一行は国境を越えてアマルナイ王国へ潜入した。アマルナイ王国、魔族―――いわゆるエルフ族や竜族、ドワーフ族らの『人間ではない種族』が暮らす国である。ハルーンの先導で最初に彼らが到着したのはエルフの農村ミッパ村であった。エルフ1:人間だと…!?エルフ2:おい、人間だぞ…!エルフ1:何をしに来たんだ…?エルフ3:捕まえるか…?ヨルデリア:…まずいな。悪目立ちしているぞ。立ち去った方が良くはないか?ハルーン:いや、これで良いんだ。リトール:何言っているんだ?ハルーン:だから、これで良いんだ。タイガス:貴様、何を言っているのであるか!?ハルーン:おーい!宿屋はどこだーい?エルフ3:あ、ハルーン様だ!すぐに宿屋にお連れしろ!ヨルデリア:…知り合いなのか?ハルーン:まあね…。リトール:怪しいぞコイツ。
宿屋にて、食事後。
ヨルデリア:…そう言えばハルーンに聞いていなかったことがある。ハルーン:ああ、どうして僕がここの有名人か、ってことだよね。タイガス:ただの大道芸人ではない、ことだけは確かであるな。リトール:で、どうして食事に薬なんか盛らせたんだ?タイガス:何だと!?そ、そんな…。バタッ…。ヨルデリア:思いっきりタイガスは食べていたからな…。ハルーン:一口食べて、後は食べたふりしていた君も手遅れだよ、ヨルデリア。かなりキツい薬だからね。ヨルデリア:何だと!?まず…い…に、にげ………。ドサッ。ハルーン:いくらアンタが名高い義賊だろうが、このぶっ倒れた二人を抱えて逃げるのは無理だろうね、リトール。リトール:クソッ、この野郎!ハルーン:さあ、今の内に捕まえるんだ!エルフ達:わー!!!!!???:…バカのおかげで俺が出てこられるとはな。アハハハハハハハ、食い物がいっぱいだ!リトール:よ、ヨルデリア!?ハルーン:な、何だって!?ヨルデリア???:俺はヨルデリアじゃあない。おい、ハルーン、俺が分からないとは傑作だぜ!アハハハハハハ!お前らエルフから先に食ってやる!ヨルデリア???がエルフ達に襲いかかった!エルフ達はあっという間に敗北した…。ヨルデリア???:さあて飯の時間だぜ!――グギィッ!突然、ヨルデリア???が苦しみ始めた。ヨルデリア:もう目が覚めたのか、このアマ!く、グウウウウウウウッ!タイガス:う、うう…。リトール:おいタイガス、目が覚めたか、しっかりしろ!タイガス:――ハッ!ヨルデリア!リトール:ああ、ヨルデリアがおかしくなったんだ!化物みたいになっちまった!タイガス:リトール、私の後ろに隠れるのである!リトール:は!?タイガス:後で説明するから、急げである!タイガスvsヨルデリア???タイガスと戦っている最中にヨルデリアが苦しみ始めた。ヨルデリア:私は…化物じゃない…ヨルデリアなんだ!バトル中止。ヨルデリアが戻る。ヨルデリア:ハァ、ハァ…ごめんね、タイガス。戻れたよ、ありがとう。ごめんね。ハルーン:……。タイガス:気にするなである。それより…。ハルーン:ギクッ!!!リトール:コイツの企みを白状させるんだろう?そう来ると思って、捕まえておいたぜ。