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本当は書きたくないけれども、書かざるをえないエピソード

【執筆中のつぶやき】

本当は書きたくないけれども、物語の展開の都合上、書かざるをえないシーンやエピソード――って、ありませんか?

勿論、本当に、本当に、書きたくないのであれば、書かなければよいのだと思います。
ですが、そのシーンがあったほうが物語の流れとして自然であったり、読者が納得しやすくなるためなら、作者は自分を殺して(というほど大げさなことではないかもしれませんが)、書くことがある……んじゃないかな? と思います。


たとえば。
私は、残虐シーンは苦手です。
読むのがダメなので、書くのも、ちょっと遠慮したい。

けれども、「残虐系のあんなのやこんなの」があった、ことを示さなければ話が進まないのであれば、…………書きます。

それでも、「死体そのもの」を書くのではなくて、「死体を見て恐怖するキャラ」を描写するので用が足りるのなら、そっちに逃げます。
話の進行上、必要なのは「死体の描写」ではなくて、「惨たらしく殺されたという事実」であったりするのだから……。

物書きだもの。文章の力で、なんとか乗り切る!


「病気系の何か」を書かざるをえないときは、かなり神経を使います。
完全なファンタジーではない場合、病気の類は創作ではなくて、実際のものであるほうが読者が納得しやすいと思います。
けれど、実在する病気であれば、当事者の方がいらっしゃるわけです。
だから、病気のことを(言い方は悪いのですが)「小説のネタ」にするのは…………。


必要であるのなら、なんでも書きます。
ただ、作品と、作品の読者にとって、それが本当に必要であるのかどうか、悩みながら書くことが、物書きのプライドかな……なんて思います。



【更新予定】

「『ライシェン』を草薙家の子に……?」

 想像もしていなかった話に、声を失うルイフォンとメイシア。

 悪い話ではない。
 むしろ、願ってもない申し出だ――。

 ……しかし。


『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第三部 海誓山盟  第一章 夏嵐の襲来から

 最終話
  4.和やかなる星影の下に-2
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517/episodes/16817330653252499808
               (公開時間になりましたら、アクセスできます)

 明日、金曜日 20:20 投稿します。


※第三部 第一章は、
 2023年2月17日 ~ 2023年4月21日 毎週金曜日 20:20 定期更新です。



【制作ノート】

 以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)












「『デヴァイン・シンフォニア計画《プログラム》』」

結局のところ、この物語は『デヴァイン・シンフォニア計画《プログラム》』をどうするのか? ――ということが、話の中心になるのだと思います。
(だから、タイトルになっている。
 ……でも、読者未満の初見の方には、わけが分からない……ので、最近、転載先ではカクヨムのキャッチコピーをタイトルにしています……涙)


つまり、『ライシェン』をどうするのか。

複雑な背景を抱えた『ライシェン』なので、すんなり話は進みません。

レイウェンとシャンリーに託すのは、なかなか良い手だと思うのですが、現状では、摂政が血眼になって『ライシェン』を探しているし、実父がなんて言うか分からないし……。
そのへんをキッチリさせるまでは、ルイフォンとメイシアは「よし、任せた!」と言うわけにはいきません。

『ライシェン』の未来は、当分の間、迷走を続けます。


クーティエに兄弟がいない理由は、ずっと前から決まっていました。
しかし、あえてそれを書くのもなぁ……と。
レイウェンの性格(設定)からすれば、娘のクーティエが一人っ子というのは「おかしい」のですが、まぁ、そのへんは曖昧に……。
――と、していたのですが、今回のエピソードの流れならと、さらりと明かしました。
あまり、良い話ではないので、それで読者の感情を揺さぶるようなことはしたくはないのですけどね……。

いろいろとハードな設定はありますが、『デヴァイン・シンフォニア』は、優しい物語でありたいと思います。



第三部 第一章は、これで完結です。
ストックを貯めるため、しばらく、お休みを頂きます。

このあとに、1エピソード全4話の幕間がありますが、それは、第二章開始前に投稿いたします。(幕間を投稿して、更に1~2ヶ月ほどお休みをいただいてから、第二章という流れになると思います。そのくらい休まないと、ストックが厳しいのです……)

幕間のタイトルは『正絹の貴公子』。
クーティエ目線の、ハオリュウのエピソードです。
(ただし、3話目~4話目前半だけは、どうしても、クーティエの一人称にはならなかったという、中途半端な構成)

時系列的には、第二部終了後から、第三部開始の間です。
ちょうど、第二部 第一章のあとの幕間『三眠蚕の貴公子』と同じような感じです。

実は、第三部 第二章の1話目は、ルイフォンには、まったく出番がなく、ハオリュウの話になっております。
そのため、第一章に続けて投稿するのではなくて、第二章の前に投稿することにしました。
(第二章は、わりとハオリュウが出てきます。その中で、幕間で出てきたネタを振り返る(?)ところがあるのです)


この物語にお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
応援・コメントをくださる皆様はもちろんのこと、密かに読み進めてくださる方々に、心より感謝申し上げます。

12件のコメント

  • あー、わかりますわかります。
    私はラブシーンがどうも苦手で。変則的なのしか書いてないんです。いずれ正面から書けるようにならなきゃとは思うんですが、どうにも恥ずかしくてw

    病気なんかは、ファンタジーならそれこそ生餌だけでもフィクションにしてよいのでは。
    残虐シーンは難しいですが、ガチホラーでもなければ不要な気がします。喜ぶ読者少なそうですし。

    あ、感想に追記しときました!
  • 梶野さん
    コメントありがとうございます。

    あー、分かってくださいます? ありがとうございます!
    ラブシーンが変則的!?
    (…………今、想像したことを、書いたら失礼かな……。で、でも、せっかくだから……)
    花水木探偵のラブシーンを想像したわけですよ。
    で、彼が、直球のラブシーンを展開したら……たぶん、なんかコレ違う、って気がします。
    作者とキャラクターって、やはりどこか似たところがあると思うわけで。だから、ラブシーンを書くのが苦手な梶野さんのキャラクターなら、「変則的なラブシーン」こそが、梶野さんキャラの演じるべきラブシーンなんじゃないかな……なんて。

    「生餌」……え。名前?(で、あってます?)
    どのくらい「ファンタジー」か、にもよるので、作品次第かなぁ、と思います。
    (と、いうのは、「ファンタジーだからといって、あんまりにも都合の良すぎる、フィクションの病気」が出てきたりすると、ちょっと、なんだかなぁ……ってなることがあって。
    その反面、プロが書いている話で、実在する病名を使っているくせに、お涙頂戴とばかりに簡単に登場人物が死んでしまう話を見てしまって――これは、いただけないなぁ! と。その病気は、そんなに簡単には死にませんよ!)

    残虐系は……結構、死体が出るような気がします……。(戦場とか出てくるとね)
    おっしゃる通り、読者(この場合は私!)は、喜ばないですよー。
    そして、私はホラーはまったく読めません。ごめんなさいします。

    追記、どうもありがとうございました。
    お返事も書き足したのですが、せっかく、いろいろ書いてくださったのに、グダグダ言い訳しているっぽくなってしまいました。すみません!
  • わははは!>花水木のラブシーン
    あーいや、花水木では想像つきませんが、他に何回かチャレンジはしてるんですよね、恋愛とかラブコメぽいの。

    ただどーにもネタに走るというか、普通の話が思いつかなくて。
    恋愛的にも告白場面止まりで終わったりで、まともにおつきあいを書いたのがホラーの話だけですし。月ノ瀬さんに説明できないくらいの奴w

    残酷描写や病気と違って、恋愛要素は長編書くと必須の部分あるので、いずれ描く必要あるなとわかっちゃいるんですが。というか少女漫画好きだし、そういう方向も大歓迎のはずなんですが、苦手意識が強いという。いや、完全に愚痴ですみません。

    「生餌」は「いきえ」ですよねw
    どういう誤変換だ。すみません、名前です。

    ご都合主義のファンタジー病は、まあ世界観に沿ってさえいれば何でもありだと思う派ですが、リアル寄りなら、ほんと名前だけ変えた病気でも読者的にはOKですねえ。あーあれか、みたいな感じでも。実際、たいていの病気はリアルにもあるんだし。

    あー、ありますねえ。余命半年デフォみたいな流行。
    せめて本来の症例を出して、特殊なケースだと説明すればいいのに。
    余談ですが、バトルもの書いてると、銃とかにその手の地雷があります。射程何m!とか装填弾数おかしい!とかw

    まあ死体の描写とか、そういうジャンルでもなければ、プロでも避ける奴ですからねえ。推理系にせよ、事務的に描写すれば済みますし。あえてホラーに挑戦するとかでなければ、不要なスキルかと。
    月ノ瀬さんも、月ノ瀬さんのファンも、ですねw

    返信見ました。ありがとうございます。
    いえいえ、言い訳聞きたくて突っ込んでるようなものですし。
    自分含めて、完璧な作者なんていませんから、わかってもらえさえすれば納得なのです。
    逆に言えば、細部に突っ込む以外は言うことのない完成度でしたから。
  • 梶野さん
    だんだん、梶野さんの思考と嗜好が分かってきたような?
    (ワクワクします、の意味で面白いですー)

    私の書いている近況ノートはテキトーな雑談なので、あんまり詰めちゃあいけないスタンスなので、この辺で切り上げますが、梶野さんの小説雑話は楽しみにしていますよー、と。

    あ、余談なんですが。
    〉バトルもの書いてると、銃とかにその手の地雷があります。射程何m!とか装填弾数おかしい!とかw

    うちの家族は、ポケモンを見ながら、「たった10万ボルトで、あんな遠くにいる敵を直撃するような空中放電ができるわけないだろうが! 子供に嘘を教えちゃいかん!」と言っております。
    うん。そういうの、あるあるですよねー。
  • こんばんは~(*´▽`*)

    確かに、病気の話は現実を舞台にしているととても悩ましいですよね……(><)
    私の場合、基本ファンタジーなので……。そして、思えば病気を扱っていることがほとんどない! とこちらの近況ノートを見て思い至りました(;´∀`)

    月ノ瀬様の作者としての誠実な姿勢はほんと、尊敬しております~(*´▽`*)

    しばらくお休みを挟まれますが、続きも楽しみにしておりますね!(≧▽≦)
  • 綾束さん
    こんばんはー!
    コメントありがとうございます。

    病気は、物書き的には「ドラマ」になりやすいから、扱いたくなる……のですが、それって、あんまり嬉しい方向のことじゃないわけで……。……難しいですよね。

    ファンタジー=現実じゃないよ! は、ちょっと楽、というか、オブラートに包めるというか、ですよね。
    私も、微妙に、「ファンタジー」に逃げています。
    (だから、真正面から誠実ってわけじゃ……)

    続きも楽しみ、とのお言葉、本当にありがとうございます。嬉しいです。
    あの、余計なことで、失礼かもしれませんが、綾束さんがずっと走り続けてらっしゃるのが心配です。綾束さん、どうか無理はしないで、どこかでお休みを取ってくださいね。
  • すごく共感できるお話でした。

    特に実在の病気は気を遣いますよね。もし読者の方が過去に同じ病で苦しんでいて、読んで嫌な気持ちがしたら……と思うと、なるべく避けようと思います。自分が読者側の時はそこまで気にならない方です(最新話のシャンリーのあれ然り)が、作者側の時は気にしますね。

    と言いながら自作では残酷なシーンが多く、有言不実行です……。月ノ瀬さんの「文章の力で乗り切る」プライド、とてもカッコいいです!
  • 星太さん
    コメントありがとうございます!

    あー、いえ……、気を使わなきゃ、と思いつつ、私も結構、書いている気がします。
    だから、どこかで誰かに嫌な思いをさせてしまっているのではないか……と思います。
    せめて、「常に、ちゃんと気にしておかないと!」という、これは自戒のようなノートだったのでした。

    ええっ!? 『アーシャ』って、そんなに残酷シーンありましたっけ?
    戦闘シーンはあっても、夢に見るようなキモチの悪さ、とか、そういうのはなかったと思います! 大丈夫です、問題ないです!
  • こんばんは~(*´▽`*)

    月ノ瀬様、ご心配をおかけしてすみません……っ!(><)
    そして、お気遣いいただきましてありがとうございます(*´▽`*)

    そうですよね。健康第一ですもんね……(><)
    無理はしないように気をつけます!(*´ω`*)
  • 綾束さん
    いえいえ、出過ぎた真似をすみません。
    けど、綾束さんが倒れたら、私は泣きますから!
    というわけで、よろしくです!
  • 書きたくないシーン、分かります!(明日も仕事なのに、うろうろせんと早く寝ろやという突っ込みはさておきですね……)

    私も暴力シーン、特に女性に対する暴力シーンは種類を問わず嫌いです。(好きな人はいないと思うのですが)
    ただ、どうしても物語の中で大なり小なり女性蔑視を題材として取り上げてしまうので、そういう描写の必要性が出てくると辛い。
    本当に必要か?は、月ノ瀬さんがおっしゃる通り、すごく悩みます。

    なので、書くと決めたら気まぐれで書いている訳じゃない!という覚悟で書いてます。はい。どこまで読者さんに伝わっているかは大いに謎ですが💦
  • すなさとさん
    こんばんはー!
    (明日のお仕事――については、突っ込まない、ほうがいいんですよね。……心配なんですが。と、ともかく)お忙しいところ、お越し下さり、どうもありがとうございます!
    嬉しいです!(ほんとに、ほんとに!)

    月夜の鬼シリーズは、どうしても、女性蔑視について気になりますよね。
    けど、そういう世界の中で、しぶとく(あ、失礼)、たくましく(あわわ……)、生き抜く女性たちの美しさを描いた物語なので、これは「必要」であると、私は思います。
    少なくとも、読者のひとりである私には、伝わっていますよー!
    すなさとさんの覚悟、受け止めています!

    作者が気にしながら書いていれば、たぶん、読者には伝わるのではないかと思います(そう思いたいっ!)。
    「気にしない」のは論外で、「そういうふうにとられるとは、まったく想像していなかった」というときが、怖いかな……。
    ほんと、気をつけないと、ですよね。
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