• 現代ファンタジー

「ベンタ」【前編】に散りばめられたエピソード再発見!(4)

人生には必ず困難な時が訪れます。
 自らが原因で招くこともあれば、
 不可抗力や運命に導かれる場合もあります。

 主人公「ベンタこと東弁太一(とうべんたかかず)」と、
 もう一人の主人公、「分銅海斗(ぶんどうかいと)」。
 親を失うという自分の力ではどうする事も出来ない人生の困難に、
「ベンタ」と「海斗」は遭遇します。  
『自分の力で、自分の人生を切り開きたい』、
 プロボクシングに人生をかける決心をします。
 入門から半年、
 村木コーチの厳しい言葉に反発し、
 練習を勝手に変更してジムを飛び出したベンタ。
 海斗はベンタを追いかけ、公園にいるベンタを見つけました。
 ボクシングを諦めようとするベンタに、
 海斗の思いをぶつけます。
 父親を亡くしたベンタ、両親を東日本大震災で亡くした海斗。
 自分以上につらい思いをしてきた海斗。
 改めてベンタは自分のたどってきた軌跡を考え直します。
『自分はどうして、好きなスポーツと、高校進学を諦めて、
 プロボクサーを志したのか?』
 ベンタは、自分自身の原点に立ち返ろうと、思い出を振り返ります。
 和歌山で生まれ育った父と母と、バスケットボールチームの先輩後輩、
 人生の岐路で親身になってくれた巻川コーチとの思い出。
 中学校の同級生、担任の高橋先生と進路指導の前田先生の思い出。
 そして少しづつ、少しづつ、
 ベンタの心に変化があらわれていきます。

 野﨑博之(のさきひろし)の「呼び止めざる事の為に」の本の中に、
「原点(Back to the basic )」という作品が所収されています。
 この作品に込められた思いが、第一章の場面で描かれています。

連載中、【ベンタ】第一章 をお楽しみください!

 次回以降も、現在公開されている、
「ベンタ」【前編】 『 序章 ~ 第三章 』 に散りばめられた、
『エピソードの数々』を、
 少しづつ紐解いていきます。
 おたのしみに・・・。

 野﨑博之(のさきひろし)

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