「ただわたしだけが」を含む小説

力強い響きの傍らで、わたしはこの世に生を受けた。 そうして、育った。 素直に、そして生を与えてくれた人の望むままに。 だから、今も、生き続けている。 育った世界にかつてあった、力…

ここは悪名高い『霧の街』―――ミストキャッスル。 　その奴隷市場では、今日も恒例のオークションが行われていた。 　ＶＩＰのみが参加できる高額オークションでの最初の目玉商品は、人間…

自分の今の気持ちを そのまま詞にしてみました。

人間の少年と、アンドロイドの少女のお話。

自創作『死んでしまったわたしと、視える彼女と、孤独にさまよう幽霊たち』の外伝作品集です。後日談を扱う都合で、『死んでしまったわたしと～』の内容のネタバレを含みます。あくまで補完的…

お題小説 短編

5歳の誕生日に妹と母を轢き逃げ事故で亡くした主人公のヒナは異世界からやってきたという魔獣トトに出会い魔法少女になって、轢き逃げ事故の犯人を懲らしめに行く事に…⁈

夜祭に向かう道すがら、「わたし」はかつての友である生天目のことを思い出していた。瀬戸内海に浮かぶ島を舞台に、乾いた空気感の中、過去に住まう記憶と「わたし」の交流が淡々と続く。「わ…

群馬と新潟県の境にある「魔の山」谷川岳を登る二人の女子大学生。「わたし」は、ボサツとも呼ばれている清廉潔白な友人、ツボミを登山中に死んで欲しいという妄想に囚われていた。

保険会社に勤める「わたし」は、教師兼同人誌を主宰している兄に、何かを書くように勧められる。忙しい日々に流されながらも、夏の休暇の間、暑い日々のなかで文章を書こうとすると、小さなと…

我が家の猫2匹との暮らしの中で、ホッコリする出来事を簡単な文章にまとめました。 猫飼いだと「あ～、あるある（笑）」という話が詰まっていると思います。

大卒無職となった主人公が、ありあまる時間のなか、小学生時代を一緒に過ごしたはずの「たつみ」という存在をふと思い出す。 みずからの記憶を辿り、手がかりを得るために現実を徘徊し、そし…

　モラハラ男と別れた夜、あたしはあの人と出会った。 ※夜桜ラブストーリーが読みたいという声をうっかり拾って書きました葉桜2作目です（どこからか『大人のドロドロ恋愛がっつり18禁…

16歳の少年は、学校生活に馴染めずに、家に引きこもっていた。 孤独な生活を送り、社会や人に恨みを抱き、唯一の楽しみは、ネットとゲームのみ。 そう・・ここまではリアルの社会では、ど…

　私が一番最初に思い出したのは、川端康成の「雪国」です。――国境の長いトンネルを抜けると雪国であった――。なんて簡潔かつ情景がありありと浮かぶ、文才溢れた書き出しなのでしょうか。…

家出した弟がわたしの家に転がり込んで間もなく、使い捨てのマスクが切れた。 マスク作りを通して、わたしは弟に家出の理由を尋ねる。 彼なりのけじめをつけた弟の頭を、わたしはがしゃがし…

自分だけが持っている箱があるとしたら、あなたはどんな箱を想像しますか？

外出自粛続きの今。家にいたって変わりばえのしない毎日？寝て起きての繰り返しだけ？目をこらしてみれば、ちょっとは面白いことがあるはず。 自分の日常とか好きなもの、気づいたものを徒然…

ベリーズファンタジー様より発売中！ 改題しました！ 旧題『悪役令嬢は子ども食堂を始めた模様です！』 婚約者に毒を盛った罪で廃爵と一家追放！ 魔族国との国境に追いやられたわたし…

言葉は生き物だ。 わたしの歩いてきた足跡が、わたしにとってのその言葉を形作っていく。 広義でいうならば正しい言葉などない。 ただ、コミュニケーションの道具であるという言葉の側面か…