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ダン母制作ノート的なもの20XX

今回は作中で立ちはだかる敵について解説します。

・グリーンドラゴン
一話の敵です。
配信もののお約束といったら美少女配信者を襲う強敵、ということで見栄えのいいドラゴンにしました。
私は『ドラゴンランス』というファンタジー小説が好きで、これは冒険者パーティが毎回様々なドラゴンと戦う話なのですが、まだパーティのレベルが追いついてない序盤から創意工夫をして毎回ドラゴンを倒していく話が面白かったのでそれをやりました。
有色ドラゴンの中でグリーンドラゴンを選択したのは、ブレスの属性が毒であり、それを逆手に取って倒す展開ができるなーと考えたからですね。
呪術のミゲルやワンピのヒグマ・近海の主のような「序盤で一蹴された雑魚、よく考えたらクソ強くね?」現象が好きなので、意図的に再現すべく「ミハルの物理攻撃が一切通用しない」という後から考えると異常なステータスにしてみました。

ちなみに低階層に出現したのは「そうしないと冒頭のシチュが成立しない」というご都合主義によるもので、当然ながら何もないとガバ扱いされると思い「何か理由があるはず」という伏線?を序盤から張ることに。
また、「いつまでもリョウのステータスがクソ雑魚のままでは話が作りづらい」という理由で異常な経験値がポップすることにしましたが、これも理由は考えてませんでした。
最終的にラスボスのアークザインの「異界からのダンジョン攻略」という設定に上手いこと絡めて昇華できたのはアドリブ勝ちです。


・オークプリースト
一話の敵であるドラゴンが「知能が低い・単体・高ステータス」というキャラ付けだったので、バラエティ豊かに見せるために「知能が高い・複数・数の優位」というキャラ付けで出しました。
オークにしたのはわかりやすく悪役っぽく意思疎通できなさそうで、かつゴブリンと違って適度に強敵感がある点、そしてMTGの「オーク動員」(場にオーク・クリーチャートークンを生成するか、すでにあるオーク・クリーチャートークンを強化する能力)を参考にしました。
知能が高いということで、リョウが生み出したミハルの分身に【一念化粧】でミハルの色を付けることで「どちらが本物かわからない!?」みたいな展開も考えてたのですが、なんかゴチャっとしたのでオミットしました。
ちょうどパンドラさんもいるので、もしR18のFAを描きたい場合はこのシーンを使うと良いと思います、オークですし。


・プレジデント罪園
冒険者vs冒険者のシチュをやりたくて書きました。
元からハンター×ハンターや呪術廻戦のような異能バトルのノリでしたが、相手が人間的な知性を持たない怪物ということもあり相手側はスペックのゴリ押しにしかならなかったので、ここで意思疎通が出来て異能も応用する敵を出すことに。
罪園のスキルが「光」なのは後に味方化したときに「光源を操る」ことでリョウのサポートが出来るように考えて設定しましたが、敵に回ると相性が悪いですね。
「スペックでは圧倒的に上回る最強クラスの相手に対して、自分に惚れてる弱みを突いて倒す」というのは「おとカド」のアスマ戦と同じノリなので、セルフパロ感が出てしまったり。
罪園が自分の本音をさらけ出し、それに呼応してリョウも本音を開示する(この時点では演技ということにしていましたが)『わたしの名前』は、本作では一番気に入っている回です。
やはり、人間相手のバトルはドラマです。


・”至天”のアークザイン
エヴァンゲリオンの『使徒』、FGOの『ORT』あたりを参考にした宇宙怪獣です。
攻撃方法が「召喚時の勢いを弾丸にして放つ」のはFateのギルガメッシュが元ネタですね。宝物庫の宝具なのはいいとして、あの勢いは何?
FGOでORTが登場するLB7章は「前半では地下に潜っていき、後半では逆に地上を目指す」という構成になっているのが面白くて、それを換骨奪胎したのが本作における「異界のダンジョン攻略」というフレーバーになっています。
エヴァの使徒成分もあるので「使徒が目的地に到達したら人類の負け」という緊張感も加えることができて、良いシチュにできました。
これまでダンジョン内に収まっていたゲーム的な物語が現実的な「災害」として立ち上がって来るシチュとして、ダンジョンとはかかわりがないアキ視点で避難するシーンを入れることが出来たのは上手いこと話が回ってる感。

ちなみに本作の舞台はシン・ゴジラにも登場した「立川」ですが、他にもオークプリーストが「横須賀」のダンジョンに現れたというセリフがありました。
あえて書いてないのですが、基本的にダンジョンは「基地の街」に出現します。
立川と横須賀はどちらも米軍基地と自衛隊駐屯地が存在しますし、作中でダンジョンが出現している昭和記念公園は元は米軍の飛行場だった敷地が返還されたものです。
「次元陥穽」によって異界から侵略されるポイントに対するカウンターとして基地が設置されているわけです。
ただ、アークザインは「広範囲に電子機器を無効化する領域」を展開していたので、通常兵器がどこまで通用したかは怪しいです。
最悪の事態にならなくて、何よりでした。

このあたりの設定はつらつら書いてもいいのですが、立川飛行場の返還に至る歴史には生臭い部分も多いですし、一般人のリョウたちが知る由もないことなのでここに埋葬しておきます。

最後にサブタイトルにあった『The Returnees to Mother Earth』とは『母なる大地への帰還者』といった意味合いで、彼らがやって来る『未来世界線エリクシル』というのは現代の地球から移民した人々が遠い未来で生きている惑星のことを指します。
この辺は「おとカド」に詳しいのですが、ダン母世界における『未来世界線エリクシル』は「おとカド」に登場する惑星エリクシルそのままではなく、何らかのバッドエンドを迎えてしまった「末路」が「過去の世界に存在する地球への帰還をもくろんでいる」といった感じになってます。

制作ノート、いつまでも書けてしまうのでこの辺で。
番外編は来週あたりに公開する予定ですのでお楽しみに!

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