「おまえの」を含む小説

夏休みも終わりがけ、俺はある少女と出会った −−あー、何この書き出し！ つまんない予感ー。 「いいじゃないですかっ！ なんかいかにもって感じで！」 「ちょっ、おまえめんどくさいか…

何度でも何度でも、生まれなおして貴様を殺す。 あるときは少女、あるときは隋に渡った僧、またあるときは陰陽師。憎悪を抱いて輪廻の輪をめぐりつづけるヒトと、その仇である巨大な蛇――山…

シソウは魔法人形だ。細部まで造り込まれた人と同じ動きのできる機械(からくり)、人の魔力(マナ)の流れを復現する魔方陣が刻み込まれた人形体には自分の物とも知れぬ魂が定着されている。…

夏休みが終わった。 道端に蝉（せみ）の死んだのが落ちていて、じりじり近づいたら急に羽ばたいたから仰天。 うぉおい！　びびったぁ！ 俗に言う蝉爆弾。 夏の日の爆弾はいつの世も心臓に…

マジで夜中の3時。突然姉さんから電話があった。うるさい着信音で目覚めて、いったい何事かと思いながら電話に出てみたら、まず最初に言われた言葉。 「爺さんが乗ってる車なんだっけ！？」…

普通よりちょっと変かもしれない男子中学生・多賀は、ある日、学校一の美少女・佐宮千鳥が虚空裂壊滅炎波を放っているところを目撃する。

「なりました。」シリーズ、第2作！ 世良　千春(せら　ちはる)は、容姿はおっとり可愛い系で、男の人にはそこそこモテる、普通の社会人の女の子。 けれど、付き合うと「思ってたタイプ…

おまえの花のような笑顔はみてられない。 まっすぐな瞳でみられると苦痛で仕方なかった。 声は麻薬のようだったし。 ただ、その手はうつくしかった。

一葉　翠(いつは　すい)は、とある高級ブランドの店員。 　ある日、常連である和服のイケメン社長に接客を指名されてしまう。 　冷泉　色　(れいぜん　しき)　高級和食店や呉服屋を国…

「まあまあ、そんなに考えないで。要するに「おまえ天使のくせに人を殺すというのか！？」「天使が悪い事をしてはいけないと誰が決めた！？」「私。」「なんだそれは！？」「そういう、おまえ…

毎朝コンビニへ、お茶を買いに来る誰かは いまも、ハミングとともに入店してくる少女を、見つめている ちょっとだけ優しいお話を、あなたへ

「ここは涼しさの楽園だ。棲んでいるのは、おじいちゃんたちと――狸」 小学校最後の夏休み。一花（いちか）は、涼を求めて田舎のおじいちゃんの家に行った。 山道を車で走っていると、一…

「仕方ないから！　俺がおまえを嫁にもらってやるって言ってるんだよ！」 十歳の春。わたしたちは確かにそう誓ったはずだったのだ。 しかし約束したはずの幼なじみのアルクスは村を出て街で…

以前に書いた某女子プロレスゲームの二次小説を加筆・修正したものです。

　時は乱世が終わるころ。北国の小国、暮日崎ではある義賊が名を馳せていた。 　名を〝霊山の狐〟。金色の髪に狐の耳と尻尾をくっつけた妙な扮装ながら、目の覚めるような美貌を誇るその者…

ふるいふるい時代のかおりと、桜の枝を携えて、少年は「私」を見下ろし問うた。 「きよらな瞳のおまえの姪への、求婚のなかだちとなってはもらえまいか」と。 ――人の身にあらざる少年が名…

ゆるキャラやマスコットキャラの着ぐるみは「中の人が喋ってはいけない」というルールがある。 某梨の妖精がしゃべり倒して一時期大ブレイクしたが、あれは例外中の例外だ。 マスコットキャ…

子供の頃から社会のルールを無視して生きてきた俺。 高2の夏、バイク事故で命を失う。 「おまえはまだ若い。異世界へ転移させてやろう」 そう言われてやって来た異世界は、俺のルールを反…

ボロ家に住む啓一の部屋には、めっちゃ蚊が入ってくる。耳元で飛ばれると鬱陶しいことこの上ない。睡眠の邪魔をされたことに嫌気が差し、啓一は、静かに体を構える。 古武術を極めし少年と、…