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「流氷姫は微笑まない」工事完了です!

「心水体器:流氷姫は微笑まない」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886749032

 9月半ばに最後までアップロードして、それから手直しをしていたので半月くらいかかったことになると思います。
 分量的には、節をひとつ削った代わりに短い節を中心に中身を補ったので、差引きで30000字くらいのプラス、かなりのボリュームアップになっています。
 以下大まかな改善点。

・誰の発言かわかるように
 最大の留意点です。基本三人称なのと登場人物3人以上の場面が多いことから、「このカギカッコ誰のもの?」問題が案外多発していました。この点はかなり丁寧に見直したので読みやすくなっているんじゃないかと思います。
 若干ですが登場人物の整理もできたので、名前が出てこなくなった人、発言がなくなった人もいます。

・状況描写の充実
 主に前半ですが、展開重視のため描写が薄味になっている印象があったのでもりもり肉付けしてます。文字数増加の大部分がここに含まれるような。
 例えば、第1節のインファン・ゲッコーの容姿とか、第14節のタリスの聖堂の景色とか。どちらの節も3000文字くらい増えてます。第1節は導入を意識した結果でもあるかな。

・ドルフィン9の上陸後の逃走を描写
 第6節前半です。もともと碧がその姿を想像する場面はあったのですが、実際どうだったのか自分でも知りたいような気がしていたので書きました。それに合わせて第5節との区切りを少しずらしています。
 YS-11の偵察型って実在しないですね。現実だとアメリカなんかがプレデター使ってそうな任務。

・九木崎女史の聴取、樺電社長との絡みをカット
 旧第10節丸々です。もともとあまりに人の死に無頓着すぎないかと思ってアップロード前に書き下ろした部分だったのですが、見直し過程で読み直して、どうもぱっとしない&いたずらにキャラが増えちゃってる、と思ったので削りました。
 今は女史とエウドキアの絡み(第12節)で人命意識についての齟齬も多少扱えているのでOKですかね。

・AI機vsドルフィン9の模擬戦を描写
 第10節です。旧版だといつの間にか戦いが終わってる感じでした。檜佐機との分で満足していたせいだと思います。あまり長くはないですが。

・第18節の増補
 松浦が煮雪家の夕食に参加するシーンを追加しました。ここだけで10000字の増加。場面設定はそのままです。旧版で設定だけだったのは舞子の家族まで出すのはややこしいかなと思っていたからです。
 でも松浦の気持ちがなぜエウドキアから離れていくのか、タリスとの折り合いをどうつけるのか、というところは書くべきだったので入れました。車の中で舞子とエウドキアについて、食卓で舞子の父とAIについて話します。(AIについてはもう少し頭に入りやすい、イメージしやすい形で書けるような気もします。)

・その他会話の増補
 ここちょっと素っ気ない、シーンが短すぎる、もっと話せることがあるはず、というところがいくつかあったので伸ばしています。
 エウドキアとタリス(第14節)、エウドキアと碧(第16節)、エウドキアとアナスタシア(第17節)などです。ほとんどエウドキア絡みだゾ。
 そんなわけで全体的により脳味噌シェイク感が高まってるんじゃないでしょうか。

 だいたいこんなところです。読みやすさと内容の充実をメインに据えてやったので、完成度や読みごたえはかなり増してると思います。
 一皮剥けた「流氷姫」、ぜひご一読あれ。

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