今回は自然・社会から二冊です。
『世界石巡礼』須田郡司
フォトグラファーであり石の語りべの著者さんによる世界一周巡礼ルポです。一年間で40か国。愛です。綴られてる言葉とか、石が大好きなんだなって感じます。そりゃあそうですよね。好きじゃなきゃできない。
準備中の異世界物のイメージ固めのために手に取ったのだけど。写真集じゃないのでね、写真が少ないのが惜しかったー。一か所一枚って感じで。もっといろんなアングルで見せてくれーってなりました。はは。
荒涼とした大地のイメージってのが欲しかったのですね。奇岩の風景っていうとカッパドキアくらいしか知らなくて、他にもインスピレーションの湧く風景ってないかしらって。
で、なんといいますか。別に異世界行かなくたって異世界みたいな場所はこの地球上にたっくさんあるのですよねえ。地球はまだまだ未知なるものです。
メモを残すのがこの記録の趣旨なので、モチーフになりそうな場所をざっと書き出しておきます。
・バフレイヤの白砂漠(エジプト)
・メテオラ(ギリシャ)
・モンサント(ポルトガル)
・モンセラート(スペイン)
・セドナ(アメリカ)
・キャニオン・デ・シェイ国定公園スパイダーロック(アメリカ)
・メサベルデ(アメリカ)
・アーチーズ(アメリカ)
・悪魔の門(エルサルバドル)
・ウエーブロック(オーストラリア)
特にメテオラはすごい。まんまドラゴンが飛んでても違和感ない風景です。悪魔の門も異世界行けちゃいそうな洞窟です。この写真で遠景に写ってる富士山みたいなシルエットの山が気になるー(笑)パンチワルコ山というそうです。地球はワンダーランドですなあ。
『世界はいっしょにまわってる』池上彰(監修) 稲田雅子(文) クー(絵)
クーさんのイラストってキャラの目つきが良いよね。目に個性がある。
私は高校時代世界史を選択してたはずなのだけど年号とかまったく覚えてないです。なんでか分かんないけど頭から離れない唯一の単語がエンクロージャー(囲い込み) なんでか分からないけど。
一方で日本史は好きでした。杉本苑子や永井路子の歴史小説が好きだったので自然に詳しくなりました。(おふたりの対談集『ごめんあそばせ独断日本史 』は痛快で面白かったです。歴史に詳しくない方でも楽しめると思うので是非)
ああ、塩野七生も好きなので世界史でも偏った知識はあります。(『ローマ人の物語』は敷居が高いという方には『ロードス島攻防記』や『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』がおすすめです) そういやベルばらからだってフランス革命について興味を持ちましたねえ。……キリがないのでこのへんにしましょう。
そんななので創作物からの知識はあっても世界史と日本史って私の中では繋がらないのですよね。日本だって世界の一部なのに。なんてことを考えてこの本を手に取ったら、冒頭で監修の池上彰さんも同じようなことを書かれててちょっと嬉しい。
サブタイトルにある通り「ヨコ軸で日本史と世界史をつなぐ」イラスト満載で軽く読めちゃう一冊です。
個人的にツボに入ったのは、1800年。伊能忠敬が蝦夷地測量のために歩き回ってたころに、ナポレオンがアルプスを越えてたって。なんか面白くないですか? あれ、そう思うのは私だけ?
それと1927年。上野・浅草間にアジア初の地下鉄が開通したころ、リンドバーグが大西洋単独横断に成功っていう。
以前名前を挙げたシャクルトンもだけど、チャールズ・リンドバーグも魅力的な人物だと思います。「死は最後の冒険だ」うーん、かっこいい。冒険家だからこそ数々の伝説が残るのでしょうけど人格的にもその時代の大衆に好かれなければそれまでですもんねえ。
今回は以上です。