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2020年3月28日の近況報告 自分より弱い、あるいは劣った存在に対する態度

 ネタの鮮度は怪しげだが、以前高輪(たかなわ)ゲートウェイ駅の業務AI「さくら」にスリーサイズを聞くなどのセクハラ発言をしたバカがいたらしい。個人的には「凄まじくカッコ悪くてダッセェな」としか思えない。

 私の職場での実例として、昔の話だが派遣社員同士で冷房器具の使い方で口論が起きた事があった。

 口論相手が自分と同じ派遣社員だったら「派遣の分際で何を偉そうに!」などと高圧的な態度で接したかと思えば、それから5分もしないうちに騒ぎを聞きつけてやってきた正社員に対しては「正社員がそう言うのなら従います」と手のひらを返したように従ったのを見て「最高にダサくてカッコ悪いな」と思った。

 という「自分と同じ相手には高圧的に出るが上の相手になると途端に態度を変える」事件が実際にあり、だからこいつは派遣なんだと身にしみてわかった。

 悲しい話だが「弱者の怒りの矛先は常に同じ弱者かより弱い弱者」に向くものである。強者に向かうことは無い。

 なぜなら弱者はそもそも強者に会うことが出来ない。それに彼らは弱者の怒りをぶつけられた後のリアクションとして、弱者が望んでいる「怒る」または「痛がる」真似はしないから殴りがいがない。
 仮に強者が反撃すれば強者本人は「軽くデコピンでもしただけ」でも食らった相手からすればその場から10メートル吹っ飛ばされるほどの衝撃だし、うっとうしければ最終手段として訴訟だってできる。

 だから弱者は強者を相手にしても良い事なんてない。

 実際、高須クリニックがスポンサーを務める番組内で高須院長が批判された際「とりあえずスポンサーを降りるか」と言ってTV局を脅した事もあった。良くも悪くもこれが強者のやる事だ。


 一方で、自分と同じ弱者かより弱い弱者はすぐに会えてすぐに殴れて、しかも殴れば「痛い」と痛がってくれる。それが「嬉しい」から「弱者の怒りの矛先は常に同じ弱者かより弱い弱者」なのだ(書いてて吐き気がするほど嫌な事だが)。

 店の従業員に不必要なまでに高圧的な態度をとる「モンスタークレーマー」が非常に良い例。あれは従業員という「神様であるお客様=自分に対して絶対に言い返してこない相手」だからあそこまで高圧的な態度を取れるのだ。

 さらには差別反対を掲げる団体のトップ自らが「オタクは豚だから差別にはならない」という究極の差別をしたのは「オタクは自分たちよりも劣る存在だから何をしてもいい」と認識しているのが原因の一つだろう。


 悲しい話だがこのように人間は自分より弱い者(あるいは物)には残酷なまでに酷い真似ができるものである。

 個人的には「今の会話録音して親や友人や子供に聞かせるけどいい?」といついかなる時にでも言われてもいいような態度を取らなくてはどこまでも堕落してしまうものだろうとは思ってる。
 人間というのは、くさびを打たなければどこまでも醜くなれるものなのだ。


【最後に連絡】

次回の近況報告(来週水曜)は諸事情ありましてお休みします。4月4日からまた再開します。

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