「幻想」を含む小説

「これはむかし、むかしのお話です」 　世の中不思議なことは多いけれど、ここ数年世界各地で超常現象の報告が相次いでいた。甘い水が流れる滝、虹色の花が咲き誇る森などなど。言葉だけで…

主人公の「私」が眠りにつくとき、その渦は必ず現れる。 渦は「私」を必ず、悪夢へと導いていく。 悪夢は、いつ覚めるのか？

　内気で目立たない高校生（隠れ中二病）が、残酷なリアルファンタジーに転移して知恵と勇気となけなしの能力で生き抜く物語です。 　本人は、魔剣の勇者になりたかったらしいんですが、残念…

神の死んだ世界のあの世、通称イル・ディーヴから白蛆と名乗る女性によって連れ出されたヴィズ・エラル。その少女の現在を知りたくありませんか？ 【時系列】 イル・ディーヴ 　↓　↓　…

　今日も仕事に疲れたわたしは、帰りの電車に乗る。うとうとしながら、他の乗客の会話を聞くとはなしに聞いている。ふと気がつくと——。 　ショートショートです。

スキー旅行での転倒事故から7年間昏睡したままの親友を見舞った日、正体不明の獣に襲われた女子大生・冴木依織。巨大な屋敷に幽閉され、高慢な教育係や言葉を話せない姉たちとともに暮らす〈…

これは幻想譚のちょっとした小話。 あらゆる場所から日常を覗いていきましょう。

　妻が、お遍路さんに行きたいと言い出した。わたしは妻に連れられて、八十八カ所の霊場巡りの旅に出る。だが、旅を続けるにつれて、わたしと妻の回りには——。 （物語の必要上、かならず…

タレント議員の相楽雅之は日々忙しく、ゆっくり落ち着く暇もない。ある日、呼んだ覚えのないコールガールから渡されたルームキー。それは存在しないはずの十三階のガーデンへの招待状だった……

あっという間に読める短い詩です

遠い西の地から氷雪と鬱蒼と茂れる森林の地へと入植し、権力を握った部族の娘シグディースは幸福だった。だが同盟を結んでいたはずの同じ入植者の別の一派によって国は滅ぼされ、支配者たるシ…

世界に散らばる、単一の眼では捉えきれない物語。 過ぎた時間の海に沈みながらも息づく物語は、集束する事で大きな波となる。 異なる観測点から見える幻想譚にも、確かに『生』があるのだ。…

　もしかすると、荘厳さもつたなさも、このひとのつくりだすすべてのものに、私は踊らされているだけなのかもしれない。 「何に困っていらっしゃったのですか」 「同行者とはぐれてしまって…

愛する妃のために白亜の霊廟タージ・マハルを建造した、ムガル帝国第五代皇帝シャー・ジャハーン。「世界皇帝」と称されるその人に、幼い頃から仕えていたというひとりの年老いた男。遥々フラ…

Romancer他で発表した掌編集『珍味佳肴』パイロット版収録の １ツイート程度の超掌編。 初出はnote（2014 or 2015年）→退会済。

ヤングケアラーの玲奈は、苦しい思いを抱えながらそれでもなんとか穏やかに家族との質素な日々を過ごしていた。ある夜のこと、不思議な美少女に出会い、夢を叶えてくれるという魔法の鏡を手渡…

　約30年前――とある会社が開発した転送装置により地球は『未知の世界』へと繋がった。モンスター、新たな資源、そして魔法が存在するその世界を、人々は『幻想領域《ファンタジア》』と呼…

刑事の縹は、かつての同級生が殺人事件の容疑者となったことを知り、驚く。 しかし、アリバイが成立し、彼は解放される。 本当に「彼」は彼だったのか？ ドッペルゲンガーなぞ、都市伝説…

『phantasmagoria』 奇妙な幻想 : 熱に浮かされた時のように脈絡のない奇妙な一連の心象や、移ろいゆく景色 : 走馬灯のように次々に変わっていく情景等を表す（フランス…

これはな、空腹で動けなくなった若者を慈悲深いウチが助けてやった時のお話や。事情を聞いたら一人暮らしをしているのに料理が出来へんと言うじゃないの。 あのなぁ「肉ジャガ作り過ぎちゃっ…