆病で高飛車なお嬢様にする予定でしたが、なんか足りねえなと思い『踏み台にしたやつぶっ殺ウーマン』が誕生しました。これはこれでヨシ! 契約悪魔であるホルマリン漬けの胎児はアスモデウスの眷属です。かなりよわっちい部類ですね。ちなみに、桜庭ちゃんの好物はショートケーキです。ホールで注文して全部一人で食べることがあるぐらいには好きです。
 三条珠希ちゃんについては、本当に、単なる友人として書くつもりでした。マジで。悪役にするつもりも殺すつもりもなかったです。しかし出来上がったのは『見下したやつ絶許ウーマン』。後半の彼女のセリフは書いてて楽しかったです。契約悪魔である針山の悪魔ですが、マモンの眷属です。狐ヶ崎くん経由で紹介されました。それから、祖父である三条金治ですが、珠希ちゃんが死んだあと汚職が発覚し辞職しています。おじいちゃんが失脚するとこを見なくてよかったねって感じです。秘書である松山望さんは巻き込まれです。実は一番の被害者。ぶっちゃけいなくてもよかったのですが、それだと川口ちゃんと神崎くんの会話がなくなってしまうので、某傲慢ちゃん的には必要経費だったり。
 川口春子ちゃんについては、名前を出さないつもりでいました。ギリギリまで地の文で名前を呼んでいません。シスター表記です。家族のために頑張れる優しい子ですが、優しさが仇となりベルフェゴールの標的になりました。保険金はちゃんと降りたのでしょうか。秋菜さんはかわいそうですね。
 山口杏子さんに関しては、ただ不憫としか言いようがありません。名前は気に入ってます。いつか使いまわしたろうかなと思ってるぐらいには。旦那さんは結婚する前は優しい殿方でした。豹変しちまいましたねえ……。彼女の両親は事故で他界しているため、相談しようにも出来ずじまいでした。八方塞がり。夢の中では、桐生くんに連れられて死んだ両親と共に子供とピクニックにでも行ってたのではないでしょうか。ちなみに、子供の名前は咲良です。杏子さんが死んだあとは孤児院に預けられました。きっと母親が死んだ理由も知らずに育ってます。
 兎内ちゃんの狂信者さんたち(桃口くんとか)は、全員死んでます。お縄になった時点で兎内ちゃんから自殺命令が来てたり。この方たちは運が悪かったとしか言いようがありませんね。狂信者にならなかった古田未奈ちゃんは、実は安藤ちゃんとおんなじ科学信仰者体質です。奇跡も権能も効きづらい稀有なお方。兎内ちゃんの正体に唯一気づけていた少女です。ちなみにこの中で一番気に入ってる名前は遠藤沙耶さんです。サヤエンドウ🫛。
 バートラム・アクセルロッドさんは……まあ、因果応報とも言えなくもないです。成り上がるために後ろ暗いことをたくさんやってきました。てか小僧にイカサマ仕掛ける時点で倫理観はあんまないですよね。しかし努力の人であるのは事実。一瞬で今までの積み重ねがパーに。名前を間違えやすい人でもあります。バーモンドやらバードラムやら、誤字修正が大変でした。カレーじゃねえんだぞ。カジノについては全然知らんし調べてもようわからんしで空想入り混じった感じになりました。雰囲気で読んでください。
 篠原鈴音ちゃんは、実は皇家の分家です。五十鈴ちゃんが狐ヶ崎くんを作るために売られました。かわいそうですね。皇家の人間は本家分家問わず名前に『鈴』の一文字を入れる習慣があります。
 狐ヶ崎恭介(大人の方)は、ちゃらんぽらんです。しかし仕事はきっちりこなす。五十鈴ちゃんをルシファーの明けの明星から庇ったのは実はめっちゃすごいことです。なかなかできるもんじゃないので。五十鈴ちゃんにとってのお兄ちゃん。兄の存在を求めた五十鈴ちゃんは鈴音ちゃんを売り払い新たな『狐ヶ崎恭介』を作りましたとさ。
 五十鈴ちゃんのお父さんの名前は『皇拆鈴(さくすず)』です。悪魔崇拝者。ルシファーを召喚するようなイカレです。こいつは自業自得としか言いようがありません。元凶とも言えますね。
 皇鈴助さんは……呑気です。流石に息子がルシファーを召喚した時は焦ってサタンを召喚したりしましたが、それ以外は呑気。五十鈴ちゃんが自分の首を狙っていることにも全く気づいていませんでした。しかし経営者としては百点満点です。大きなイザコザもなく、安らかに死ねました。
 後半になるにつれネームドの脇役さんたちがいなくなってきます(出ても身内だけ)。過去編での孤児院の子たちや教皇の護衛役さんたちは、名前こそバーッと出てきますが、中身は空っぽです。死人だし……あそこしか出番ないし……。ま、思い出は関係者さんの胸の奥にしまってあるということで。


〈本編について〉
 ほんとは角川つばさ文庫小説賞に応募しようと考えていた話です。これより前の『因習的ジョハリの窓とプギーマン』もそうですね。一章の途中までは、少なくともそう考えていました。最初の方は流血、暴力表現少なめです(当社比)。応募条件である七万字以下にしてあったりもします。
 しかし、書いていくうちに抑えきれなくなってきて諦めました。そもそも後半の内容が児童書向けじゃないんですよね〜! 血ィダバダバの内蔵びろーんだし。
 二章あたりからはもう吹っ切れてます。バタバタ死ぬし物騒なこと言うし。神崎くんにフォーカスしたのも相まって、だんだん猟奇的になっていきました。ここだけの話、プロットだと神崎くんを主人公としていて、その場合は二章が一章として書かれる予定でした。学校潜入はなし。五十鈴ちゃんの登場はもうちょい遅くなっていたかもしれませんね。
 紆余曲折ありましたが、なかなか満足しています。これはアウトかな……と思わないでもないとこはありましたが、振り切って自分好みに書けて楽しかったです。てかそもそも妄想を文章にするのが好きなんで……。小説書きさんはみんなそうかもしれないけど……。

〈タイトルについて〉
 フィーリングです。
 一、ニ、四章はそうですが、三章はちゃんと考えました。てか地獄でした。小説読んでてもいつの間にか六文字カタカナ探してたりしました。しかし、ああいう統一タイトルは考えていて楽しいです。実は今も六文字カタカナを探していたり。統一タイトルはまた違う話でやれたらいいなと思います。
 

〈カドルコットについて〉
 冷却機能のついたベビーベッドです。亡くなった赤ちゃんの遺体を数日間安置することができ、家族が赤ちゃんとのつながりを持つ時間を作ることができます。



 ここまでざっと書いてきましたが、めっちゃ長くなってますね?! びっくり! 約9000字あるんですけど?! 本編?!

 ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。書き殴りのような設定集でしたが、少しでもお楽しみいただけたのなら幸いです

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