「息子 ショートショート」を含む小説

老婆が数人の男性によって、車へ担ぎ込まれている。何事かと集まる群衆にへこへこと頭を下げているのは、老婆の息子であった。車、もとい大きなバンには、介護施設の文字がプリントされていた。

クリスマスイヴの夜、息子の宏太(小学三年生)が夜更かしをしている。サンタさんに会うまで寝ないというのだ。 眠ったら枕元にプレゼントを置こうと考えていた母親は、大苦戦を強いられる。

これは私の息子がした面白い３つの勘違いの話。 ほっこりとする話がここにはある。 ――でも、”これ”だけは勘違いしないでほしいな。

　潜水艦を模した遊具のある公園を久しぶりに訪れた「私」。 　かつてのキャプテンは、小さな息子の手を引いていた。

彼は実直で、聡明な男に育った。人の気持ちを慮ることができる。父である私の最期の想いを、きっと汲んでくれるだろう。

父親の葬式を終えたタクミは、実家の部屋で飲んでいた。 すると、部屋の片隅に女性の気配がする。 それは、タクミが生まれて２日後に死んだ母親の霊だったのである。 母親の霊は、息子にお…

勇者と聖女の息子。その遊び相手として選ばれた少女が綴る想い——（お題：日記）

母はため息混じりに言った。仕事に疲れ、人間関係に疲れ、人生に疲れた女の言葉。誰かを気遣えば損をし、余計なことだと窘められる。その諦念が込められた一言を、息子は聞き逃さなかった。

妻の実家は関西。息子を連れて帰省していたが、帰ってきたら息子の口が西になっていた。 まあ、悪いことじゃないけど……。

剣道場のボンクラ息子、相沢匠海は、道場の行く末を案じていた。 のらりくらりと剣を学び、将来は道場を継げばよいと思っていたら、頼みの綱の父が腰をイワしてしまったのである。 匠海は思…

おじいさんに救けてもらったきつねが、恩返しのためにおじいさん息子に化けていたが、本物の息子が帰ってきたことによって正体がバレてしまった。そのままおじいさんの家を後にしたきつねだっ…

短い話。がらくたも誰かにとっての宝物となるだろうと思います。 死に遭遇した手紙を芸術家の青年に送る女性の話、雲を製造する工場の話、父親が死の間際に息子に語りかける話などです。

読み取れたのは、鬼への強い恨みでした。近隣一体を支配している鬼と呼ばれる種族が人間を苛烈に支配していたのです。おじいさんとおばあさんが老老介護寸前の二人暮らしをしていたのも、鬼に…

最愛の妻を亡くしてしまった男。 一人息子のたけると、共に強く生きていこうするが、妻を亡くした喪失感は凄まじく全く立ち直れずに時は流れていく。 自分は生きていてもしょうがない幽霊…

2021年6月の作品です。

父である「私」が夜中、息子に起こされるワンシーンを描いた物語。 眠れなくなってしまった私は、以前の家のことをとりとめなく思考する。妻の提案によって都市部の賃貸マンションから、田…

どんな子供からも好かれるへレーネがギャンブル依存症になった。人生で起こる全ての出来事は繋がっている。その結末は⁉︎

はるか昔に人類が失った翼を、科学の力で取り戻した未来。 それは進化なのか、退化なのか。

久美子は変わっていく街並みに寂しさを感じていた