昔書いたけど「新しいものは新しいというただそれだけで叩かれる」ものだが「新しいものも20年経てば文化になる」というのもセットで覚えていてほしい。
なぜ20年なのかと言うと、10歳の子供だった時に産まれたコンテンツが20周年を迎えると、当時子供の時に触れてた子が成人して子供がいてもちっともおかしくない年齢になる。
そして親が知っているコンテンツと言うのは安心して子供に与えることができるので世代の壁を壊せる力を持ってるのだ。
実際「ゲームをやるとバカになる」とか「ゲームをやってると犯罪者になる」と親を含めて大人たちからさんざん言われ続けてきたゲームだけど、
今では各自治体がゲームのキャラであるポケモンとコラボしたり、同じくポケモンのキャラ(エースバーンと言うらしい)がJFAキッズアンバサダーに就任したりと市民権を得ている。
ラノベも黎明期のころの作品は文芸に入るようになったし、異世界転生も追放ものもあと10年20年経てばそれなりに箔のついた文化になるだろう。
そのうちソシャゲ大好きキッズが大人になって子供が出来たら「やっと子供が俺たち親のクレカを盗んで課金するようになった」と言って
被害額が何十万もする出来事を「子供のちょっとしたイタズラ」みたいなほのぼの子育て話になる位には文化になってしまうだろう。そう……「なってしまう」だろう。
YouTuberも同様で今は散々叩かれてるけど20年も経てば立派な文化になってしまうだろう。そう……ここでも言うが「なってしまう」だろう。
過去を振り返れば今では文豪(ぶんごう、と読む)と名高い夏目漱石だって当時は小説自体がやり玉に挙げられていたけど今では文化になったし、
ガンダムだって初回放送時は視聴率が低くて打ち切りになったって話は有名だけど、今では実物大の動くガンダム、なんてものが出来ている。
マンガに至っては「悪書追放運動」の対象になって焚書(「ふんしょ」と読む)要は「焼却処分」されてたけど今はもう立派な文化でしょ? そういうもんだよ。
ただ、20年経てば全く新しいコンテンツが産まれて子供たちはそれに夢中になるのも世の常。
ソシャゲ大好きキッズが大人になったら「昔は子供のイタズラときたら親の財布からクレカ盗んでガチャ回す程度の可愛くて愛嬌のある物だったのに、今の子供たちと来たら……」
とか言い出してその時の子供達が夢中の遊びにしかめっ面するようになるよ。予言しとく。
実際「ゲームをやるとバカになる」とか「ゲームをやってると犯罪者になる」とさんざん言われて育ったゲーム世代が子供を持つと
「ゲーム実況動画ばかり見てないで自力でゲームしなさい」とか「ソシャゲなんかやらずに、もっとちゃんとしたゲームをしなさい」とか
「俺が子供の頃は自力でロンダルキアを攻略したのに、今の子供たちは何でもwikiで調べるようになってしまった」とボヤく親になったからな。
歴史は繰り返す。何度でも、何度でもだ。人類が絶滅するまで続く宿命みたいなものだ。