「狙い」。

非常に曖昧な何を意味するのか、はっきり分からない言葉ですが、書籍になった例の作品、実は書く上で一つだけ「狙い」がありました。狙い、ですから、ヒットさせるという意図があります。人気という意味じゃなくて、「的に当てる」という意味になるのでしょうか。

私は小説家としてアマチュアどころか素人も甚だしいという自覚がありましたので、カクヨムという公式の場で不特定多数の方に読んで頂くという状況下で、ではせっかく読んで頂ける場なのだから、やはりどこかで面白いと思って欲しいという欲は当然あります。面白いというのは、興味を惹かせるということになります。

文章も下手、表現もダメ、ストーリーも大したことない、特に個性的なキャラがいるわけでもなければ、世界観や設定が面白いわけでもない、という自覚の中で、では自分の小説の「狙い」をどこに定めるか、言い方を変えると多分「売り」ということになりますが、それは……。

「会話の面白さ」

でした。読む人万人がそう思ってくれなくても、どこかにヒットする人はいるだろうという気持ちで書いていました。選考していただいたKADOKAWA担当者さんからも講評で、軽妙な会話のやり取りの部分を評価していただいたので、結果的には成功だったかなと思います。

具体的には、ライトノベルという分野はいわゆる地の文が少なく会話が多いのが一般的です。で、私の書いた小説の原型は一昔前のいわゆるガラパゴス携帯小説だったので地の文は少なく会話ばっかりだったので、会話の部分に関してはその原型の時と同じ調子で書けば何とかなるだろう、という考えもありました。

それで結構意識して、会話の部分は頭の中で情景を描きながら出来る限り臨場感出すように書いたつもりです。もっと言うと、テレビドラマ的なイメージがありました。役者さん同士がドラマの中で演じているような、そんな感覚です。

ともあれ、一つの戦略として、どうやって読む人に快感を与えるか? みたいなところでしょうか、そこを意識するかしないかで大分と変わってくるんじゃないかとも思えます。王道としては独創的な世界観であったり、魅力的なキャラクターや、どんでん返しなどのストーリー的な部分で読ませるというところなのでしょうが、私のように会話の面白さで売るというやり方もあるといえばあるんじゃないだろうか、と。

でも今書いている小説の狙いは「会話」じゃなくてまったく異なります。作家、子持柳葉魚としての売りはまだまだ模索中です(笑)