「貿易都市」を含む小説

　広大な大陸を東西に分断するように高く聳える『ディヴィデ大山脈』。 　その大山脈東側の麓に『淵緑の森』と呼ばれる、深い緑に覆われた森があった。 　 　そんな人が寄り付かない暗い森…

天聖歴八五七年の秋。世界中で戦争の火の手があがった。逃げ惑う人々や動植物を殺し、焼き、炭に灰にしてそれをさらに踏みつけていく戦争――大陸の、世界大戦が幕を開けてしまったのだ。 …

天聖歴八五七年。世界大戦という名の地獄扉の封印が切り落とされた秋の候。 人々は逃げ惑い、やがて乾いた砂礫の地ファヴァーヤ王国へといきつく。そこでは国王も王女も心安く接してくれる…

惑星歴二百十七年。豊かな森林に包まれたテンパスフュジット王国が、第一王女アキュティシマ＝クァカスの奮戦虚しく滅ぼされた。 それから百年後、惑星歴三百十七年。ツルバミを自称するエル…

〈アズエルの使徒〉レイタスを軍師にむかえたフィオラ・グランゼスは、港湾都市ニアヘイムとの同盟をなしとげ、拠点であるシアーデルンへの帰途についていた。 シアーデルンは強固な城壁に幾…

　ス―フォン国ヤメール村生まれの農夫。ヨルク・コンフォートは麦畑を耕し一生を終えるのだろうと信じて疑わなかった。そんなときある者が村に訪ねてきた。 　勇者カミュ・ロシニョルであっ…

　異界の国“ニホン”と帝国が国交を樹立して数年。帝国と日本は文化交流や経済交流が進み、友好関係を保っている。 　国交樹立して間もない頃、日本の天才プログラマー兼起業家「岡田健一」…

　王国最大の陸上交易都市を領内に擁する大貴族の長女ステラ・バルトゥコヴァーは、日本人の少女が転生した姿だった。 　十二歳になったステラは洗礼式を迎え、神から【天啓】を授かる。 …

　王国最大の陸上交易都市を領内に擁する大貴族の三男に生まれたミラン・バルテク。 　洗礼式を迎えたミランは、神からひとつの【天啓】を授かった。 　ところが、その【天啓】は水の乏し…

人魔大戦終結から15年、貿易都市ロアーのバル<イストリア>の階上にはもう一つの店がある、階段を登った先に掲げられた小さな看板にはこう書かれてあるのが読める[霊伐会社・ペンタグラム…

カクヨム3周年記念のお題に沿って、10本目。取り敢えず完走できてよかった！！ カタリ君の次の行き先は…… 白き昼隠居、黒き嵐の子、紅の恋心、闇夜に宿る星、それも多分愛、三寒四温、…

　自由貿易都市国家、〝グランヴェルン〟。 　その〝四製通り〟の外れにある探偵事務所〝リアレンティオ〟。 　 　事務所の経営者でもあり、家主でもある少女ミーリと共に暮らしている青年…

　誰にでも死は平等に訪れる。だが、生は平等に与えられない。 　貿易都市アイト・ハルペで起こる小さな事件は、そこに集約している。 　最強の剣豪一家に産まれた少年エノーマス＝ロード…