「見えず」を含む小説

小川未明『初夏の空で笑う女』 のオマージュのような作品です。 儚くて綺麗な作品を目指しました。

　県立東大正高校、その新聞部に所属する１年生の小池さん。 　彼女の身の回りで発生するちょっとした不思議な事件の数々……そこには、少し切ない後悔の物語が隠されていて……。 　日常の…

私はここ数ヶ月、完全に迷走していた。すべては自分の高すぎるプライドが原因だった。 どこまで努力しても満足いく結果にはならなかった。数多の土日が奪われ、私の熱意は少しずつ失われてい…

裏切りと欺きがいつでも隣人だった街を、青年と少女が飛び出した。 頼るつても行くあてもない。 この世でただひとつたいせつなものと、今はただふたり、生きる。 家族のように三人で暮ら…

上京してから住んでいるマンション。 就職が決まってからも住み続けていたけれど、ある日から急に、窓の外に視線を感じるようになる。 一時は落ち着いたかに見えたけれど、開けたカーテンの…

伯爵令嬢ファシーユは、夢見で未来を見ることが出来る。 その夢見で、婚約者であるルーファスが騎士となった未来に死んでしまう夢を見た。 その未来を変えるためにファシーユは文官にな…

幼少期から「お化け」が見えた少年　志摩　暁。 高校生になった彼は、進学先の港町に引っ越すことになったが、そこは麻薬売りや暴力団が多数住まう危険な町だった。そんな町である日、暁は人…

　かつて、退魔師と妖は終わりのない抗争に明け暮れていたが、理性の下に共存できることを謳った《人妖協定》が結ばれ、抗争は終結したかのように見えた。来たる運命の分岐点、姫神の悲劇が生…

夢を諦めた【私】 夢を掴んで、キラキラと輝く【アイツ】 私はアイツのせいで苦しいのに、癒しをくれるのもまた、アイツだけなのだ…。 元劇団員の妻が、トップ俳優になった夫へ劣等感を…

今日は珍しくオットが出張。 年に１度あるかないか…の出張で関東へ。 朝は最寄駅から電車に乗って名古屋から新幹線で移動と聞いていた。 私はいつもの様に6時に起きて階下のリビングへ行…

私は一見普通の女子高生に見えて、本当に普通の女子高生だ。私に語れる物語なんてない。羨ましいのは「闇を抱えてる系主人公」。もしかしたら、私のクラスにも、そんな人がいるかもしれない。…

「あなたの右隣りに女の子が居る」霊視占い師にそう言われた俺は、一人暮らしの暇つぶしに、目には見えない彼女『しずか』が隣に存在する設定のひとり芝居をつづける。そんな俺にリアル彼女が…

コンクールの終結から半年が経ち、高校２年生に進級した高松里緒。新たな体制のもとで管弦楽部の新歓は順調に進み、口下手な里緒も何とか新入生たちと打ち解け、すべては順風満帆に見えた。 …

　私は小泉くんの背後霊。ただ、背後霊歴は三ヶ月だけど。 　生前彼とは縁もゆかりもなかったけれども、彼の優しさに惚れて背後霊になることを決意したのだ。なす術もなく、事故にあった交差…

塀の中は別世界。世間の常識は非常識。どん底人生を明るく生き抜こうとした一受刑者の心の呟き。本当の刑務所が見えて来ます。

彼女は酷く悩まされていた。重たい肩、優れない体調、病気のそれでは無いのはわかっていたが何処にいっても治らない。最後の賭けで訪れた小さな小屋で、彼女は言われる。 「腕の良過ぎる奴に…

強い魔力と霊力を持つ神社の息子"現翔院 怪人"はある日、いつものように神社の境内で掃除をしていたら1人の綺麗な女性が訪ねてきた 彼女が訪ねてきた日から数日間、街や現翔院家と神社…

死。 それは見えない日常。 年間死者総数は136万人。1日に3750人が亡くなる日本。 生命保険営業マン"山田直人"は、死の絶望から人を守る最後の砦を築くため紛争していた。 そん…

風は切り裂くように冷たく、様々なものから温かさを奪う二月。 大学受験を間近に控えた、高校三年生の久瀬(くぜ)広海(ひろみ)。 広海は自分が信じた物に、ことごとく見捨てられていく。…