「文学 文学？」を含む小説

愛や恋というのは、論理以外、もしくは、一見意味の無いように見えるものと切っても切り離せないことが多いように感じる。ここにはどうも、論理とは別の力学が働いているように思えてならない…

オルカトレーナーのサツキはオルカとともに空中に飛ぶコンビネーションジャンプの練習中、高く飛び過ぎて水槽の壁に強打。肋骨三本を折る大けがを負ってしまった。高さを求めたのはショーの完…

来週、家族と共に新居へ引っ越すことを予定している主人公。そんな彼女はある日、ひょんなことからシロアリを自称する昆虫と出会う。彼女の事情と申し出を聞き、主人公はその害虫を家へ招くこ…

紹介文は書きません。その代わりと言ってはなんですが、横柄にも作者のつぶやきを書かせていただきます。 この作品は物語にしてはあまりに支離滅裂で、エッセイにしてはあまり作者の等身大で…

文芸部の作品発表会で酷評された小説を、高橋くんだけは好きだと言ってくれた。

殺風景なひとりぼっちの屋根裏部屋。もともとお姉ちゃんの部屋だったその場所で、私は手紙を書いていた。

蒼志郎と彼の生まれながらの婚約者・蓮見子は、結婚適齢期を迎えるまで肖像画を贈り合っていた。 絵が届くたび、美しく成長する令嬢との結婚を心待ちにしていた蒼志郎。やがて二人は結婚し、…

「レトリックサークル」 全２話の短編小説。とある修辞同好会と失われた比喩の少し不思議な話。mAstival 2024の展示に向けた小説作品となります。詳細は後日発表。初めての展示…

アカツキは、小学二年のころ、小説を初めて書いた。すると、その小説は周囲の児童や先生から高い評価を受け、小説家になれるよ、などともてはやされる。 しかし小学六年になる頃には、未だに…

　こちらは第３１回やまなし文学賞青少年部門で佳作をいただいたものです。 　はっきりいじめとは言えないけれど、教室内に確かに存在している悪意のようなもの。その環境や雰囲気の表現を試…

妻を亡くした。享年五十二歳であった。 もう若くない俺の脳みそでは、「忘れない」なんて言葉で妻との記憶を縛り付けておくことなんてできやしない。 だから、あなたの骨を呑んだ。 そうす…

過去の記憶に縛られ、人とあまり関わりたがらない翠夢。 過去の体験に縛られ、男性を怖がる瑠璃。 どちらも、過去に合ったことが影響している。 本来は交わるはずのない2人は、学園祭の…

　死んだはずの幼馴染とそっくりの少女に簪を手渡された日から、彼女が夢に出てくるようになった。 令和6年9月8日 文学フリマ大阪で出品する3話のうちの第1話目を全文公開。

ふたりの世界がゆっくり進むBL小説を書いています。 学校で事務員をしている主人公・レイくんとデイトレーダーの同居人・瀬崎のお話。 既刊『溺れる羽』（https://kakuyom…

大学のために一人暮らしをしている「私」は、夏休みを利用して帰省する。そのついでと言って、祖母が住んでいた家の掃除を頼まれてしまった。暑さにうんざりしながらも真面目に取り組もうとし…

　フィクションになります。 　主人公の健作は自らの存在について疑問を抱いています。アルコール依存症の父親の死をきっかけに、それを知るための旅にでます。父親が住んでいた東京にて、カ…

時は平安時代、当帝の甥っ子の兵部卿宮は、按察使大納言妾腹の子で、母亡き後ひなびた山里で暮らす姫君と愛し合う仲となる。が、なかなか逢えない二人にトラブルが次々と――。 ◆登場人物…

火あぶりに処されたのち、乙姫（泉鏡花『海神別荘』より）に気に入られ海の国に迎え入れられた死後のお七（井原西鶴『好色五人女』より）。そこで思わぬ人物と再会を果たすが……。

まだ幼かったころ、「私」の友人にA君という少年がいた。 とにかく静かな、でも温和な雰囲気のある少年だった。 彼は小学六年のある三か月間、ノートに五十音を一文字ずつ書き始める。 そ…