『カードゲーマーな陰キャ妹に死ぬほどソリティア展開されるASMR』に登場する架空カードのモチーフを解説していきます。
【マーセナル】
記念すべき第一話の敵デッキです。
初心者がやられて嫌なこと、ということでメイン戦術はハンデスになりました。
デッキ自体のモデルとなってるのはMTGの【マーセナリー】です。このときはまだ連載にするつもりが無かったので、あまりにモチーフそのままですね。
モデルの【マーセナリー】はハンデスという個性は持っていないものの、自分よりも一回り小さい傭兵クリーチャーをリクルートし続けるという意味でソリティア的なイメージが作れそうだったので、モチーフとして使わせていただきました。
何よりも「マーセナル」という言葉の響きがよく、ソリティア中に何度も連呼させると耳が気持ちよくなりそうという理由です。
仮にこえけんコンテストで優勝した場合には、版権的な意味で、こちらのデッキ名は変更になるかもしれません。（皮算用）
以下、各カード解説です。
《《|傭兵の詰所《マーセナル・ベース》》
初動となるエナジーカードです。詳細は不明ですが、刻印した傭兵アバターの効果を使うことができるのかな？ 強力な特殊地形によって１ターン目から大胆な展開をする、というのはMTGにおける伝説の最強デッキ【MoMa】における《トレイリアのアカデミー》を意識しています。
《|拝金主義の傭兵《ゴルドユニオン・マーセナル》》
どうやら複数のエナジーを生むことができるらしく、作中では水エナジーを3点生むことでソリティア展開に寄与してます。たぶん禁止になったのコイツじゃないかな？
特にモチーフはありませんが、ASMRということで声優さんがしゃべって語呂が良いネーミングを選びました。
これからはゴルドユニオンと呼べ！（蛮野ォ……！）
《|傭兵団の一番風乗り《マーセナル・ウィンドライダー》》
こちらも語呂を優先して名付けました。デッキから傭兵アバターをサーチしてデッキトップに置く効果を持っているようです。
【マーセナル】は闇水混成のデッキですが、後に風のエナジーも存在することになったので、ちょっと命名的には微妙です。
《”傭兵団王《マーセナル・キング》”ガロン》
ゼロ・カウント・ディビジョンによるコスト無視の踏み倒しから大量ハンデスしてくる、初心者泣かせの大型アバターです。
踏み倒し用のキーワード能力であるゼロ・カウント・ディビジョンのモチーフは、デュエルマスターズにおけるG・ゼロです。
ゼロ・カウント・ディビジョンは、宣言によって「これからコスト踏み倒しによる無法をするぞ！」ということが響きでわかりやすいのもあり、カゲ妹のデッキのほとんどで使われることになりました。
カード効果のモチーフは遊戯王OCGにおける《デビルマゼラ》です。ちょうど、この回を書いてた前日にラッシュデュエルで収録されることが発表されたんですよね。
《|霧隠れ《ミストレス》サーチャー》
このデッキ最大の問題児です。
水エナジーから出せるアバターですが、なんと他のカード効果でデッキを見ているときにキャストできるという意味不明の効果を持っており、更にログイン・ボーナスでデッキトップをめくり水以外のカードなら手札に加えるというドロソ効果まであります。
デッキから直接プレイできるという無法な効果の元ネタは、ガンダムウォーにおける《キャノン・イルフート》。水以外のカードなら手札に加えるドロソ効果の元ネタはデュエルマスターズの《アクアン》をモチーフにしています。どっちも制限カードだろ。
ネーミングは響きだけで決めたのですが、〇〇〇レスという響きの良いネーミングをここで使ってしまったことで、後に色々と苦しみました。
《|善意の階段《ステアウェイ・トゥ・ヘル》》
コスト１以下のアバターをサクッて、そのアバターより１コスト上のアバターが出るまでデッキをめくるカードです。カードをめくっていく音がASMRとして面白いのではないかと思い採用しました。
カード名はおしゃれで、「天国への階段（ステアウェイ・トゥ・ヘブン」と「地獄への道は善意で舗装されている」をかけています。まぁ本物ASMRだとルビ芸は意味ないのですが、密に、密に。
《|上昇志向の傭兵《アンビシャス・マーセナル》》
こちらもデッキをめくっていく効果のカードです。サクッた傭兵アバターよりも１コスト上のアバターが出るまでデッキをめくります。
元ネタになったMTGの【マーセナリー】同様のリクルート効果ですが、コストが１つ上をリクルートするのは【マーセナリー】ではなく対となるライバルだった【リベリオン】の動きですね。
カード名は１コスト上を目指すということで、上昇志向を意味するアンビシャスを選びました。
《"|傭兵団の黒幕《マーセナル・グランドマスター》"アーケス》
【マーセナル】デッキの終着点としてイメージして作りました。
モチーフ的にはMTGの《カテラン組合の首領》《陰謀団の総帥》あたりをイメージしていますが、ネーミングは響きだけで決めています。
お兄の手札が3枚残ってしまったので、展開の都合でハンデスをおかわりする効果になりました。リアルTCGでは「cip（登場時効果）をフィールドでコピーして発動する起動効果」というのはあまり無いデザインな気がしますね。
《|突然の不幸《サプライズ・アンフェア》》
第一話のオチです。
モデルとなったのは遊戯王OCGの《はたき落とし》《刻の封印》あたりで、カードパワー的には大したことはないのですが初心者からすると過剰なストレスとなるカードとして選びました。
お兄が中座するのも、無理はありませんね。
カード名はそのまま「サプライズなアンフェア」です。
ちなみに、作中描写をみるかぎりだとエナジーを支払わずにプレイしてるようです。こういった軽いスぺルは「エナジーを支払うのではなく、場に何枚エナジーが並んでいるか」を参照してプレイ条件にしてる……のかな？ たぶん、そうなんでしょう。
次回は【四風LOループ】について解説します！