「連作中編」を含む小説

外道外科学により、人体の各器官の交換、培養、改造が極度に簡便化された世界。 外道外科特区「バーバー・ショップ」の住人、井原巧は女性向けの戦闘用身体を持つ自称「何でも屋」。バウンテ…

神奈川県、鎌倉市と逗子市の間にあって、平成の大合併に取り残された海沿いの街、逗浜（とうはま）町。 その逗浜西高校に通う天文部員の２年生、田山斗和（たやま・とわ）は夜中に月の観察を…

「金が欲しい」 　男は言った 「金なんて要らない」 　女は言った 　乞食は命を求め 　金持は命を捨てた 　薬を願ったこども 　病を願ったおとな 　幸せになった悪人 　不幸…

　夏休み直前、空中に浮かぶ謎の男の言葉によって、世界が変わってしまう。【裏日本】と呼ばれる、現実世界と同じだが、まったく違う異世界。謎の男は言った。「世界を元に戻したければ、この…

機械の修理などを手広く手がける機関調律師を志す『私』は、実務を積んで腕を磨くため大学の友人知人のつてで簡単な修理や調律の仕事を回してもらっている。 これはそんな『私』が携わった機…

練習用にしていた連作短編を若干修正して、賞レースに応募してみることにしました。何卒よろしくお願いいたします。 --- おさめられた箱の中で、上の方を目指すことを是とされるのに、箱…

高校生で演劇部に所属する女の子と、アパートの隣に住んでいる女の人の悲哀(メランコリー)を省察的に描く。 過ぎてゆく日々を切り取った、詩のように静かな連作。

文明の発展とともに現れた――人間のすべてを否定して死に至らしめる怪現象の極地「選別現象」に襲われて家族、そして自分自身の大切なものをすべて失い、運悪く生き残ってしまった里見夏穂 …

――妖とは、人の心が映し出すもの。 和風な島国季球を舞台にした、物書きの青年種田草雲と、祓い屋を生業とする兄弟の織り成す、少し不思議で少し哀しい物語。 中編連作。第一幕「桜…