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「私の支配者」第2章投稿完了!

 たった6節の短い章でしたね(嘘)。
 27節までは途中で言及したのでそのあとから。

 28節3は含みがあってなかなかよいですね。
 明言はされていない、直接は描かれていないけど、エルフリンクの中でヘレンがどういう役割を負っているのか何となくわかる。
 単に描写を省略して状況の進展を想像に任せる、投げる、といってもいいくらいの雑さもこの作品にはあるのですが、この節のこの部分はちょっと違う。

 29節では打って変わって鬼のようなヘレンが登場。もっと人当たりのいいイメージだったんですが、意外と冷たい!
 過去のシーンはセルビア、アルバニアなんですが、若干砂漠っぽいイメージで書いちゃってます。実際はもっともさもさした地域だと思います。ただこの回想シーンはなかなか好きです。

 28,29節を通しての問題点は、エルフリンクの1部隊がスーダンに派遣されているわけですが、その目的、クライアントとの関係性が明示されないところですね。1章の事件を受けて、エルフリンクの立場がやや危うくなっていく、という状況を引き継いできちんと描いていく、物語の流れをつくる、という構成になっていない。もちろん2章の主題は個人の心性にあるわけですが、そこに軸足を置くことによって場面が背景としてしか機能していない。断片的で、まさにスケッチ。
 『外注される戦争』とか、あと子供兵に関する本も読んで参考にしたんですが、その中から部分部分のイメージを持ってきてる感じなんでしょう。
 あと、2章を通して戦いの中に生き場所を求める人間の心性を描いているわけですけど、独白部分も何となく思慮や説得力に欠けるような気がする。読んでいて、うーん、と思ってしまう。こればかりはどうしたものか。

ともあれ第3章ではいよいよエルフリンクの本拠地が出てきます。お楽しみに!

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