「離人」を含む小説

　国が分断され、統治単位が街へと縮小された近未来。街毎に特色が変わる中、“私”が移住したのは一人称が排除された街。この奇妙なルールに彼は翻弄される。

これから死ぬぼくの朝。もう死んだぼくの告別。悪くない朝の死。

独身アラフォー女、暇を潰す。

――ゴミのような夏だった。高校生の主人公、宮野ユカは漠然とした不安を抱えながら、離人症的な態度を取ってしまい、友情や恋愛といった他人との関係に踏み出せずにいた。そんな屈折した夏の…

死に触れて、死に揺れる、少年少女たちを描いた短編集です。

１５歳の少女、嵐（あらし）は十ヶ月前に遭った暴力によって家から出られなくなる。友人さえも理解が及ばず助けを得られないなか、一人自問し、自己の存在を確かめ直していく嵐の一日一日の格…

主人公のマイは、ある日を境に離人感を感じ始める。 それは、日が経つにつれて強くなり、遂には自分の体を自分の意思で動かせなくなる。 地獄はそこから始まった。 「自分」の感覚はある…

街を、六人の幽霊たちは、さまよっていた。遊んでいた。死んでいた。夜を、六人の幽霊たちは、さまよっていた。逃げていた。死んでいた。 ずいぶん前に書いた作品です。消すかもしれません。

「ぼくを葬る　その他の詩」というタイトルで詩を延々と書いているのですが、それの少し前に書いた詩です。あまり代わり映えはないですが、詩を書く楽しさを知るきっかけになりました。

　その学校の生徒会室には、凍りついたカメレオンが眠っている――。 　離人症に苦しむ一人の青年「君」は、完璧超人と目される森本樹里亜との無謀な恋の駆け引きに出る。それは他者との関係…

伝え方なんて忘れすぎちゃって、やっと発した言葉も文字化けしちゃったや。

全てを捨てた瀬里が引っ越してきたのは、自然溢れる丘の上の街。 離人症に苦しみながらも自分を取り戻しつつあった瀬里は、仕事を再開。 そんな中、立ち寄ったBARで出会った男に恋をする…