「文学 自然」を含む小説

この世の何処かにあると言われている羊の森、そこには望みがあるという。自分に迷い、惑う。そんなジュブナイル達と先駆的に森を住処にする者。彼らの邂逅は世界から何かを奪い、また何かを与…

男は目的はただ一つ。昔の、自然あふれる武蔵野を取り戻すこと。

第2回角川武蔵野文学賞に応募するために書いた短編小説です。 このご時世で島根から実家のある神奈川にもなかなか帰省ができません。 帰るついでに武蔵野をぶらぶら散歩することすらままな…

未沙は高校生、犬のマロンの散歩が朝の日課だ。 武蔵野に住んで15年以上が過ぎて、愛すべき街の自然が大好きだった。 あの子たちに会うまでは……。

「茅原のどこまでも続く美しい原野」「林野の入り混じる、自然と生活が共存する土地」として古来より多くの人々に愛され、数多の芸術的作品を育んできた土地、武蔵野。 時代を重ね、そのほと…

　狩猟採集を生業としたセドミネの一族は南の一大部族によって、野に下ることを余儀なくされた。伝統的な暮らしを取り戻すために、少数の仲間を連れて北へ旅立つ。 　第二回　角川武蔵野文…

　夜中に突然起きた地震。そんなさなか、ふと夜空を見上げた主人公は天からの落下物を追うことになる。着いた先は武蔵野八幡宮。そこで起きた出来事は夢か幻か。彼の生き方を変えることになる…

　この世界には二種類の人間がいる。 　すなわち「定住者」と「旅行者」である。 　どちらもその名の通り「定住者」は一所に定住して暮らすもの。「旅行者」はあちこち移動しながら暮らす…

生まれてすぐに両親をなくし、孤独な弓の名手サッダに引き取られたキド・・その成長と愛の物語

一緒に暮らしていた人間を亡くし、孤島にただ一匹残った 犬のシロ。 これからは自ら生きていかなければならない。 ある晩、シロは、海を渡った謎の島で、荒々しい野生のケモノに出会った・…

　その昔、武蔵野の地には「紫草」という植物が自生していた。その根を使って布を染めると、それはそれは綺麗な紫色に染まるんだそうで、高貴な植物として大層重宝されていたという。今では…

眼球の微細な運動に緩急をつけて生きたい。 不運も歓喜も一体になって駆動する三半規管。 簡単にはいかないが、やってみるよ。

玉姫さまの岩舟に乗った沙(すな)は旅立ったようですけれど、姫に護られて永い永い眠りについた沙なのです。その幼い沙に何ひとつ具体的なことが分かっているワケもないでしょうし、温かい・…

　作品鑑賞って、加点方式でしょうか。それとも、減点方式でしょうか。 　私、そんなに文才のないことを自覚していますから、せめて減点要素を少なくできないかしらと日々考えておりますの。…

コロナパンデミックに見舞われた人類は、ある一編の小説の存在を思い出した。アルベール・カミュ『ペスト』。第二次大戦とレジスタンスのメタファー、不条理・反抗・連帯。さまざまなキーワー…

　僕が我が国における幾多の文学作品を学究して捉えるのは言霊という概念である。 　僕はこの地が言霊の幸う国であると何の疑いもなく信じる。透き徹るかの如くに純然に。何故なら、それが僕…

【これは１００％趣味で書かれた小説です】 　最果ての森の中で育った美しい少女、ケリュネイアが旅をする。 　超自然的な価値観を持つケリュネイアが、やがて様々な思惑、感情、しがらみ…