ということで電撃新文芸スタートアップコンテストに投稿していた「サムライズ・リグ -近未来剣劇斬夢譚-」ですが先日完結しました。

読了して頂けた方、本当にありがとうございます。

まだお読みでない方、今からでも遅くありません! 是非とも読んでみて下さい。

本作品はコンテストの趣旨である「いまの電撃に足りないのはコレだ!」というものの三ツ葉自身の回答として、


「武に、力に至る過程」


というものを題材に描きました。

今までの武術経験と書籍達と格闘しつつ、そして実際に模造刀を振ったり実際に剣術を学ぶ人から教えていただいた経験などなどを盛り込んだ意欲作となります。

ハッキリ言いまして、私は昨今の物語の力の使い方について少し難色を示している部分があります。

それは呪文あるいはそれに相当する何かを唱えて、女の子(あるいは主人公)が、インスタントに軍団を粉砕して高飛車に物を言うというその有様。そういう作品が世にありすぎてゲップが出る上に最早弱い者いじめの域に達しているのがあまり好きではありません。


そうではないのです。

キャラクターといえど人を象っているのならば、人を描くべき。

そして力に至るのならば。その陶酔も熱意も詳らかに描くべきである!


剣に至り、力に至るその過程はとても苦しいものであり、苦悩の果に振るう態度が人を表す――という、今のライトノベルでは「タブー」と言うべきものを堂々と書いてやろう、これが新文芸への私の回答だとして描いたのがこの「サムライズ・リグ」となります。

さてタイトルの「リグ」とはまんま「外装」という意味になります。時代遅れの剣術が、最新式の外装――天鎧という「リグ」を纏った時に世界はどう変わるのか。

そして生まれるであろう悲劇と力と間模様を、母を殺されて復讐を誓うも、人殺しを嫌うという綱渡りの先にいる主人公:灯塚蒼司郎を中心に描かれるように書きました。

いつもキャラクター8割、世界観2割くらいの力の配分なのですが、パワードスーツで強化された人間が振るうことのできる武術ということで今回は武道関係、体術へのリソースをかなり割いて作られています。

私個人としては空手の他に杖術をはじめ武術を修めているのですが、二刀流を、しかも古武道の観点で描くのはかなり苦心しました。

現代の剣道とはまるで違う足運びと、二刀ならではの剣の使いようをどう表現するか。さらに杖術と合体させてしまったものですから完全にオリジナル武術と成り果てて、考えている間は何度もクラクラしてしまいました。

また作品は作品であってエンターテイメントの部分を根幹としていますので、世に言う上級者(笑)のような嫌味なく割り切る所は割り切り、エンタメとして武術を知らない人でもワクワクするようなものにするにはどうすればいいかと考えて描いた本作。お気に召して頂ければ幸いです。

「完結」にしましたが、最後まで読んだ方はこの続きがあるような終わり方に少し期待をされるかもしれません。現段階ではやはり剣劇というマイナーかつSFという下火なジャンルで続けるかどうか少し悩むところがありますので、ここで一旦はおしまいとしたいと思います。

ただ、続きの闘う剣術はこんな感じで考えています↓


第二巻 誠狂ノ刃 絶命法『群狼陣(ぐんろうじん)』
第三巻 偽明ノ体 外法『九十九体捨(つくもたいしゃ)』
第四巻 羅雲ノ矢 飛剣『さがり朽縄(さがりくちなわ)』
第五巻 慟哭ノ双 血花『鏑残桜(かぶらざんおう)』
第六巻 慚愧ノ悪 仏剣『蜘蛛一ツ割り(くもひとつわり)』


なんだか並べてみると壮観ですね。

もし★が200を超えるような事があればまた書いていきたいなとか。特段催促するわけではありません。ただ、蒼司郎君達の剣に対する真摯な物語が貴方の琴線に触れたのならば――よろしければ★とレビューを頂けると彼らも報われるかと存じます。

それでは次の作品までしばしの休憩。今連載を止めているものをぼちぼちと書きつつ、既に用意してあるカクヨムコン4の作品を忍ばせつつ。公募作品をモリモリ書いていきたいと思います。

いやあ、書くことって本当に楽しいですね。