どうもこんばんは、最近子供と一緒にリップスティックボードを練習している陽澄すずめです。
なかなか外出もできないのでね。専ら自宅前の道路が遊び場です。だんだん暖かくなってきたから良かったね。
さて、これまで何度か話題にしたような気がするんですが、私は長編の連載を終えると毎回ひどい自作ロスに陥ります。
私はいわゆるエンジョイ勢で、自作については完全にWeb上が最終消費地点なので、公開時にはとにかく今持てる力を最大限に出すつもりで臨んでいます。
一作仕掛かり中に別の作品を書くなどという器用なことはできません。
だから、一つの作品に関するもの全てを自分の中から出し切らないと、次が出てこないんです。
自作ロスは、そのためのインターバルなのかもしれません。
先日、レアメタの番外編の連載を終えて、本当に抜け殻みたいな気持ちになりました。
全部出し切った。満足した。
でも堪らなく寂しい。
私の中から生まれたあの子たちは、しっかり私の中に居場所を作って、素敵な物語を紡いでくれました。きっと彼らの日々はこれからも続いていくのでしょう。
だけど、もう二度と新たに「物語」という形をとることはないんですよ。こんなに寂しいことってある……?
それはある意味「書くべきものがない」寂しさとも言えます。
何か書いていないと上手く息ができない生物なので、ちょっとした焦りもある。
そんなわけで、どうにかこうにかネタを捻り出し、また新しいものをぼちぼち書き始めました。まだ1万2千字くらいだから、全然ですけど。
でもなんかさ、それも寂しいよね。
自分の作品に対する喪失感を「自作ロス」として味わえるのは自分だけなのにさ。
窒息死はしたくないから書くけどね。
ともあれ、1日1千字積むのが関の山なので、ゆったりやっていこうと思います。
毎年恒例、また夏頃に連載開始したい。頑張るために言挙げしとく。
何も始まらなかったら頓挫したと思ってください。
さぁさぁ、それはさておき。
本題です!!
先日、『仮面ライダークウガ』を完走しました!
こんな何もないタイミングで近況ノート書いたのは、ただただクウガを語りたかっただけです。
これ以降クウガの話しかしてないので(しかも暑苦しい)、興味のない方は読まなくて大丈夫だす。
素晴らしい作品でした。
20年前のシリーズということで、その時の流れ相応の古さもありましたが、確かなリアリティのある骨太なストーリーで、凄まじい見応えがありました。
何より、「仮面を被ったヒーロー」という概念が、戦う力とは何かというテーマを象徴するものとして昇華されていて、本当に見事でした。
オダギリジョーさん演じる主人公・五代雄介は、サムズアップと「大丈夫!」という口癖がトレードマークの、明るく朗らかな青年です。
いつも笑顔で前向き。どんなことにもポジティブです。
でも、たぶん、クウガに変身して敵と戦っている時はそうじゃないんだろうなと思っていたんですよ。
「相手を殴った時の感覚が凄く嫌だ」と言っていたから。
彼がどんな表情をしているのか、仮面があるから分からないけど。
ところで、五代くんが変身するクウガと敵であるグロンギ族は、元を正せば同じ力を持つものでした。
ラスボスを倒すために、凄まじき力を身に付けなければならないのですが、それはつまり闇堕ちする危険性も孕んでいるわけです。
けれども、最強の姿に超変身した彼は、自我を保ち続けたままラスボスと対峙します。
ラストバトルの演出が印象的でした。
最初は互いに変身した姿で戦いの様子が描かれていたんですが、途中、おそらく心象的な表現として、それぞれ人間としての姿が垣間見えます。
楽しそうに笑いながらクウガを殴り付ける敵の一方で。
クウガは。
五代くんは。
泣いていたんです。
泣きながら拳を振るっていたんです。
戦いに赴く直前まで、変身する直前まで、あんなに笑顔だったのに。
きっとこれまでの戦いも、ずっとそうだったんじゃないかなと思いました。
笑顔にしたい大切な人たちにサムズアップして見せたその拳で、敵を殴っていた。
例えそれが許されざる悪だったとしても、戦う以外の方法がなかったのだとしても、それは「暴力」に他なりません。
「正義」の名の下に振るう強い力。
それは「悪」が使うものと同質です。
クウガを「正義」たらしめたのは、五代くん自身の「大切な人たちの笑顔を守りたい」という強い意志です。
「英雄はただ、一人でいい」。
敵と対峙する時、たった一人で全ての怒りや哀しみを背負っていた彼ですが、それでも桜子さんや一条さん始め警察の皆さんなど、信頼できる仲間がたくさんいたことこそが力の源だろうとも思いました。敵側は不和のシーンがやたら多かった。
一条さんにだけは背中を預ける感じがありましたね。
最後の戦いだって、もし闇堕ちしたら撃ってほしいって一条さんに言ってたもんね。
その関係性しんどいの極みだし考えれば考えるほど尊みが単元突破して無理無理の無理です本当にありがとうございます。
兎にも角にも、完走してしばらくテンションがおかしく、ラストバトルを思い出しては涙腺が崩壊し、ここまで感情を落ち着けるのに1週間を要しました。
素晴らしい作品でした。いやー。
ハァァァ語りたいこと語ったらスッキリしたね!
世の中が暗いニュースばかりだとしても、沈める沼があることは素晴らしいね。人生は素晴らしいよ。
満足したので今回はこの辺で!
ではでは!
(あっ、カクヨムコン5はお疲れ様でした。ありがとうございました)