第13話 魔法の練習みたいです


「なんじゃこりゃ!?」


俺が冒険者ギルドに向かうと、そこにあるはずの冒険者ギルドがなかった


「これを俺たちがやったのか…確かにレベルアップすれば簡単に都市一つを破壊できるな」

「そうじゃよ、儂らがやってしまったのじゃ」

「どうしようか、冒険者ギルドを直すのにいくらかかる?」


俺は恐る恐る聞いてみた


「金なんてかからんよ」

「え?」

「神様から聞いとるじゃろ?儂は人神じゃから、土魔法で建物の建設をするくらいはできて当然じゃ」

「あー、そっか」

「さてと、後でやるのは面倒じゃから、今すぐに直すとするかのぅ」

「じゃあ俺は魔法の修行にでも行ってくるわ」

「魔法は修行をすればするほど強くなるからのぅ、精進するのじゃぞ」

「あぁ、じゃあ建設頑張れよ」

「前の冒険者ギルドよりも立派な建物にしてビックリさせてやるからのぅ、楽しみに待っておれ」

「じゃあ、またな」


そう言って俺は門を出て森へ向かった


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ここで魔法の練習をするのは山を消し飛ばした時以来だな、だけど今はステータスが10分の1だからな…流石に大丈夫だろう」


などと独り言を言いながら魔法の練習をすることにした


「とりあえず前回失敗したファイヤーボールからやってみるか」


そう言いつつ俺は魔力を少しだけ右手に集め、掌から野球ボール位の火の玉が出ることをイメージしながら詠唱を始めた。


『我が体内に流れし魔力よ、火の玉となりて目の前の敵を滅せよ、ファイヤーボール!』


すると、掌に野球ボールより一回り位大きな火の玉が出現した。そして、それを近くの岩に向かって放ってみた。


ドガッ


どうやら岩を砕くことができたようだ


「おっ、成功だな」

「これって、もしかして無詠唱とかもできるんじゃないか?」


そう思った俺は何度も何度もファイヤーボールを唱え続けた結果、無詠唱を習得することに成功した。


「よし!次はファイヤーライフルとか言う魔法をやってみよう」


そう言って先ほど習得した無詠唱を使って出した火の玉に横回転を加えて、岩に向かって放った。


パシュッ


そんな音を立てながら岩に穴が開いた


「これはなかなか威力があるな、それなら他の属性でも練習してみよう」


そう言って俺は他の属性の魔法と魔術の練習を始めた



そして魔法を練習した結果、得られた魔法、及び魔術は以下の8個である

・火属性 ファイヤーボール ファイヤーライフル 


・水属性 ウォーターボール ウォーターカッター 


・風属性  ウィンドボム ウィンドカッター ウィンドライフル


・無属性 ワープ


因みに最後の無属性のワープは、魔力で作った穴を他の空間に繋げるというイメージで漸く出来たようだ。


「これだけ出せれば満足だな…ふわぁ、今日は天気がいいし、少し眠くなってきたから昼寝でもするかぁ」


新しい魔法と魔術が完成した俺は昼寝をする前に念のために気配察知を発動させてから昼寝を始めた


・・・・・・・・・・・・

ちょうど俺が昼寝を始めた頃、近くの洞窟でこんなことが起こっていた


「俺が仕入れた情報によると、つい最近あのガキがぺルセ街に入ったらしい。」


大柄な男がそう言った。するとその傍らにいた男が


「あのガキってのはうちの下っ端3人と幹部1人を殺したって言うあのガキの事ですかい?」


と尋ねた


「そうだ、俺たちの仲間を殺したあのガキだ!しかも間抜けなことに、一人でこの森に来ているらしい。お前の部下をあのガキのところに何人か向かわせて、仲間の敵を討ってこい!あのガキの首を持って来たら報酬をくれてやるぞ!!」

「御意」


そう言うと傍らにいた男は何処かへ走り去っていった。


「ふははははは!これであのガキも終わりだな。…さて、俺は装備の手入れでもしてあのガキの首を待っているとするか…ふふっ、ふははははははははは!!」


そう高笑いを残して大柄な方の盗賊も何処かへ去っていった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る