第3話プロローグ3

 そして、遂にFUO製作者主催の大会が始まったのだった。

 俺達のギルド´アミティエ´からも多数のメンバーが参加しているようだった。

 基本俺達のギルドはまったりなので、ギルド戦や大会に出るやつも少ないので、ここら辺で良い順位に食い込んで知名度を上げてメンバーを増やそうと言う思惑もあったりする。

 あれこれ考えているうちに予選参加者の収集が行われていたので、俺は自分の出るDブロックに移動した。

 大会参加者は総勢624人で、A~Hブロックの計8ブロックで、各ブロック78人のバトルロワイヤル形式で、生き残った上位4名が本選に進めると言うものだった。


 そして、予選スタートの合図が響き渡り、皆が一斉に攻撃を開始した。

 俺のいるDブロックには§ジョー§とは違うギルドメンバーが3人居たが、開始早々2人が脱落してしまい、中盤辺りで3人目も脱落してしまった。

 俺は、消極的に出来るだけ体力を温存する形で戦っていき、戦いを挑んで来たものは機動力を生かして撒くか、抜刀術で一撃で屠るという感じで戦っていった。

 流石に人数が15人を切った辺りでその作戦も使えなくなって来たので、周りを意識しながら真面目に戦闘を行った。

 結果としては、残り7人の時に同じギルドのメンバーで3人残っていた所が、タッグを組んで俺に襲い掛かって来たので、攻撃を交わしつつ3人が抜刀術の間合いに入ったときに、3人同時に切り飛ばして本選への出場権を得たのだった。

 他のブロックでは、有名なギルドのマスターやサブマスター等が多く残っており、俺達のギルドでは§ジョー§と他2名が本選への出場権を獲得していた。


 本選はトーナメント方式で、32人がランダムに抽選され、当たった相手と対戦していくと言うものだ。

 トーナメント表を確認すると、順調に勝ち進んでいけば§ジョー§と当たるのは決勝戦になりそうだった。

 俺は順調に準決勝まで勝ち進すすみ、§ジョー§もまだ負けていないようだったが、準決勝の相手はナンバーワンギルドと呼ばれている´暗黒の門番´のマスター´黑々´なので、§ジョー§が勝てるかは微妙なラインだ。

 しかし、俺も§ジョー§の心配ばかりをしている余裕はない。

 俺の準決勝の相手は暗黒の門番と同レベルのギルドの´アクエリアス´のマスター´ティア´と言う魔法を得意とするソーサラーで、剣を使う俺には相性の悪い相手と言えるからだ。


 準決勝が始まり、俺はすぐさま前に突進するが、俺がティアにたどり着く前に詠唱が完了し、ティアはバックステップをしながら俺に向かって魔法を撃ってきた。

 普通の剣士ならばここで回避を選択するだろう。そして、ティアは回避した瞬間を狙って魔法を放ってきてそれに直撃してしまうとゲームオーバーである。

 だから俺は敢えて回避せず、俺に向かって飛んできた魔法を全て´打ち返した´。

 これは、殆ど誰も使わない抜刀術にあるスキルの反鏡というスキルで、本来は遠距離攻撃の軌道を反らすというものだが、極めていくとタイミングによって相手に打ち返す事が可能になるのだ。

 しかもこの反鏡は、スキルを習得すれ、剣であればどの剣でも使用できると言う便利さも誇っているのだ。


 とりあえず、飛んできた魔法を打ち返すと、相手もこの行動は予想外だったようで詠唱が途切れてしまい、俺はそこをすかさず距離を詰めて相手が再度詠唱に入る前に抜刀術のスキル一閃を放ち、防御力の低いソーサラーのHPを一撃で全損させて準決勝に勝利して決勝戦に駒を進めたのだった。

 決勝戦は§ジョー§との対戦を期待していた俺だったが、俺の試合が終わってからすぐに§ジョー§の試合を観に行くと、丁度黑々が§ジョー§のHPを全損させたところだった。

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