こんにちは。筆者です。
「あるいは深層に遙かなる地平を夢見て」に☆レビューをいただきました!
嬉しい!
ありがとうございます。
ぼくの体の半分は皆様への感謝でできています。
相変わらず地味な話で申し訳ないのですが、これがぼくの持ち味だと開き直って、頑張って書いていこうと思います。
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さて、恒例の裏話ですが、前回の用語集の続きとします。
話数の少ない話のくせにバカみたいに設定が細かいのは、たぶん厨二病の後遺症です。
授業中に「ぼくのかんがえたさいきょうのせかい」を書くようなものです。
恥ずかしがったら負けです。
先生に見つかっても堂々と「これが俺の世界だ」と主張しましょう。
相変わらずくそ長いですが、興味がある/意味がわからなかった箇所だけお読みいただき、あとは読み飛ばしていただければと思います。
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【瘴気】
迷宮の空気に含まれる正体不明の無色無臭の気体(と思わしきもの)。
深層になればなるほど濃く、深度が深くなればさらに濃くなります。
濃度が高くなると、生物に色々な影響があります。
- 地上の生物の肺を焼き、酸素の供給が妨げられる
- 地上の生物の皮膚にダメージを与える。肌は黒く固くなり、ひび割れたりする
- 気温の低い場所で瘴気を浴び続けると体の一部が欠けたりする
- 瘴気の中で生息する生物は、地上とは異なる独特の進化を遂げる(深層生物)
- 瘴気の中で生息する植物には、地上の植物にはない成分が含まれる(深層植物)
- 深層生物には瘴気が必要。地上に出ると長期間生息できない
など。
また、生物だけでなく鉱物などにも影響を与えます。
極端に濃度が高くなると飽和状態になり、グレーの霧になります(グレーアウト)。
【十四座】
世界に14存在する、8000デプス級の階層を指します。
その全てに特別な呼称が付けられており、世界最大の階層が L73、通称〈遙かなる地平〉です。
世界で2番目の階層は L66、大ルドヴィク師の落とした〈最後の獣(Laste Beast)〉です。
14座の全てがクラウディオたちのいる迷宮に存在しており、他の迷宮だと7200デプス程度が最大です。
言わずもがな、8000m峰14座がモデルで、つまりクラウディオたちの迷宮はヒマラヤ山脈をモチーフとしています。
デプスも実際14座と同じです。つまり L73 はエベレスト、L66 は K2 ですね。
低い方から、L65 (8027D), L53 (8034D), L16 (8051D), L68 (8068D),L69 (8091D), L38 (8126D), L59 (8163D), L63 (8167D), L70 (8201D), L19 (8463D), L43 (8516D), L71 (8586D), L66 (8611D), L73 (8849D)。
うち L73 だけが最奥に誰も到達していませんでした。
【迷宮素材】
迷宮で採取されるものの総称です。
代表格がアラクネ繊維です。
粘菌樹脂との掛け合わせで、丈夫さ、燃えにくさ、あるいはその逆など、様々な特徴を付与できます。
ハジが地上に上がってくる際には紫外線を避けるためにローブと日傘が必須ですが、もちろんあれも迷宮産です。
【迷宮生物】
迷宮で独自進化を遂げた生物の総称です。
地上の生物とは全く異なる性質を持つことが多いです。
ウサギなど地上と同じ生物もいますが、なぜか迷宮産のほうが美味。
そのため、迷宮産の食材は高級品とされます。
人を襲うものは少ないが、獰猛なものもいます。
例えば L66〈最後の獣(Laste Beast)〉の凍った獣はユキヒョウで、人を襲います。
「深層生物」に出てくるバクは迷宮最大級の草食動物で、恐怖を感じた人間の匂いをフェロモンと勘違いして興奮する迷惑なやつです。
名前はバクですがモチーフはカピパラ。悪夢を食う習性から「バク」と呼ばれます。
なお、人以外の生物がトラップを踏んでも罠は発動しません。
そのため、虫や小動物を使ってトラップを事前に察知する方法はうまくいきませんでした。
もしかすると迷宮生物であるハジは罠を踏んでも大丈夫かもしれませんが、試すわけにはいかないので今のところは不明です。
【トラップ】
迷宮にある罠。
踏むと様々な効果により人間を排除します。
代表的なものが燃焼トラップで、踏むと即座に炭化が始まります。
そのほか、電気(感電)、乾燥(一瞬で乾涸びる)、変質(違うモノに変換される)、溶解(溶ける)、昇華(気体になる)、沸騰、腐敗(一瞬で腐る)、転送、欠損(体の一部が奪われる)など様々。
今のところあらゆる手段を持ってしても事前に察知することができません。
また、一度踏むと移動するため、位置を控えておいても無意味です。
安全地帯を除く迷宮の地面の約30%ほどがトラップだと言われていますが、計測不可能なため正確には不明。
踏むとしばらくうっすらと魔法陣が光るため、知的生命体が設置したことだけは確かですが、その他は何もわかっていません。
【ベースキャンプ】
安全地帯に設置された、人類の前線基地です。
略して「BC」。
階層ごとに、デプスの浅いところから深いところへ「キャンプ1」「キャンプ2」……となり、「C1」「C2」のように表記されます。
深層になると BC の設置も一苦労なので、14座などはまだ浅層にしか設置されていなかったりします。
安全地帯は地表が明らかに異なる(黒くて平ら)ためわかりやすいが、コラプスと言われる地形変化で少しずつ形状が変化します。
なお、安全地帯が全て BC になるわけではなく、面積が狭い安全地帯も存在します。
クラウディオとハジが L16 に住んでいるのは、14座のため変化が少ないこと、占有しても迷惑にならない小さな安全地帯があり、そこで水も採取できるからです。
また、頻出する「LC1」は、レイヤー1の第一ベースキャンプのことで、迷宮の入り口付近に存在する最初の安全地帯です。
瘴気が少なく、安定しているため、ギルド本部もここにあります。
【コラプス】
迷宮崩壊と書いて「コラプス」と読みます。
迷宮の地形がじわじわ変わることです。
代表的な現象が、壁面にロープを通すためにハーケン(輪っか状の器具)を打ち付けても、2〜3日で吐き出されてしまうことです。
ただし、地形そのものの変化はかなり遅く、いきなり安全地帯が消えたりはしません。
年に二度、ギルドが BC の形状と面積などを調査して、潜行者たちの安全を確保しています。
デプスの深い階層ほど変化は少なく、十四座は「コラプスの成れの果ての姿である」と考えられています。
【ルート】
その階層の最奥までの道が一つでない場合、道ごとに名称が付けられます。
また、最奥に向かって右側ルートと左側ルートがあります。
全ての階層に複数ルートがあるわけではなく、一本道の階層のほうが多いです。
中には、人がすれ違えないほど狭いルートも存在します。
狭いルートで渋滞すると人が死んだりするので、潜行予定表をギルドに提出することを義務付けられています。
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おおおお、なんじゃこりゃ、中学生時代でもここまでアホな設定は考えなかったぞ。
いい大人が本気で考えた「ぼくのかんがえた最凶の迷宮」、楽しんでいただければ幸いです。
なお、添付画像は初期設定書です。
こっちは仕事中に書いていたらバレる見た目ですね。
数えてみたらアイディアノートだけで50個くらいありました。
今読んでみたら、けっこう今と設定が違って面白かったです。