貴方の思いをキスで表現せよ 02

 さて、と委員長様にはどんなキスがいいのかなぁ?


 すっと、右端の子の前に立つ。 対面してまじまじと顔を見る。

あ、照れた。改めて顔を見るとまつげが整ってて可愛いな。

「まつ毛、整ってて可愛いね」つい、口に出た。

「……あ、ありがと」おお、頬が赤くなってきた。 俺も照れてきちゃったよ。


「えーっと、なんか変なことに巻き込んじゃってごめんね」

「ううん、平気」


「どういう経緯でこうなったか、わかんないけどさ」

「私も、いきなり連れてこられたから」

「そ、それでなんだけど」

「う、うん。 君がしたい所にして」


 ど、どうしよう。 俺、こんな子にホントにキスしていいのかな


え~い、ままよ。「ちょっと、かがんでもらっていいかな?」

「はい」 ちょうどいい具合に彼女の口が来た。 いや、そこじゃないでしょ。


覚悟はしてたつもりだが、こうも顔が近いと気持ちが揺らぐな。


ちゅっ


「はわわわっ」 委員長が立ち上がった拍子に、彼女の鼻が俺の顎にあたった。


「いててて」

「ご、ごめんなさい。 まさかオデコだとは思わなくて」


「いや、いいんだ、君の綺麗なまつげが見えたから」俺はそう、笑って答えていた。 

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