「暗がり 短編」を含む小説

・・・てください・・・てください・・・てください・・・てください・・・てください

激辛ラーメンが食べたいのに、電気が止められている。ゴミ屋敷で一人暗がりでつくるカップ麺の味はいかに。

　感情は錯綜としていた。 　それぞれの心には秘密があり、そしてその秘密に翻弄されながらも、僕たちは日々を過ごしている。 　僕、祐介はイベントプランナーとしての顔とは別に、もう一つ…

子供が色々言い訳しながら、初めて携帯電話を使う話。

　友人が、彼氏と揉めていた。同棲をすべく話を進めていたのに、駄目になりそうなのだ。理由を聞けば、まるで会話が噛み合わず、薄寒ささえ覚えるので別れたいという。だから、SNSで話題に…

社会人ウン年目。見た目ボロでも借りているアパートの一室は「私」の大切なお城――なのだが、一人暮らしの彼女が帰れば、暗がりから『おかえり』と掛けられる声がある。※この物語は、法律・…

　この小説には、憂鬱しか含まれていない。ただ、私の心の暗がりを、ここに辿り着いた馬の骨達に押しつけるだけの物語である。……いや、物語の体裁すら保っていないだろう。起承転結も曖昧で…

品川鈴ヶ森周辺に住む素浪人・ノベシマは今晩も賭けに負けてスッテンテン。気持ちを晴らすための酒も買えないと嘆いていると、辻の暗がりから生き霊が声を掛けてくる。その生き霊はノベシマに…

地下鉄の終点で寝過ごした俺は、真っ暗な回送電車の中で目を覚ました。 乗っているのは俺だけではなく、車両の中は気配のない乗客たちでひしめき合っている。 回送電車に人が乗っているはず…

点滅する街灯には虫が群がっていた。夜道の、更に暗がりの向こうに。サングラスを着けたスース姿の女が立っていた。「なんだお前は。俺は今、博打で大損して機嫌が悪いんだ。勧誘なら他をあた…

香与子（かよこ）は母に頼まれ、大学最後の夏休みを母の実家で過ごしている。 「裏の古井戸には気をつけえよ」 庭へ下りた香与子に、祖父はいつもの注意を口にした。 香与子もいつものよう…

以前、某サイトのクトゥルフコン用に書いた作品。 その時と、タイトル及び作品内の名称を一部替えております TRPGベースで書いてあります。

　わたしの黒歴史を晒す……ではありませんが、カクヨムコン7で短編部門のエッセイを募集する旨を受けて書いてみます。全7話。 　幼い頃から人見知りしなかったわたしは、ある出来事をき…

海を越え山を越えてこの街にやって来る『夏』は、いつも『呪い』を帯びている。 今年もまた、呪い呪われる夏が来ていた。

暗がりから見るから、光は輝いて見える。そんな感じのテーマで、思ったことを不定期で書き連ねていきます。また、短編も混ざっております。それぞれ違うテーマやリズムなどで書いているので、…

彼女の呪いはたびたび私を苦しめた。 ふたりで並び夕暮れときの花屋で語り合う日々。 彼女は店員として、私は客として。 手は届かないと分かっていたが、ある日決意をした。 告白を明日に…

1997年6月30日未明の香港で、ふたりは茶餐廳の卓に背中合わせで座っていた。 ロンは黒社会で生きる男、ラルフは素性を話しはしなかったが、ロンは自分とおなじにおいのする男だと感じ…

弟の失踪に居ても立ってもいられなくなった兄の英司は、深夜、弟が向かったと思われる路地へ向かう。腐臭のはびこる側溝、妖しげな叫び声。英司は路地の暗がりの先へと歩いていく。

◯プロローグという名のあらすじという名の説明 「君はどう思う？」 文芸部の部長である先輩は、何かにつけて部員である僕に質問を振ってくる。 それは学校生活だったり、夢について…

魔術というのは奥が深い。言語、歴史、数学、地理、伝統………どれを取っても、魔術ほど広義でないし、その知識量は秤にかけることも烏滸がましい。 いや、いっそ愚かと言える。 私は、決し…