「百合 夏」を含む小説

トワコとサオリは、新聞部の石倉さんに屋上へと呼び出された。 「放課後の教室で、二人がキスしていたことは黙っておく」 と、石倉さんは言う。 二人はビートボックスの練習をしているだ…

地球人と宇宙人の日常大スペクタクル短編

音楽室で、友だちが腕を切っていた。 殺したい。息苦しい現実の中でフルートを吹きながら、二人は共に願った。 現に秘せられた、幻覚のような傷と音色の青春。中学三年生の夏。 ＊一般的に…

梅雨前のある日、日葵（ひまり）は大きな紫陽花の花束を贈られる。それは後輩の皐月（さつき）からの告白だった。日葵は数ヶ月後には引っ越しをする身だったが、三ヶ月のお試しという条件で皐…

西木 草成様の企画「GWの終わりは、三題噺とともに。」に Ａ『GW・夏の匂い・0.1秒』で参加させていただきます。 GWの終盤、恋人の璃子(りず)にとある誕生日プレゼントをあげ…

田井中綾咲（たいなかいさき）は同級生で同性の連藤直（れんどうなお）に憧れていた。 高校一年生の夏。三十年に一度だけ催される「大七夕祭り」の伝説を頼りに、菊裳菜依（きくもなえ）に背…

あやかしの子守をするために生きてきた青年「紘」と、ざしきわらしの少女「花」。ある夏の日の、ふたりの一日だけの駆け落ちのはなし。

三年生になってルームメイトになったのは、一年生のときに同じクラスだった桜さんだった。彼女の秘密と共に、わたしたちは旅に出る。父の待つ、青森へ。

一目惚れというのだろうか。 　 それは夏の終わりに感じる寂しさに似ていた。 でも、どこか幸せで切ない。 色とりどりの感情が一気に溢れだす。 そんなありふれた物語。

昔、商業で書いた小説の後日談にして、もしかしたら最近、商業で書いた何かの前日譚。 初出2018夏コミ同人誌。模型特撮に添える用の、日常話です。

『さあ！今年もやってまいりました！森の王者を決めるガチンコバトルの闘虫キング決定リーグ！！この虫こそが最強だと示すために日夜努力を重ねてきた小学生達の汗と涙と昆虫達の熱い血潮の結…

夏の日差しを避けるため、街の中にある小さな公園に避難した高校２年の女子・小野田美月(おのだみつき)と斉田亜美(さいだあみ)の２人は、亜美が幼い頃の思い出話をする中で、とある事実が…

｢私はあなたが好き。でも、私のことは好きにならないで｣ そういった彼女は17の夏、呆気なく病死した。取り残された恋人の｢私｣は、彼女が遺した1冊のノートを手にしていた。

私、水瀬涼は夏の夕方、家の近くで自転車がパンクして動けない高校生、早川桜を助けた。 これは、そんな小さな事から始まる私と彼女の物語 この作品は「私と貴女と…」の続編になりま…

　あったことか、なかったことか。エルデーイの領主ヤーノシュ王の娘イロナは、スコロマンスの悪魔にさらわれ、ほかの少女たちとともに魔女として育てられる。だがある日、彼女は悪魔に囚われ…

　突如観測された、ヒトが本になってしまう『本化現象』。初観測からわずか半年で多くの人々は本となり、世界は緩やかな終末を迎える。残された人々は自衛隊の指示の下いくつもの共同体を形成…

ラヴェルの『クープランの墓』はなんていい曲なのだろうか、などと感じ入っているうちに、こういうものを書いてしまいました。

異世界転移したら勇者ではなくあなたは大魔王だと言われた。 それも、聖女系幼馴染が。 大魔王召喚術で人間VS魔族の地に呼ばれた、幼馴染の聖人君子な天然娘（実践派）と、シスコンなら…

――濡れた髪が足に絡みついていては、わたしは先に進めない。 けれども、いったいだれの髪なのか。 だれとも仲良くしてこなかった女子高生と、クラスの人気者の話。 （ウォンマガ夏…