「近代小説」を含む小説

　《調停官》のジークとチアヤ二人の兄妹は、アルガシオン連合皇国南方にあるアミリア州都エリーセへ向かい、最初の目的地ノース・エンドラ地区に到着。そこでは数日前、エリーセに君臨する非…

強い情念は「離魂（かれだま）」となる。離魂は人や物に取り憑き、対象や周囲に対し危害を加えることがある。帝国では離魂に対処するため「修祓庁（しゅばつちょう）」が置かれ、「修祓師（…

約束を、誓いを契約を果たすため、時代を超えても、何度生まれ変わっても、私はあなたのもとへ。

1926年、禁酒法時代のシカゴ。マフィアのボスが密室で殺害された事件。 私、探偵のケン・マクドナルドは、この夜起きた前代未聞の事件について語らねばならない。なぜなら、この事件の真…

1905年9月、東京・日比谷。 ポーツマス条約の結果に失望した人々が公園に集まり、怒りの声が夜空を揺らした。 主人公・北條新仁は、ポーツマスでの交渉を身をもって体験したからこそ「…

1909年、ハルビン駅。 列車の到着を待つ人々のざわめきの中、主人公・北條新仁は、不思議な懐中時計に導かれ、歴史の大事件の只中に立っていた。 ――そこでは、近代日本を築いた伊藤博…

大学の研究室で働く青年ダヴィートは自身を捨てた父親に遺産相続の件で呼び戻された。相変わらずの奔放な父親の態度に嫌気がさす中、結核にかかり八年間シラクサに閉じ込められていた弟、イリ…

現代で絵の道を諦めたルリは、異世界へ転移。「絵画魔術」の力を得て、再び筆を握り画家として生きる覚悟を決める。しかし、そんな彼女の前に現れたのは、心を閉ざした「灰色の伯爵」ジークフ…

迷い子の少女、楪（ゆずりは）は東の一族の名門、東條家の次男坊に保護される。 東條頼次（とうじょうよりつぐ）は、東国を統べる一族でありながらも、異能の力を持たないがゆえに西国へと…

《王国》と《帝国》の開戦。その裏の準備と謀略を描く超短編。

「どうかもう私のことはお忘れください。閣下の幸せを、遠くから見守っております」 　とある国で、宰相閣下が結婚するという新聞記事が出た。 　これを見た地方官吏のコーデリアは突如、王…

イバニス侯オンディビエラ もはや汚れた名を背負うふたり ひとりは不義に溺れ ひとりは悲憤に駆られ ひとりは富を望み ひとりは剣を手にする 栄光か、復讐か のし上がるか、滅びる…

第10回カクヨムコンテスト中間選考作品 西暦2100年の日本は、国が進めてきた少子高齢化の為の移民政策と、低賃金で雇える労働力確保のための海外からの研修生の受け入れ。そして海外…

百年前覇権を争った帝国は多くの内憂を抱え、崩壊を始めている。皇帝はその状況を楽観視していた。 だがある日、皇帝に助言をしたいという人物が突如皇帝の前に現れた。 皇帝はその人物との…

気付けば手を伸ばしていた。冬の風が寒い日だった。 ──── クラスで飼われる蝶のお話です。冬の鬱屈を詰めようと思って書き始めました。 蝶の実際の生態については目をつぶってくだ…

病気を持っていてずっとベットの上で過ごしている少女。その子の家に一匹の猫が拾われてくる。 その猫は少女の良き理解者となり、人生の伴走者となっていく。 猫の目から見た少女は、聡明…

　祭りが近づく山奥の星降る町・石雪へ行商に出かけた神社育ちの登与は、実は天狗だという押しかけ女房と共に行方知れずになったと言い伝えられる刀鍛冶らしき男が現れては消える廃屋に滞在す…

ポケインこそが礼儀正しい。 謳州に敗戦した桜花国 軍の下っ端で首にされた少年。 彼は師匠と出会い『御土流』の技を身に付け 謳州に留学して特殊部隊の仕事をこなす。

『愛は憎しみを生み、憎しみは探究心を、探究心は愛を生む』 二十世紀初頭、帝都に一人の男がいた。彼は『解離性同一性障害』を患っており、一つの身体に複数の人格が存在していた。一人は難…

　主人公のアゼルは、棄てられた母の苦難に報いるため、皇帝である父を殺害する。ライン帝国の帝位を継承した。母を失った悲しみと寂しさに苛まれていたアゼルを救ったのは、少女アイリスとの…