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未成年の飲酒は勿論、禁止されていますが、成人したところで下戸は飲めないのです

【執筆中のつぶやき】

 昔むかし。私がまだ高校生だったころ。
 生物の時間に先生が言いました。
「みんな~、今日はアルコールパッチテストするから~」

 何故、唐突に、先生がそんなことを言いだしたのかは分かりませんでしたが、なんだか楽しそうです。わくわくです。
 生徒たちは順番に、腕にアルコールをペタリとされていきました。

 私もドキドキです。どんな結果が出るのでしょうか。
 ちなみに、私の祖父は、お猪口一杯のお酒で、三日間寝込んだという伝説を持っています。
 でも、きっと面白おかしく、大げさに伝わっているだけでしょう。

 そして、結果――。

「そんなに真っ赤になるもんなんだ~」
 友だちが、私の腕を見て大笑いしました。

 …………。
 まぁ、予想通りだったけどね。


 ざわざわと楽しんでいる生徒たちを着席させ、先生は大真面目な顔でキリッと言いました。
「いいか、みんな。今の結果をよ~く覚えておくんだぞ。
 で。
 来月、修学旅行があるよな。
 よ~く覚えておくんだぞ」

 ……先生、あからさまには言っていませんが、そういうことだったんですね。

 修学旅行中、先生による夜の見回りなどがない、非常に自由な校風の学校でした。
 生徒の自主性を重んじる……だったかな。
 みんな、とても良い子たちばかりなので、問題を起こす子はひとりもいませんでした。
 めでたし。めでたし。


 前振りが長かったですが。(要らないね、こんな昔ばなし)
 私は、本当に、飲めません。
 分かりやすく顔に出るタイプなので、周りが無理に私に飲ませることもありません。
 むしろ、「怖いから、飲むな」と言われます。

 それが、どういうことになるのかというと――。

 小説で、飲酒シーンをリアルに書けない!

 これ、滅茶苦茶、困ります。
 しかも、だからなのか、かえって飲酒シーンを書きたくなるのです……。
 憧れなんでしょうね。


 ちなみに、タバコも吸えません。
 小説のネタにと思って、愛煙家の方に一本分けてもらったことがあるのですが、3秒でリタイアしました。
「なにこれー、むりー」
「初めは皆、そう言うよー。でも、そこでやめておくのが正解だね」

『そこ』でやめなかった、その方は、ふっ、と格好つけて笑いましたとさ。


「あんまり、やらないほうがいいんだけどねー」ってことでも、小説を書いていると、できたらいいな、と思います。
 それにハマりたいとは思わないけれど、リアルに書ける知識がほしいです。
 ……ハマっちゃったら怖いなぁ……いろいろと。



【更新予定】

 今すぐに、というわけではない。
 けれど、今のままは、永遠ではない。
 凶賊の未来のため、自分の未来のために……。

 青白く染め上げられた焦燥に、リュイセンは月を仰ぐ――。
 

『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第二部 比翼連理  第一章 遥か過ぎし日の

  3.密やかなる月影の下で-1

 ――明日、金曜日 21:01 更新

 よろしくお願いいたします。

※第二部 第一章 投稿終了まで、毎週金曜日 21:01 定期更新です。


 以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)












【制作ノート】
「リュイセン、大学生だったんだ!?」

 今回のエピソード、大きく何かが動くわけではないのですが、緩やかにリュイセンが変わっていく起点となるところです。大事件はなくとも、重要な部分のはずです。

 けれど、添削をしてくれている友人氏のツッコミの第一声は、

「リュイセン、大学生だったんだ!?」

 でした。

 私もそう思います。
 でも、将来、一族を解散させるつもりなら、リュイセンにはできるだけ外の世界と繋がりを持っていてほしいと、イーレオは考えるだろうなぁ、と。
 ルイフォンは特殊なスキルで自立できますが、リュイセンはそうではないし、一族を背負うことになるので、自分だけ自立できればいいというわけではないので。学校だけが、すべてではないですが。

 けど。
「似合わねぇ!」
 私の心の声を、ルイフォンが思いっきり代弁してくれました。


 作者である私の中では、ずっと「イーレオは、一族を解散させようと思っている」という設定がありました。
 現代か、近未来あたりの世界観だと、武力を第一とする集団に未来はないと、イーレオなら考えるだろうからです。

 イーレオは、実は凶賊らしい「悪いこと」をたいしてしていません。そのことに対して、「その役職らしくない」と指摘されたこともあります。けれど、彼としては終わりにしたいので、積極的に「らしい」ことはしない、できない、のでした。
 ルイフォンが斑目一族に経済制裁を加えて壊滅させると言ったときも、消極的です。いきなり組織を解体したら、しわ寄せが来るのは弱い者たちだと知っているからです。
(第一部 第六章 2.猫の征く道-1 →
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517/episodes/1177354054885541411

 でも、今までの流れを考えると、「解散したいと思っている」とはっきり書くのは、ちょっと勇気がいりました。やはり「えー!」かな、と……。
 リュイセンも、イーレオの考えに同意できませんでした。

#物語の初め、リュイセンは「倭国(パラレルワールドの日本?)に、旅行に行っていて、国内にはいない」となっています。
 それは、不在の理由を適当に作ったのではなくて、意味があったのでした。
(単に不在というだけなら、国外でなくてもよかったのです)
 ……誰も気づきませんよね、そんなこと。


 この作品を書き始めるにあたり、相談に乗ってくれた友人氏に「この主人公(=ルイフォン)の設定だと、苦労すると思うよ」と言われました。
 主役としては力は弱いし、クラッカーというスキルは地味なので映えない。
 総帥の後継者でもない、傍系の自由人。
 ついでに顔も、周りに比べてあまり良くない。

 主役にして「映える」要素を持っているのは、本当はルイフォンではなく、リュイセンのほうなのです。

「まぁ、うん。苦労すると思う。でも、コイツ(=ルイフォン)でやってみたいんだ」

 そうして、私が我を通して、主人公に据えたルイフォン。
 それを補うかのような、兄貴分のリュイセン。

 対になるような、ならないような、ふたり。
 そのせいか――。
 ルイフォンが結構、いい目を見ているのに、リュイセンって、ちっとも報われないなぁ……。


 制作ノートバックナンバー(『小説家になろう』にて検索除外投稿)
第一部→ https://ncode.syosetu.com/n6257du/
第二部→ https://ncode.syosetu.com/n3327fn/



【次回予告】

 メイシアの心に芽生えた、小さな疑問。
 ルイフォンの知らない、ルイフォンの過去。

「ふたりだけで話をしたいとは……いったいどうした?」 

 夜更けの執務室で、イーレオの美貌が艶めく――。
 

『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
  https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517

 第二部 比翼連理  第一章 遥か過ぎし日の

  3.密やかなる月影の下で-2

7件のコメント

  • こんばんは~(*´▽`*)

    コメントにも書いちゃいましたが、私も友人様と同じで「大学生だったのっ!?Σ( ゚Д゚)」となりました(笑)
    平穏なキャンパスライフを送れているのでしょうか……?(ちょっと心配)
    でも、物陰からリュイセンを見てきゃあきゃあさざめいている女子学生さんとか、せめて……っ、と思って同じ授業を取っている女子学生さんとかを妄想して、勝手にほっこりしていましたわら(*ノωノ)

    月ノ瀬様もお酒ダメなんですか⁉Σ( ゚Д゚)
    私もダメです……っ(><)
    飲めたら楽しいんだろうなぁとは思うのですが、ぜんぜん飲めなくて……(チューハイを水で割りたくなるくらい弱いです)
    でも、お酒って格好いいイメージがあるので、お酒の知識が載っている本を読んだりするのは好きです( *´艸`)

    煙草も匂いがもう……(><)

    月ノ瀬様のお気持ち、わかります! お酒が飲めなくても、お酒が出てくるシーンは書きたいですよね!!( ・`д・´)
    でも、今回のシーンを読んで、まさか月ノ瀬様が下戸だなんて、まったく思わなかったですよ!(*´▽`*)
    こちらを拝見して、えええっ⁉ と驚きました!(≧▽≦)
  • 静流さん
    こんにちは(о´∀`о)ノ

    わ~い下戸仲間です(*´ω`*)
    私も、お酒も煙草もだめなのです。
    でも、お酒は飲めたらいいなあといつも思います。
    人生損している、きっと……。

    今回のお酒を酌み交わすシーン、雰囲気が素敵でした♪
    自分が苦手なものを美味しそうに書くのって、難しいですよね。

    自作の話になりますが、「お酒とかの描写から逃げつつ、それっぽい食堂の雰囲気を出したい」と思い、その苦肉の策が檳榔なのです_(^^;)ゞ
  • 綾束さん
     コメントありがとうございます。

     私も「大学生だったの!?」と思いました。(作者です)
     でも、先のことを考えると、そうなるかなー、と。

     いったい、どんなキャンパスライフなのでしょう。
     目立っていないつもりでいるのは本人だけで、実は有名人のような気がします。

     綾束さんもお酒ダメですか。仲間だー!
     でもでも、本で勉強されている! 凄いです。
    (私は、必要になるたびに、イメージ似合いそうなお酒を慌てて検索している……。
     バッチリ書くと、嘘を書き込んでしまいそうなので、ぼやかしぼやかし)

     お酒が出てくるシーンを書きたいです!
     憧れなんです!
     分かってくださり、嬉しいです!

     え? 空想(←妄想?)がバレなかった!?
     やった、嬉しい。ありがとうございます。
     でも、呑める人にはバレる気がします。
    (だって、呑めないんだもん)
  • 眞実さん
     コメントありがとうございます。

     眞実さんも下戸仲間だ! 嬉しい!
     呑めたらいいですよね。うん、うん。人生損していると思う!
     依存症にはなりたくないけど、格好良く「うーん。これは○○だね!」とか言えるようになってみたいです。

     雰囲気が素敵と言ってくださりありがとうございます。
     自分が駄目だからこそ、と、妄想力を振り絞って、愛を込めて(?)書きました。

     檳榔、大活躍ですよね。
     今回も、世界観を象徴するもの、みたいな感じで出てきて、「おお」と思いました。
     あれも手を出したらダメなやつ、ですよね。
     でも、食堂の雰囲気は、烈の女子力全開で、バッチリ伝わって来ています!
     お酒が出る時間帯まで食堂にいたら、紅子ちゃん、門限やぶりだし!
    (昼間でも、言えばお酒も出してくれそうだけど(夜勤の労働者の方も来ているし)、気分としてはお酒は夜、ということで)
  • こんばんは

    お酒は私も飲めないです。
    酒って飲み過ぎると脳に悪影響があると言われていますからね。アイデア勝負のこの世界で、それは致命的です。なので一滴も飲みません。過敏すぎるかもしれませんが、これはもう一種の決意というか、重しのようなものだと思います。
    私は欲に弱いので、あまり中毒性の高そうなものには手を出さないようにしています(この前は若干ゲームに溺れ気味でした)。酒の味を知らなければなにも我慢する必要なんてありません。だって世の中には炭酸という極上の飲み物があるじゃないですか笑
    家族はこのことを理解してくれず、あの手この手で飲ませようとするんですがね、こればっかりは譲れません。時には「社会人としてどうなの!?」とかいう人格攻撃も受けますが、それをされると余計に「いい子ぶってんじゃねぇ!お前もっこっちに堕ちて来い!」と言っているように聞こえてしまうんです。

    リュイセンが大学生というのはビックリしました。
    似合わないとかそれ以前に、「大学あったんだ」と思いました。
    ハイテク機器は登場しますが、身分制度のある王国というと、社会構造は中近世のようなイメージがありました。警察が存在するのでそうとも言い切れませんが……
    身分とかは関係ないのだろうか、凶賊ということは周りに知られているのだろうかと、いろいろ気になりました。

    ルイフォンが主人公……私は全然いいと思いますよ。
    クラッカーのスキルは確かにパッとしませんが、ストーリーの根幹に関わる部分ですし、そう考えるとむしろルイフォン以外にあり得ないんじゃないかと(多視点なのでやりようはあるでしょうが、やはり主人公はストーリーの鍵を握っていた方がいいと思います)。
    あとルイフォンが主人公になることで、メイシアの魅力が引き出されているようにも感じます。
    私の場合も、影狼が主人公で本当に良いのかと何度も考えましたが、やはり影狼が脇役になることで魅力が半減するキャラが出てきます。魅力では他の多くのキャラに劣るかもしれませんが、代わりになれるキャラもいませんでした。
    アルスラーン戦記なんかは極端な例ですよね。
  • ナマオさん
     こんばんは。
     コメントありがとうございます。

     ナマオさんも呑めませんか。でも、呑めないと同時に、呑まないタイプですね。
     知り合いにも、信念で呑まない人がいました。その人はナマオさんのように体のことを思って、ではなくて、「お父さんの酔っ払いっぷりが子供心に恥ずかしかった思い出があるので、あんな大人になりたくないから」でした。
     お酒を断ると、やはり無理に勧めてくる人がいて、その人は、かなり困ったり、ときに周りと険悪な空気になったりしていました。ナマオさんも、そんな感じなのかな、と思います。
     貫くのは大変ですが、でも、貫けることは大切だと思います。

     なお、他のサイトで落語好きな人が、「下戸だけど、すごく上手に酒を飲む演技をする噺家さんがいるんですよ。その噺家さんは、他人が呑むのを観察することで、腕を磨いたそうですよ」と教えてくれました。自分ができなくても、観察することで、小説も書けそうです。

     大学、あったんだ。――実は、私も思いました。
     けど、昔(第一部第七章)、ミンウェイがシュアンに「もぐりの医者か」とからかわれたときに、「ちゃんと医師免状を持っています」と返しているんですよね。つまり、学校の類があるはず。……ということで、こうなりました。
     周りには知られていると思います。それでも、警察に捕まるようなことになっていなければ、たぶん、学校には通えるのではないかな、と。

     ルイフォンが主人公でよいですか。よかったです!
     ストーリーの根幹なので、確かに彼以外にはありえないわけですが、主役なら、容姿端麗の直系にしておくのが王道……(かと思うのに、そんな完璧主人公は嫌だったのです。できすぎで)。
     ルイフォンにダメなところがあるからこそ、メイシアが引き立つんですよね。(完璧だと、支える必要がない……)

    『宝永の乱』は、影狼以外、主役はありえないと思います。特に、漫画原作として考えたとき、やはり主役は「少年」でないと! 性格的にも、読者の分身のような彼が一番、適役だと思います。
    (実は……冒頭が武蔵坊なので、初めは彼が主役かと思いました。でも、話が本格的に流れ始めると、絶対に影狼ですよね)

     アルスラーン戦記では、アルスラーンは初めの方は「本当に何もできない、いい子」で、特徴がないんですよね。(段々と、上に立つのにふさわしい、といった感じは出てくるんですが)
     周りのダリューンやナルサスが大活躍で、このふたりに読者のファンが付いている(アルスラーンはおまけ?)という感じでした。でも、ふたりが「双璧」として活躍するには、主役がアルスラーンである必要があるんですよね、きっと。(他にも、ファランギースや、ギーヴといった凄い人がいますし。エラムは……おまけかな)
     主役は「これから成長する少年」(どこか、未熟だったり、欠けたところがある人物)がいいのかもしれませんね。
  • 春さん
     コメントありがとうございます。

     ああ、やはり、驚かれましたよね。大学生。
     そりゃそうですよね、ルイフォンの言う通り「似合わねぇ!」ですから。
     けど、真面目に通ってそうですよね。レポートもバッチリですし。
     不良になったら、強すぎる……!(笑)
     リュイセンの意外すぎる一面でした。

     春さんも、酒タバコ駄目な人でしたか。
     しかも、私と同じ感じにダメダメっぽいですね。仲間です!

    (お酒好きな人に失礼なので、小さな声でしか言えませんが)、お酒を飲み物と認識できない、というレベルで、私は飲めません。
     初詣の後のお神酒なんか(お酒がダメでも、これだけは飲むのです)、口元に持っていって「(頑張れ、自分! 一気にやってしまえ! せーの!)」と思いながら飲んでいます。
     タバコも、ダメでいいんですよ。愛煙家の人は口をそろえていいますから。「手を出さないで済むのなら、それにこしたことはない」と。
    (ただ、小説に書くのが、難しくなるんですけどねぇ)
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