「年の差 身分差」を含む小説

冬のある日、珍しく客人が来た。 ーーーーーー 学校の文芸部に寄贈したものを少し手直し、加筆しました。 冬の二人から始まり、これから春夏秋冬が流れて…

　リーデルシュタイン帝国の皇帝は末娘、ヴィクトリアを呼びつけた。16歳にしては幼い末姫に躊躇いながらも告げた。 　「本来ならもう少し、自由にしてやりたかったのだが……実はの、其…

「過去のことは水に流して王子と結婚して欲しい！」 　頭を下げてきたのは、幼少の頃にマリアを冷遇してきた父親だった。彼は平民の血を引く彼女を虐め、使用人以下の生活を強いてきた恨み…

『結婚をしよう』 　彼は突然そんなことを言い出した。何を言っているのだろう？ 　彼は身分がある人。私は親に売られてきたので身分なんてない。　愛人っていうこと？ 　いや、その前に大…

完結しました。 　自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生したと気付いたセリィナは悪役令嬢の悲惨なエンディングを思い出し、絶望して人間不信に陥った。 　そんな中で、家族すらも信じられ…

遥か昔から竜神信仰が絶対とされる世界。三年に一度の竜神祭では贄が捧げられるのが決まりだった。 リチャードは竜神様へと捧げる贄としてその役目を全うするために人々に盛大に見送られる中…

　冴羽天明は暴力問題によって共学から女子高に転入させられた。 　ところが転入先の【花畑女学園】は少々変わったルールが多く、また生徒や教員もかなりの変わり者だった。 　同性より…

辺境伯令嬢フェデリカは物理好きの変人である。大学で好き勝手物理を学ぶ日々であったが、王太子の婚約破棄騒動の余波で王弟レナートと結婚することに。しかし愛がないはずの契約結婚生活は次…

騎士の家系に生まれたリュシー。実家の没落により、生きるために皇宮のメイドとなる。そんな彼女が命じられたのは、廃屋同然の離宮で一人ぼっちで暮らすセレスティアン皇子の世話係。 母を…

奥様がいるとは知らずに愛してしまった母は、彼に真亜を託し海に消えました。 その方に引き取られ息子の海様のメイドとして屋敷で暮らします。 夜中に金縛りにあって動けなくなっても絶対に…

豊かな国を治めるのは、誰もが憧れ、そして畏れる麗しき若き女王。 その名は――アウレリウス。 雪のような白い肌、宝石のように輝く瞳、ゆたかな巻き毛の黒髪。そして完璧すぎる政策の数…

草花や動物と会話ができ、精霊の力を使役できるというドルイド。島国ダナンに住むフリッカは、そんなドルイドの見習いだった。正式なドルイドになるために王宮に務めるフリッカは、ある日王家…

ご一新の功労により子爵家となった聖護院家の令嬢、希望子は、邸宅で行われた夜会で、ある男に出会う。帝室を支える宮家出身の伯爵、曼珠寺美也である。夜会の日に洋館の庭に迷いこんできた謎…

　あたしはフィア。貴族の館で働く二十歳のメイド。 　仕事は手を抜き、館の裏で隠れてタバコを吸う、ちょい悪である。 　ある日、あたしは館の主人から変わった仕事を頼まれた。 　主人…

２９歳のニーナは、平民出身ながら規格外の神力を有する歴代最高聖女。 ……であると同時に、歴代「最高齢」聖女でもあった。 聖女に認定されて１３年、膨大だった神力量もさすがに減少し、…

侯爵家の娘でありながら、剣の腕を見込まれて王女の護衛騎士になって十年。王女が外国に嫁ぎ、そろそろ独り身で生きることを考え始めたジュディットは、酔った年下の第三王子ルシアンに冗談で…

2010年に執筆・公開した、間違いメールから始まった女子高生と若社長の淡い恋の物語。 ガラケー時代の話です。 ※この物語はフィクションですので、実際に身に覚えのないメールやメッ…

　今から遡ること11年前。 　ガルディア帝国皇帝グランヴァルト7世は、竜人とヒトの共栄を提唱した。民は彼のことを、その容姿から『陽帝』と慕い、賢帝だと称賛した。 　帝国の歌姫ユリ…

　思い付きで書いて、後味の悪さに後悔してます。

　宝石修復師のリーシャは「蒐集物」を探す旅の途中、廃鉱山の町の酒場で行き倒れになっていた男性――オスカーに出会う。 　見るからに「訳あり」で着の身着のままのオスカーに手を差し伸べ…