こんにちは。筆者です。
「あるいは深層に遙かなる地平を夢見て」に☆レビューをいただきました!
ありがとうございます!
嬉しいです。
たくさんの勇気を頂けて、幸せです。
おかげでまだまだ頑張れます。
ぼくの体の半分は皆様への感謝でできています。
この気持ちを小説に乗せて、少しでも皆様にお返ししたいと思います。
▽
最終章もそろそろ中盤(この寒くて痛いの、まだ続くの? という方、申し訳ありません。まだ続きます)。
ここでは主人公の一人、ハジの設定について書いてみようと思います。
ネタバレにはならないと思うんですが、今お読みの方はイメージが変わっちゃわないように、結末を迎えてからお読みいただいた方がいいかもしれません。
▽
ハジという名前は、アラビア語の hajj(ハッジ)という言葉が元ネタです。
意味は巡礼、あるいは巡礼を迎えた人のことだそうです。
作品世界において、迷宮を聖域とするシェルパ族の名前としてピッタリだと思い、選びました。
ですが、ハジのスペルは Hazii。
アラビア語ではなく、あくまで「迷宮世界のシェルパ族の伝統的な名前」です。
実際のシェルパ族は東洋系です。
信仰する宗教はラマ教(チベット仏教)で、作中にもタルチョ(チベットの伝統的な祈祷旗で、エベレスト登山とは切っても切り離せない関係があります)が幾度も登場します。
では、ハジはチベット系かというとそうでもなく、イメージとしてはトルコ系民族とマサイ族のハイブリッドです。
つまり東洋系ではなく、中近東〜アフリカ系ですね。
顔は中近東の少年をイメージしています。
ただし、火傷跡が目立つように、肌の色は褐色としました。
「肉体は強靭だけど枯れ枝のように細い」というのも、手足がめちゃめちゃ細長いマサイ族のイメージです。
贈っていただいたイラストでも、作中に登場する「シェルパ族風のテイストを盛り込んだハイテク素材のローブ」をマサイ族の衣装に近い形で描いてくださいました(ありがとう! 最高です!)。
こうして多種多様な民族を混ぜまくったのは、特定の民族や宗教を作品に持ち込みたくなかったからです。
また、これまで作中で語ってこなかったのは、読んでくださる方たちの中でイメージする余白が欲しかったからです。
もしも目論見がうまくいっていたなら嬉しいのですが。
▽
なお、前作「魔物の森のハイジ」の主役格が「ハイジ」だったなので「ハイジとハジ、響きが似てるけどどうしよう」とかなり迷いました。
結局、名前を変更することで別人になってしまうのが嫌でそのまま Go しましたが、違和感を覚えた方もおられたのではないでしょうか。
ですが、ぼくはキャラクターたちに対し、神ではなく親でありたいです。
「別の作品と名前がかぶるから別の名前にする」というのは、なんとなく不誠実で、ハジと、命名者であるハジの両親にも悪い気がしたのでした。
▽
予定通りに行けば、あと10日ほどで完結します。
どうか最後までお付き合いください。