「奇妙な味 奇妙」を含む小説

この町は意地悪だ。 住んでいる人がではない。この町自体が意思をもっている。 ある日、道に迷うのが得意な美少女に出会い私のこの息の詰まりそうな田舎町での生活が一変する。

ある夏のはなし。「もういいかい」と「まあだだよ」の呼び声で始まる遊び、かくれんぼ。 「もういいかい」「まあだだよ」 どこからか彼の声が聞こえる。私の心臓が少しだけ鼓動を早くする…

海辺のホテルの一室で、探偵に追い詰められた女は……。 奇妙な味の掌編。 鳥尾巻さんの自主企画「瓶の中の手記」参加作品です。

私には、不幸なジンクスがある。それは「私が好きになった相手は死んでしまう」と云うもの。

建築で巨万の富をなした男に死が迫っていた。彼の三人の子は少しでも多く資産を受け取ろうと、床に伏せる父の前で各々の主張を繰り広げる。だがそれらに対して男が意見を述べる直前になって具…

夏の甲子園での試合を目前に控えていた高校球児が、後頭部を殴られて入院させられるという事件が発生。 チームメイトたちの目撃証言から犯人が特定され、すぐに警察による取調べが行われるこ…

偶然の再会 学校の怪談がよみがえる 2700字　一話完結 後味苦め

学校からの帰り道、たまたま拳銃を拾った女子高校生。届ける間もなく、男に襲われた。選択肢は一つだった。 天の配剤のような一連の出来事。そこにはもちろん裏があった。

人間の脳は十パーセントしか使っていないと言われているが、そんな世の中には都市伝説なるものが存在する。その話をいろいろ思い出していた大学生のひまりは、子供の頃に母親が話していた、自…

病院で目を覚ました美奈は、見舞いに来た 兄と名乗る男に疑問を持った。 美奈の記憶は欠落していて、 すぐには思い出せなかった。 一人の少女の交通事故から辻褄合わせの世界を 想像して…

先祖代々続く大病院・二階堂総合病院。 その院長の孫娘・美月と葉月は、執事やメイドがいる大きな屋敷で暮らしている全く似ていない双子の姉妹。 姉の美月は母に似て誰が見ても美しい容姿…

この日、私は大企業の経営者の自宅に招かれていた。 彼はたいへんな美食家で、普通の美味しいものはもう食べ飽きてしまったので、近頃は犬や象、カンガルー、カバなど珍しいものばかりを食べ…

フリーライターの私は、取材のためにヴィーガン団体の会長の自宅を訪れる。 私のインタビューに、彼は「人間に人権があるように、動物にも権利がある」と主張する。 また、彼は私が肉を食べ…

文字数1500弱の、エッセイ風ショートショート。 クロノヒョウ様の企画『自由の森に隠したもの』参加作品です。 参考音源 「24のカプリース」 https://youtu.be/…

アメリカを観光旅行中の私が、店で夕食を取っている時のことである。 見知らぬ男が気さくに声を掛けてきたのだった。 背格好などから、彼はあっという間に私が日本人だということを見抜く…

【あらすじ】※ 結末までのネタバレを含みます。 人類殲滅のために木星からきたと主張する転校生の植芝さん。 ある日、“あたし”は植芝さんに誘われ、彼女の身体を食べる。 その日以来…

彼氏の真人は無駄遣いを嫌うけど、“私”だけは別格。だって、“私”を心配してくれて、部屋に盗聴器の類が仕掛けられていないか、専門業者に頼んでくれたのよ。もちろん費用は真人持ちでね。…

本屋の女店主・虫本さんと僕との、奇妙なディナー。

剣闘士たる黒人女性は今やゆっくりと身の丈以上に膨張した光臨煌めく黄金水晶に、時を止められたように静止している。それは今まで誰も見たことがないような恐ろしい位に威容に充ちた、謎の、…