• に登録
  • 詩・童話・その他
  • 創作論・評論

狼少年になりそうな男

ここ数日、「回文作りが止まった」と言ってはまた再開したり、「短編を書く」と書いては「掌編のアイディアがまた浮かんだ」りして、何だか毎日のように嘘を書いているような近況ノートである。

先日はコメント欄に、

「プロの小説家の書いたものが退屈に思われて、エッセーの方が面白いなと思うことが正直な話、かなりあります。」

と書いた。

しかしその後で連城三紀彦の短編「小さな異邦人」を読んだら、これが大変に面白くて、どういう話かというと、子供が8人いる家に「子供を誘拐したから身代金を用意しろ」と電話がかかってくるのだが、全員が家にちゃんといるのである。で、きちんと結末まで誤魔化さずに書かれている。

少なくとも連城三紀彦に関しては絶対にエッセーより小説の方が遥かに上だろうなと考え直した。

ところがこの短編は、一夜明けてみるとあちこちに辻褄が合わないような点が散見されて、やや厳しい目で見直すと、ちょっと無理の多い話のように思えてきた。何かに気付くにしても、気付き方というものがある筈だが、その点が雑というか、いい加減のように思える。

という訳で昨夜は「小さな異邦人を読んだが、傑作です!皆さんも読んだ方がいいよ!お勧め!」なんて書かなくてよかった。もう少しでまた嘘を書くところであった。
明日になって評価が一変しないことを祈るのみである。

絶対に本当になりそうな話題について書くと、8、9月に行った「タイトルだけコンクール」は、ちょっと忙しくなってきたので10月はお休みです。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する